冬至と日没と服装のルールと
オーダーサロン ボットーネがお届けするビジネススーツ&フォーマル通信。
千鳥格子のジャケットは、10年以上前に仕立てたジャケット。
ふと思えば、お陰様で10年この仕事を続けてこれたんだなあ。
2023年もたくさんの方にお越しいただいた表参道サロン。
毎年恒例のようにお越しになっていただく方、お久しぶりの方、本当にみなさまのお陰あってのサロン・会社である。
また今年もご紹介をいただくことも多く、新しい出会いもあった1年。みなさまありがとうございます。
さて、まもなく年末のお休みの方も多いと思うのだが、先日は冬至。
夏至で最も日が出ている時間が多くなり、その日を境に日没は早くなると言われ、冬至が最も日が出ている時間を短い。
そして2023年の冬至は今日、12月22日である、日没はこれからどんどん遅くなる、春に向かうわけだ。



この本では、現在のフォーマルの服装のルールにも通ずるものが書かれている。
例えば、モーニングコート。
本では、横軸がフォーマル度と時間軸になっている。
(日中の3段階)
・フォーマル・デイ
・セミフォーマル・デイ
・インフォーマル・デイ
デイ・タイムにも、フォーマル、セミフォーマル、インフォーマルがあるなっている。
(夜の3段階)
・フォーマル・イブニング
・セミフォーマル・イブニング
・インフォーマル・イブニング
そして最後に、ガーデン。
モーニングコートに話を戻すと、モーニングという名前はどうしてモーニングか?
これについてはこちらのブログで書いたのだが、深い理由がある。
そして、文字通り朝、それからお昼のフォーマルに着ることになっている。
モーニングという風にはアメリカでは呼ばない。
カッタウェイと呼ぶ。
書籍でもフォーマル・デイはカッタウェイとなっている。
ここで考えてみたいのは、モーニングというと、グレーのストライプのパンツ(コールパンツと呼ぶ)を履くものではないか!と現代では言われてしまいそうなのだが、チェックもOKと書いてあるではないか。
何事も少し歴史を辿ってみると、今はタブーとされていることがOKということもある。
モーニングコートにチェックのパンツを合わせるのだって存在していたし、洒落ているわけだ。
このように、現代でもビフォア6、アフター6という言葉があるが、日没の18時をだいたい境にして、何を装うか?が分かれているということなのだ。
この日没も、冬季は17時と言われたりもする。
太陽がでている時に美しい服や小物と、夜の照明で美しい服や小物は違うよね、という考えなのだ。
時間によって少し服装を変えてみるのも面白いのではないだろうか。
・・・・・・・
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ライター:松 甫 詳しいプロフィールはこちら>>
表参道の看板のないオーダーサロン 株式会社ボットーネ CEO。
自身もヘッド・スーツコンシェルジュとしてフィッティングやコーディネートを実施。
クライアントは上場企業経営者、政治家、プロスポーツ選手の方をはじめ、述べ2,000人以上。
2023年12月24日
スーツの着こなし術 | ジェントルマンの知識
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