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【書評】アパレルは死んだのか アマゾンが市場を喰らう前に たかぎこういちさんのビジネス書から学べること

2019年7月9日 スーツの着こなし術 | おすすめファッション書籍

表紙をめくったその瞬間・・

ペラっ、

表紙をめくる。

すると・・

消費者は変わった。

供給者はどうする。

アパレルは死んだのか たかぎこういち著より引用

どうする・・

私は、供給者じゃないか!

消費者は変わってしまったのか!!

はぁ、どうしよう。

いやいや、私は確かにファッション業界に関わっていて、業界の大先輩や仲間もいる。

でも、ジョンスメドレーのポロシャツも買うし、ヤコブコーエンのデニムも好き!

足が歪だから買わないけどオールデンも履きたい!!

そんな消費者じゃないか。

そんな私は変わったのだろうか?

いや、ここ数年で明らかに、変わりましたね。

アマゾンで買うことに抵抗がある方はもはやいないと思いますが、私もその1人です。

「サロンのトイレットペーパー、アマゾンで買いますね。」と店長に言われ、

「いやいや君、近所のスーパーに行きなさい!」とは言いませんでしたし。

撮影用のマイクを買う時、やっぱり現物を見比べたかった(聴き比べたかった)ので、音響関係の品揃えが豊富なお店に行きました。行きましたが、行く前に、アマゾンで評価を見て、、あとはユーチューブでマイクを使って比べてくれている方がいたので、聞きましたよ。ほぼ、それでお店に行ってやることはなくなったわけです。

で、それがアパレル業界をも飲み込んでいる!

今どうなっちゃってるの?

どうしたらいいの?って話です。

まずこの本は、こんな章立てて書かれています。

第1章 アマゾン vs ZOZO 

第2章 ユニクロ vs GAP 

第3章 米国ファション業界のいま

第4章 変われない日本企業

第5章 パラダイムシフト前夜

第6章 アパレルの生き残る道

もうね、今話題の企業がずらっと並んでいます。

ZOZOといえば、ZOZOスーツ。

話題で持ちきりでした。

アマゾン、知らない方はいませんよね?

今やアマゾンGOという無人コンビニもあるんですよ。

アパレル業界の勢力図はここ数年で見事に塗り変わりました。

そしてそれはアメリカでも一緒です。

アメリカを見れば日本の10年先がわかると言われますが、アメリカのファッション業界は今どうなっているのでしょうね?

そして、暗い話題ばかりではなく、日本のアパレル企業が残る道も指南されています。

そこで、今日は私の感想をお伝えしたいと思います。

第1章 アマゾン vs ZOZO

第1章 アマゾン vs ZOZO

1章やっぱりこれか!

アパレル業界について考える上で、やはりこれが1章にきました。

ファッション業界にいると、ファッション仲間では理想的なパンツの裾の細さは20.5センチだとか、周囲から見ると意味不明なせめぎ合いのような話をしているものですが、こうしてる間にも世界は変わってしまっていましたね。

プラットフォーマー、と聞くと幼少期から知っている「トランスフォーマー」の一種か?と最初に思ったのは私だけですかね?

いわゆるプラットフォーマーが動かしているといっても過言ではありません。

世界はGAFA(Google/Apple/Facebook/amazonの頭文字をとったもの・ガーファ)と呼ばれる、

[speech_bubble type=”std” subtype=”a” icon=”7Q6A8822_result3.jpg” name=”松はじめ” ]

この4社の2013年4月から2017年4月までの4年間で、時価総額は1兆3,000億ドル増加したそうで、これはロシアのGDP総額!

[/speech_bubble]

なかでもアマゾンはアパレル業界と切っても切れない企業ではないでしょうか。

イケイケGOGOアマゾンゴー

アマゾンはその技術力を生かし、次々と新しいテクノロジーを展開している。

まずは大きな話題となった無人コンビニエンスストア、アマゾン・ゴーである。

アパレルは死んだのか たかぎこういち著より引用

アマゾンゴー、すごくイケイケなイケイケゴーゴー的な、積極的なネーミング、どうしてそんな名前なんだ!コンビニなのに。

と思った私は、頭が硬い&古いんでしょうねぇ。

あと、日本ではまだそれほど普及していませんが、アマゾンエコーやGoogleホームといったAIスピーカーが2018年に広がりましたっけ。

私も似たのを持ってます。

ビッグカメラで大きい家電を買ったら、特別限定価格で買える!と言われたので、とりあえず面白そうだったので買いました。

結論、面白くなかった・・ですけど。

彼はGoogleホームといいまして、初日に私はこう言いました。

「OK、Google!明日の天気は?」

しかし!

アメリカでの使い方はかなり進んでいて、Webページにアクセスせずとも欲しいアイテムを口頭で話すと、そのまま注文できる、はず。

「Hey,松!新しいデニムが出ましたよ。来週ゴルフでしょう?あなたが持っているポロシャツに合わせたら素敵ではございません?今なら10%オフ!」

と先回りして教えてくれることもあるのか?

そもそもアメリカでは商品を購入する時にGoogleを使って検索をして探すより、アマゾンで検索をしてレビューを見て買う!というの流れにスイッチしていると言われていますしね。

本当に、ガジェットを購入する時にはアマゾンのレビューは大いに参考にしますよね・・。

アマゾンはもともとはネット本屋だったのに、もはやAからZまで、何から何までアマゾンで手に入る。

アマゾンとファッション

2017年4月には、米国内で音声アシスト端末「エコー・ルック」が発売された。音声アシストの「アマゾン・エコー」にカメラを搭載した、ファッションチェックのためのデバイスである。「写真を撮って」「ビデオを回して」と音声操作が可能。自身のスタイルやコーディネートを簡単にチェックできる。

撮影した画像は専用アプリで保存され、いつでも確認できる。さらに、選んだ2枚の写真を比べ、どちらが良く見えるかをパーセンテージで比較してくれる機能もある。驚くのは、深度センサー搭載で自身以外の背景をぼかしてくれることだ。撮影場所や部屋の状況もわからない。これなら安心してインスタグラムで共有できる。

アパレルは死んだのか たかぎこういち著より引用

なんてこった、もう写真を加工しなくても良いのか・・

そもそもアイフォンで自撮りするのは結構大変なんですよ。

鏡に写して撮ると、位置によってはなんだか上から目線になるし、

しまった、ペットの鳥が写り込んでる!ってことももうないんですね!

ところで、アマゾンはなぜファッションチェックのデバイスを出したのでしょう。

それはどうやら、ストックした画像データを解析して、AIファッションデザイナーの研究をしているというのです。

ZOZOもWearというスナップ投稿アプリを使って同じようなことをしていますよね。

ということは、極端にいえば、5年後、10年後にはダサい人がいなくなるかもしれない!

何を買えばいい?

そして、どんなコーディネートをしたら良いか?

好みにもあっていて、デートならこの服を買ったら良いですよ!とAIファッションスタイリスト先生が指南してくれるようになるのでしょう。

かくなる私も仕立屋を経営しています。

直接洋服の打ち合わせをすることもあります。

ある経営者から、取材がある。どんなスタイルが良いか?と尋ねられればあれやこれや、私が持っている知識や経験からその方のスタイルを提案します。

好みやニーズがわかれば、新しい商品をいち早く開発して、最適な量を作って販売することができる。

アマゾンはそれを世界規模でできるようになるわけです。

第1章の数ページを読んだだけで、果たして日本のアパレル業界は生き残れるんだろうか・・・と解決策を知りたくて最終章まで一気に飛ばそうか!と思いましたが、ぐいぐい引き込まれる内容だったので1章ずつ読み進めることにします。

ZOZOスーツはどうなのか?

ZOZOスーツ、話題になりましたよね、先ほどお話ししたように私も仕立屋を経営しているので、クライアントの方々からも良く言われました。

「ZOZOスーツってどうなんですかね?」

どうなんですかね?と言われて、どうなんでしょうね、としか言いようがなかったのですが!

実際に買ってみれば良かったのでしょうけど、ちょっと抵抗があったんです。

「そんなのでいい服なんてできるわけねぇ!」という頑固オヤジです。

でも、本当に・・いろいろな意見があるようです。

アパレルは死んだのか すごいね、ZOZOスーツ、ZOZOARIGATOなど、ZOZOを丸裸にしてる。

見応えあるなあ。

かなり調べてるなあ。

著者は、ZOZOが専門知識の欠陥によって大きな失敗を犯しているように感じられる。と書いてましたね。

私は、ZOZOヒートが出た時はさすがにびっくりしましたけど、

(かなり細かく下着のサイズを選べる、下着に細かなサイズはいるかな・・・?)

ZOZOスーツは、こけてちょっとホッとしたのを覚えてます。

だって、私の仕事なくなるから・・・。

そんなZOZOですが、

・無料でゾゾスーツを配布するというアイデア

・予想以上、申し込みが殺到

・【初代ゾゾスーツ】高コストと生産の難しさでほとんど出荷に至らず生産中止

・【新ゾゾスーツ発表】株価上がる(2018年8月18日 時価総額1兆5052億円)

2021年度売上目標2,000億円!

と、それはさすがに無理がないか前澤さん?

しかし、この目標数値に疑問符が付く。PB製品の売上目標は、初年度200億円、翌年800億円。これがどれくらいの金額なのか。世界各地に直営店を持つ日本発の有名ブランド、コム・デ・ギャルソングループの売り上げが400億円といわれている。その2倍である。

アパレルは死んだのか たかぎこういち著より引用

そしてZOZOスーツの生産遅延、無料配布の採寸用スーツの廃止が発表されると、ZOZOARIGATOがスタートしますが、こちらも廃止されたんですって。

一応、これはアパレルは死んだのかの書評(だったと思う)であって、ZOZO批判ではありません!

著者の考えに、共感しただけです(笑)

アパレルは死んだのか でのこの章のくくりを見てください。全てを物語っていると思います。

メディアでは報じられないが、著者にはZOZOが専門知識の欠陥によって大きな失敗を犯しているように感じられる。

前澤氏の創造的で柔軟な発想や即断即決で成長してきたZOZO。他人の作った物を販売するだけなら、すばらしいビジネスモデルである。しかし自社オリジナル製品を売るためには、まったく違うビジネスモデルと人材が必要だ。そしてそのカバーのために、大きく成長させたプラットフォームを縮小させてしまうのであれば、本末転倒といえる。

アパレルは死んだのか たかぎこういち著より引用

激しく完全同意!

プラットフォーマーとして素晴らしい企業だと思います。

そこ要だと思います。

ですが、物づくりに携わるものとして思うのは、

特に!ファッションはまず好きでないと難しいんです。

例えばZOZOスーツについてアパレルは死んだのか でもさらに踏み込んで説明されていますが、採寸はある体の点に過ぎません。

大事なのは、線。

点と点が繋がった線が、美しいか?

だからいくら良い生地で仕立てたとしても、フィッティングで変わるんですよね。

某オーダースーツチェーン店を複数利用するスタイリストから話を聞くと、

「お店もそうだし、測るスタッフによって仕上がりって全然違いますよ。同じ縫製なんでしょうけど、不思議ですよね。」と言われたことがあります。

ここに関しては、まさにそれが答えだと思うんですね。

あ、

アパレルは死んだのか には、2018年12月21日付の日経MJ新聞に、同誌記者が購入したスーツについての記事も紹介されていました。業界の人の体感も書かれていました、詳しくは本を見てみてください。

第2章 ユニクロ VS GAP

第2章はユニクロ VS GAP。

この章はユニクロ、GAP、それぞれの推移、現状、未来が書かれています。

2社の売り上げは逆転したんです。

私のような弱小経営者は、そこから爪の垢を煎じて飲ませていただきたいくらいに学べるものがある、というわけです。

賛否あるかもしれませんが、ユニクロのクオリティの高さには驚かされます。

ユニクロのクオリティはどうなのだろう?と、私も実際にユニクロ製品を買ってみました。

・ジーンズ(デニム)

・デニムシャツ

・コットンパンツ

などなど、

ほぉ・・この価格で?

そりゃあもちろん3万円のデニムとは違うけど、でも3900円だったら、費用対効果として充分ですよ。

アパレルは死んだのか ではデニムをはじめとするユニクロの具体的な取り組み事例が紹介されていました。

例えば最大パートナー東レの次に紹介されていたのが、こんな取り組み。

もう1社、デニム生地メーカー、カイハラとの取り組みを見てみよう。

カイハラは広島に本社を置き、日本で唯一、自社で紡績から一貫してデニム生地を生産できる企業である。複数の世界的有名ブランドにもデニム生地を提供している、ファッション業界では知らない人がいないメーカーだ。

業界を驚愕させたのが、カイハラからユニクロへの、セルビッジデニムの提供だった。この生地は旧式の織機を使うため生産量が限られる。特徴は縫い合わせの箇所に「赤耳」と呼ばれる赤い糸が出ること。「ヘヴィデニム」といって生地が厚く、長く着用すると表面の凹凸が摩擦を生み、独特の色落ちを楽しめる。そうした希少性の高さが、デニム好きにはたまらない。

アパレルは死んだのか たかぎこういち著より引用

セルビッジデニムといったら、簡単にいうとビンテージデニム生地などでも見る作り!

生地を織る時、緯糸(よこいと)を通すシャトルが左右に往復するわけですが、生地の端にほつれ止めがされたデニム生地です。ほつれ防止が赤耳と呼ばれるわけです。

普通、このセルビッジデニムの販売価格なんて、1万円は超えるもので、(本書の調査だとGAPではカイハラリジットが14,500円だったそうで)

それが3,990円!

やはり圧倒的な生産量によって低価格化を実現しているわけです。

著者は、番手(糸の太さ)や打ち込み(織密度)を抑えてコストダウンを図っているのだろう、と言っています。

さすがにそれがないとおかしな話ですが、それにしてもデニムの業界では反則!と言われるほどの衝撃だったそうです。

ユニクロの圧倒的な強みの1つに、素材があります。

なんだか嬉しいですよね、ものづくりに真剣に向き合っていて、それがちゃんと評価されてるって。

ちゃんと、ちゃんとのユニクロ!

第3章 米国ファッション業界のいま

第3章は米国ファッション業界のいま

ここが一番知りたかったことです。

ふらっと米国に行きたいですが、そうも行きませんからね、ペットの鳥が心配で(嘘です)

4歳の娘もどうもアメリカにすごく興味があるようで、

「USA!USA!」と、

もう

ノリノリで振り付きで言われます、

将来有望です。

まず結論から。

・アメリカでは、続々と有名ブランドが閉店している

・ECが実店舗出店してる

・サスティナビリティ

・サブスクリプション

・エシカル

またすごい単語が並びました。

でも、サブスク(サブルクリプションを最近略してサブスク、キヨスクみたい!)は当たり前になってきましたよね。

大きい金額でドン!ではなくて、月額1,000円映画見放題!というあれです、月額課金。

アメリカでももう、有名ブランドだから売れるわけじゃあないんですよね。

ラルフ ローレンも5番街旗艦店が閉店しました。

一等地に店舗があるから買うわけでもない。

そんななか、このECの実店舗出店の波。。

以前、時谷堂百貨さんという帽子をECで販売している会社を取材させてもらったことがあるんです。

え?帽子をECで買うの?

被ってみなくちゃわからないのに・・

と思ったんですが、時谷堂のウェブからバンバン売れているんですよ。(詳しい数字は伏せますが)

店舗はないんですが、時々倉庫に、被り比べたい!という人が来るそうです。

で、そこでは買えないわけです、スマートフォーンで購入して、自宅に届く。

それで良いですよね、届けば。

すると店舗の機能って、来店した時の体験ということになります。

お店で、商品を買うという行為を通して、体験を求めているんですよね、私たち(消費者目線)

だから、商品を売るんじゃなくて、着る楽しさとかコーディネート、オーダーなら意見しながら1つの服を作るというような体験を提供しないといけないんですよね(提供者目線)

すると販売はECが行なって、私たち人間はコミュニケーションとか、AIではできない(だろう)ことをする。

現場も売上というノルマ達成!を追求するんじゃなくて、もっと喜んで、楽しんでもらうために何ができるかな?となりまもんね。

アメリカでの成功事例といえば、エバーレーンです。

「ネットで見たワンピースを試着しに来ました!」と小さな店内が客でごった返すこともあるようです。店内には在庫がなくて、レジもなし。

ネットで買うとニューヨークの倉庫から届くのです。

第4章 変われない日本企業

第4章は変われない日本企業

第4章のことを書きます。

第4章、まとめ

変われない 日本企業は 変われない

以上、現場からお届けしました。

(最終章に変わるヒントがあります)

第5章 パラダイムシフト前夜

第5章はパラダイムシフト前夜。

第5章は5Gが社会を変えて、AIが生活に入って・・

という話です。

5Gの話はみなさんご存知の通り、通信の高速化ですから割愛しますが、

いろいろ変わりますよね。

アメリカの名医が、日本の病院のベッドで寝ている人の映像を見ながら、メスを動かす。すると日本のロボットが同じく動く。

5Gなら可能と言われます。

また自動運転が広がれば、自宅から駅まで歩くという概念がなくなります。パッと車に乗って、読書でもして。

すると駅徒歩・・分!という、賃貸物件の基準の意味もなくなるといいますよね。

駅から30分の土地の価値も変わって、反対に鉄道の利用価値がなくなるかもしれません。

ファッション業界もどんどん変わっていきます。

リーバイスというとジーンズのイメージですが、Googleとコラボして面白いウェアラブルな商品が出ています。

それはGoogleが開発したモバイル端末連携型アパレルプラットフォームThe Levi’s Commuter Trucker Jacket with Jacquard by Googleというジージャン。

布にセンサーが織り込まれていて、スマホと連携。

袖口をタップすると音楽が聞けたり、ナビを動かしたりできるというもの。

最終章 アパレルの生き残る道

ということで、衝撃の、希望の、夢か幻か、、最終章に続きます。

日本のアパレル業界に希望はあるのでしょうか!?

答えは・・アパレルは死んだのか を読んでみてください。

最終章では、日本人だからこそできるビジネスの事例も紹介されています。

実際に、こんな話もあります。

この本は、アパレル関係の方、小売の方、ものづくりに携わっている方、ぜひ読んでいただきたいですねえ。

著者たかぎこういちさんは大手企業の販売員向けセミナーなどもやっていらっしゃる方で、業界の慣習に捉われずに、独自の視点と柔軟な発想と笑いを大切にする方(←ここ大事)です。

たかぎさんが調査し、数ヶ月かけてまとめ上げたエッセンスが1,500円で学べるのは、費用対効果抜群です。

ファッション業界に行きたい!と思っている学生さんも良いです、間違いなく。

ぜひ買って読んでみてください!

大人の男の休日ファッションについての本 ガンバらないからカッコいい 35歳からのおしゃれ術

2018年5月10日 スーツの着こなし術 | おすすめファッション書籍

若くもない、かといって年配でもない。

35歳からのオッサン世代にとって、悩みの種になるのがファッション。

平日はスーツでパリっとしているオッサンも、土日の休みになると目も当てられないほどダサくなる。

そんな人、けっこう増えています。

では、どんな服を着たらいいのか。

世には気軽に買えるファストファッションから、1着数万円のハイファッションまで様々なものがありますが、これが結構難しい。

オッサンのファッションはガンバればガンバるほどダサくなる、そんな傾向があるからです。

そんな悩めるオッサンのための、指南本として書かれたのが本書です。

本書で提唱するのは、「自然体が心地よい、オッサンが輝く着こなし術」。

目指したのは気取らず、フツーだけどどこかカッコいいスタイルです。

差がつくシャツやインナーの着こなし方から、失敗しないコートの選び方、一瞬でおしゃれ度が上がる髪型・ヒゲ・メガネ、実は重要なパンツ、アクセサリーや靴など、有名ファッション誌の元編集長が余すところなくプロのファッション術を伝授。

本書を読めば、オッサンの人生が変わります!

ガンバらないからカッコいい 35歳からのおしゃれ術 内容紹介より

クルマでも、写真でも、会がでも、サーフィンでも、ランニングでも、釣りでも、料理でも、バイクでのツーリングでも、楽器を弾くことでも。何でも。

そういう夢中になることがまず第一にあって、おしゃれは2番目か3番目あたりにある。そういう大人こそがいい感じに映るのです。おしゃれが10番目とかだとちょっと後ろすぎます。

そう始まる前書き。
ファッションがすべて、というわけではないけれど、おしゃれでいたい、そんな35歳以上のカジュアルファッション本という、とても珍しい本がガンバらないからカッコいい 35歳からのおしゃれ術という本だ。

オッサンが輝くシャツ・インナー着こなし術

シャツこそテキトーに着よう、というキャッチフレーズから始まった最初の章。

いや、本当にシャツは本当に重宝するアイテムである。
テーラーとしてカタいことを言えば、シャツは下着!という風になってしまうのだが、実際のところクールビズではシャツだけで出社が許されていて、

英国BBC放送を見ていると夏場でもきちんとジャケットを着ているが、アジア圏に滞在している英国人はジャケットを脱いでいるキャスターも見かける(タイはしているけど)

それは良いとして、シャツはカジュアルには大活躍することはいうまでもない。
カジュアルシーンでのシャツの扱い方で共感できるのは、袖はどんどんまくろう、ただし雑に、というフレーズ。

半袖シャツを着るよりは、長袖シャツをまくってこなれ感を出した方がかっこいい。

また、フツーの白シャツこそちゃんとしたやつじゃないとバレバレ、とあるが、その通りだと思う
シンプルなものこそ、質の良さが滲み出る。

本書では、カジュアルシャツにおいて衿付きが似合うのはどんな人か?というところにまで言及している。

例えば、ガンバらないからカッコいい 35歳からのおしゃれ術で触れられている衿付きシャツが似合わないのはこんな人だ。

・撫で肩

・首が短い

・顔が大きい

失敗しないアウター選びの大原則

どうしてもアウターばかり買ってしまう、そんな人必見の章もある。

アウターがいくらあっても、同じ分量でパンツやインナーがないといけない。
もっといえばアウター以上にアイテムがあるからコーディネートの幅が広がるということだ。

さらに本書では、オッサンならオッサンらしいアウターで、という項でどんなカジュアルアウターを選べば良いのか?について触れられている。

若く見せようとするのではなく、かっこいいオッサンらしく、というテーマでカジュアルアウターが紹介されている。

ちなみに私もカジュアルだとバラクータのG9と、MA−1は好きで良く着ている。
このG9はどうやったって20代ではかっこ良く着こなせなかった。
どうしてもオッサンになってしまうのだ。
あぁ、このオッサンアイテムをどうやったらかっこ良く着こなせるものだろうか・・・と思った。
サイズ感も難しいし、コーディネートも1歩間違えるとオッサンというか、オジサンだ。

うちに来ている20代のアシスタントのHくんも、バラクータG9に挑戦した。昨年だ。
だが、どうしても区役所の作業員にしか見えない・・・。

それからバブアーというアウターもぜひ活用したいところだろう。
本書では本格的なオイルジャケットは他の服もオイルでベタベタになるから、オイルジャケットじゃない方が扱いやすいとある、その通りだ。だけどバブアーはオイルが入ったタイプもチャレンジしてみて欲しいと思う。

ガンバらないからカッコいい 35歳からのおしゃれ術では、

・太めの着こなし

・小柄の着こなし

・ぽっこりお腹の着こなし

・ヒョロガリの着こなし

なども解説されているが、この表現は面白い、そしてわかりやすい!

髪とヒゲでおしゃれ度は格段に上がる

髪、ヒゲ、メガネの選び方を言及している本は数少ない。

茶髪NG、白髪染めるな、デコ全開で!と解説されている。

そして極論だが面白い。

髪と、メガネであとはなんとかなる!と。

でもそれはないとはいえない。
初対面でまず目がいくのは顔だ。それから靴、服となるのだろうけど。
そういう意味で顔で勝負する。
メガネは第二の顔といえる。
メガネを変えるだけで顔を変えられるわけだ。

ここに帽子を加えたらお化粧完了ということだ。

かくなる私も40歳を迎え、金属フレームのメガネからべっ甲の太いフレームや、黒縁メガネにスイッチした。
金属フレームのメガネを台湾出張の飛行機で落としてしまったことも一因だが、それよりは40歳に到達して若かりしころの顔パワーがなくなってきたことが一番の要因だ。

だからメガネの魔法を使うべきなのだ。

ここは第6章にも書いてある。

メガネは目がイケてない日本人の救世主、と。

実は重要!パンツ・デニム選びの極意

この章でここは重要と思ったのは、

短すぎるショーツは一つ間違えれば変態!というフレーズだ。

ショートパンツの丈は大事だ。
スーツでも着丈が1センチ違うだけでも印象が変わるし、1センチ違うだけで今年らしいとか、若いとか、そのくらいの世界観があるのがメンズファッションだ。

なのだが、ことショートパンツとなるとメチャクチャなのだ。
極端に短いパンツというのは、誤解を恐れずにいえば10代、20代女子にのみ許されるファッションではないだろうか?

オッサンではないのだが、20代のアシスタントHくんに言ったことがある。
ロードバイクが好きなのはわかる。
当時は出社時は服装は自由としていた。
サロンではしっかりとスーツに着替えること、としていた。

あるときに、Hくんはショートパンツで出社してきた。
私は思わず言ってしまった。

「Hくん、君は誰のためにその服を着てる?」

と、口うるさい上司のように言ってしまったのだが、つい続けてこう言ってしまった。

「誰も君の足は見たくない(笑)」

アシスタントHくんは良くも悪くもオッサンっぽいのだ。
年齢を超越した雰囲気がある。
だからテーラーを目指しているのだろうけど、短いショートパンツは確かに品がないというか、変態にも見えなくない。

それで、

・テイパードは日本人体型の救世主

・着る凶器、白パン(でもシルエット次第であり)

などなど、デニム含むパンツ論は納得がゆく。

ガンバらないからカッコいい 35歳からのおしゃれ術 まとめ

35歳からのおしゃれ術では、ファッション雑誌に乗っているような流行ではなく、いかに自然に休日ファッションを楽しむか?というポイントが書かれている。

ここのところ簡単に着まわせる!というようなハウトゥー本は多い。
が、35歳からのオフの服は難しい。
雑誌などでヌケ感などと表現されていて、そのまま取り入れるとただダラシないだけのファッションになってしまう。

本書を読んで肩の力を抜いて、うまく休日ファッションを楽しんでみてはどうだろう?

さて、明日は何着よう?

藤巻英治

1973年神奈川県生まれ。明治大学政経学部卒。ファッション誌編集者としてキャリアを重ね、メンズファッション・ライフスタイル誌『FINEBOYS』『Fine』等の編集長を約10年つとめたのち独立。現在はフリーエディター、ライターとして紙、ウェブ問わずさまざまなメディアに携わっており、ファッションのみならずアウトドア、スポーツ、カルチャーなど扱うジャンルは多岐に及ぶ。東京・雑司が谷で毎週火・水・木曜のみ展開するカフェ「SPROUT brunch」のディレクションもおこなうなど幅広く活動中。

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ファッション力を上げる!読むだけでオシャレになれるメンズファッションの本10選

2018年4月29日 スーツの着こなし術 | おすすめファッション書籍

男のお洒落道 虎の巻

メンズEXお洒落道場でもおなじみ、青柳光則さんの著書 男のお洒落道 虎の巻は、青柳さんの着こなし術のポイントが詰まった1冊。サイズに始まって、TPO、アズーロエマローネや良いネクタイとは?など、これはスタイリストやアパレル業の方向けでは?と思うほど内容の濃い一冊。

 

究極の私服 干場義雅

干場義雅さんはスーツの着こなし本も出しているのだが、この究極の私服ではカジュアルに絞って何をどう揃えてら良いか?を解説している。それはバッグであったり、白シャツであったり。スーツスタイルは一応は上下を揃えて着れば、それなりには見える。ところがセンスが如実に出るのに、手抜きがちなのがカジュアルではないだろうか?

こだわる男のスタイリングメソッド 鈴木晴生

Ships顧問の鈴木晴生さんの2冊目の著書は、Shipsの枠を飛び越えて鈴木さんのスタイルとポイントが解説されている。各シーズンで何を、どうやって着るか?それぞれのアイテムにどんな意味を持たせ、どうコーディネートするのか、IVYの香りが漂う一冊は、服好きでなくとも見ると影響を受けるはず。

スーツの百科事典 出石尚三

服飾評論家出石尚三氏の著書の中でももっとも内容量のある一冊。スーツやタキシードの歴史、数々の着こなしの達人のドラマがずらっと描かれている、まさに一家に一冊といえる百科事典。スーツのディテールにこめられた意味など、奥深い世界観を知ることで、ファッションがもっと楽しくなるはず。

アイビー図鑑 穂積和夫

 
穂積和夫さんといえばまっさきにこのアイビーボーイが浮かぶわけだが、絵とともに優しくアイビーファッションが解説されている。アイビーって何だろう?古いようで新しい、今見るとハッとするスタイルばかり。この本を読んでおけば、おそらく今後どんなファッションの変化があっても自分軸ができるに違いない。

メンズウエア素材の基礎知識 大西基之 

オーダーサロン ボットーネに講義に来ていただいている大西先生の著書は、スーツやジャケット、ニットなどのメンズウエアにおいて、辿っていけば素材から始まっている。素材って何だろう?普段何気なく着ていたリネンのシャツも、リネン=麻という素材が関わっている。ちょっとディープだが、そんな素材のことを知ろうとしたらまずこの一冊を押さえておきたい。

助真朋樹の衣装部屋へようこそ 助真朋樹

助真朋樹さんといえばSMAPをはじめコマーシャルスタイリストとして、名だたる方のスタイリストであり、元雑誌編集長でありと、カリスマ的な方であるが、平置きで自分が着るコーディネート365日をまとめた春夏編。撮影後に新しい服を次々と買うため、実際にまったく同じにはならなかったそうだが、ブランド名も出しての全部私物コーディネートは圧巻。

NYとワシントンのアメリカ人がクスリと笑う日本人の洋服と仕草 安積陽子

日本人の服装が、世界から見た時にいかにおかしなものだったのか。海外でビジネスをする場合には特に致命的になっている日本の服装を、日本の政治家やアイドルグループの服を例に、わかりやすく解説されている。著者は海外経験が多く、イメージコンサルタント育成に携わっている方なので説得力がある一冊。

男の服装術 落合正勝

故 落合正勝氏の数々の著書の中でも、私が一番好きなのはこの一冊。スーツスタイルにおいての軸は、やはりクラシックにおいて他ならない。クラシックとは古いことではない、普遍的なのだ。それは完成されたスタイルだから。細かい数字がどうこう、という部分は置いておいて、世界観を吸収したい一冊。

ヨーロッパ退屈日記 伊丹十三

直接スーツやジャケット、メンズファッションといった部分と直結するかというとしないのですが、面白い。あの伊丹十三さんが若かりし頃に回ったヨーロッパで感じたことをまとめた日記。私がクスッと笑ってしまったのは、きちんとした装いをしているのに、なぜかバナナを耳に詰めている英国人と電車が一緒になってしまい、注意すべきかどうか・・と悶々とした伊丹さんの友人の実話の、オチだ。

ファッション書籍

まだまだご紹介したい書籍はある。

私もさらに新しい情報に出会うようにアンテナを貼っているので、読んでみてこれは良い!という書籍があったらお知らせしていきたいと思う。

さて、明日は何着よう?

必読!SHIPS顧問の鈴木晴生氏 こだわる男のスタイリングメソッド

2018年2月23日 スーツの着こなし術 | おすすめファッション書籍

ベーシックを自分流に着こなす こだわる男のスタイリングメソッドという本だ。無難という殻を破って、装う歓び、楽しさを味わっていただけたらと思います。あなたがまだ知らない、あなたの可能性が、きっと見えてくるはずです。

背表紙にはそのように書いてある。

無難にしようと思えばどれだけでも無難にできるのがファッションの世界。

特にビジネスではそうで、浮かないように、ある程度洒落ている雰囲気であれば良い、というように無難になりがち。

もちろん、ベーシックな服装が悪いということではなくて、ただただ王道を本に書いてある通りに着ても、あなたらしさが出ないのだ。

スーツはメッセージを発信するツール

スーツはメッセージを発信するツール、だからまずは意志なき習慣に疑問を持つべき!と、スーツスタイル編ははじまる。

まずは秋冬スーツスタイルから始まる本書。

やはり冒頭はネイビーのスーツからなのだけど、特に2着目以降でおすすめと紹介されているチョークストライプのスーツがエレガントだ。

注目したいのが、実際に鈴木晴生さんが着用されているネイビーのフランネルのチョークストライプスーツ。

どれも実際に鈴木さんが着用しているスーツとコーディネートというところに共感

これを、モダンにネイビードットのタイで合わせたり、ボタンダウンに無地のタイで合わせたりと、事例が紹介されている。どれも実際の着用シーンの写真ばかり。

実は、ここがとても共感できるところなのだ。

どうしてもこういったコーディネート本というと、モデルに綺麗な服を着用してもらって着こなしを紹介する、というのが王道パターンだ。

でも、こだわる男のスタイリングメソッドではそういう類の写真や事例はない。

鈴木さんが何年も着用して自分のものにした、そういう服装が掲載されている。

着込んでいないと、面白くない

その証拠に、本書の中にもこう説明されている。

前述した通り、私は新たに購入した服を、そのまま人前で着用することはありません。あえてそのままタンスに寝かしておいたり、プライベートで着慣らして、「改善すべき点」を模索します。そしてその工程の一環として、かなり大がかりな「お直し」をすることも。具体的には、服を水に通してわざと少し縮ませ、自然な風合いを出したり、やすりを使って毛羽立たせたり。セーターなどは毛玉とりを使って着込んだ感じを出すこともありますね。職業柄、「新しいものを次々、着ているのでしょう?」と思われがちですが、事実は正反対。ジャケットからコートまで、10年以上着続けることは珍しくありません。このジャケットも10年の間に、肩幅、着丈、脇、袖丈と、少しずつ直しながら着ているため、当初のシルエットとは、随分違うものになっています。
こだわる男のスタイリングメソッド 鈴木晴生 著より引用

脱・没個性。グレーのスーツは素材で遊ぶ

ネイビーかグレーか、ビジネスでスーツを揃えていこうと思うと当然まずはその2択になる。

だけど、グレーは無表情になりがちで、ビジネスにおいてアグレッシブな姿勢を表現するには物足りない、と書かれている。そこで本書では、素材感にこだわってみては?という提案が加えられている。

中でも鈴木さんが着用している素材が、グレーのツイード素材。

ツイード素材というとハリスツイードを代表するような、ゴツゴツとしたジャケットを連想する方もいると思うのだが、本書ではセットアップ(上下)でシレッとグレー・ツイードスーツを着て、オフィスへ出勤する様子が描かれている。これが、なんと洗練されたモダンなスタイルに映ることか。足元はチャーチのフルブローグの濃茶の短靴で合わせているのも秀逸だ。

フォーマル編の見出しに注目したい

続いてフォーマル。

ここでは、日本でフォーマルといっても正装する機会は少ない。

多くがインフォーマルやセミフォーマルである。

しかも、肩の力が抜けた着こなしが主役になっている。

とはいえダークスーツに華やかなタイでOKというのもつまらないでしょ?

という問題提起から始まっている。

 そもそも晴れの場は、招待してくださった肩への敬意を込めて装う場。自分の存在感を抑えつつ、いかに主役をサポートするかが鍵です。主催者側が晴れやかな祝いの席を望んでいるのであれば、やはり華やかな装いを心がけるのが、大人のたしなみというものです。
こだわる男のスタイリングメソッド 鈴木晴生 著より引用

と、鈴木さんはここでネイビーブルーに黒の拝絹(はいけん)のタキシードのジャケットを使って、コーディネートを2パターン展開しています。タキシードを着る機会がなかなかない日本では、じゃあ実際にタキシードを着るって、どう着るの?と考え込んでしまいます。

考え込んだあげく、結局は全て正統派のタキシードの着こなしをしてしまう。

かマーバンドにオペラパンプス、と全てタキシードの正統な装いにしてしまうと場によっては浮いてしまいます。かといってパーティスーツのような崩し方も違います。

本書ではタキシードのジャケットを活用して、スタッドボタン(シャツの胸に、ボタンの代わりに付けるボタン)やバタフライ・ボウタイを身につけながら、パンツやソックスでうまく外した事例が登場。

パッと見て真似できるものではないが、この部分くらいなら外してもオシャレなのかな?と時代の感覚をつかむことができると思う。

ただし、この章はあまりにもレベルが高いと思う。

フォーマルは特にそうだが、きちんとした装いができるからこそ外しができる。最近雑誌によく登場する、抜け感という言葉も、まず基本のコーディネートができてから抜いていく、リラックスさせていくからオシャレに見える。突然リラックスしたカジュアルな服を着ても、それはゆるい感じしかしないのだ。この抜け感はかなり奥深いと思う。

ハッキングジャケットの着こなしも登場

ハッキングジャケットという、いわゆる乗馬服を現代的に着こなした事例は服好きなら注目したいページだ。

ところで、スーツの腰ポケットで斜めになっているデザインはご存知だろうか?
スタントポケットという名前なのだが、実はこのスラントポケットは乗馬が関係して生まれているのだ。

スラントポケットについて過去の記事

ジャケット&パンツスタイルは色やディテールに遊びの要素を取り入れる

本書の中盤からはスプリングサマーの着こなしについて。

日本ではクールビズが定着して、スーツは5月を過ぎたら着ない、というビジネスマンの方も少なくないだろう。

ジャケットスタイルといってもネクタイをせず、ネイビーのジャケットを着ればよいか。と思いがちだが、鈴木さんは冒頭でこう述べている。

 クールビズファッションが定着し、春夏のビジネスファッションはカジュアル化の一途を辿っています。

だからこそ、涼やかに、颯爽と盛夏のジャケットスタイルを着ていただきたいのです。

そこで着こなしに差がつきます。
こだわる男のスタイリングメソッド 鈴木晴生 著より引用

やはり春、そして夏のスーツやジャケットは、素材感や色を楽しむべきではないだろうか?

せっかく日本には四季がある。

もちろんイギリスなどヨーロッパ諸国に比べたら夏は暑いし湿度も高い。

でも、そんな日本でも素材や色の工夫次第でいくらでも楽しめる。

ただ脱げばいい、というのはファッションでもなんでも無いのだ。

素材の伸縮も考える

本書で、スーツについては、外気温や湿度の変化による、素材の伸縮に気を遣わなければならない、と語られている。簡単にまとめると、細い糸、シルク混などドレープ感が美しい生地はイタリア生地に多いけど、実用に向いているのは英国生地。たくさん撚った(よった)強撚糸(きょうねんし)など、シワになりにくく実用向きな素材はどうか、とある。

また、ウール以外にもシャリ感のあるモヘア混の素材は、熱と湿気を逃がしやすく、シワになりにくいので盛夏の素材として最適と語られている。

まさにその通りで、春夏はいかに型崩れしにくく、しっかり感を出しつつ涼しさを確保できるか?というのがスーツを着る上でのポイントといえる。着こなしのメソッドとはいえ、素材のアドバイスについても細かく触れられているあたり、ちょうどこれからの季節のスーツやジャケット選びをする前に読んでおきたい一冊といえる。

アメリカの東海岸を象徴するアイビースタイルを意識したコーディネート

と、ここでぜひ注目しておきたいのが、ネイビーコットンスーツという、新たな選択の提案である。

著者である鈴木さんは着込んだネイビーのコットン・セットアップスーツに、ニットタイ。そして足元はオールデンのコードバンというスタイルで登場する。これが渋い!みなこんなスタイルで5月を過ごしていたら、日本の一人あたりのGDPは上がるに違いない!

オシャレ=気分がいい=見ている側も気持ちが高揚する=短時間で仕事が捗り、打ち合わせもスムーズに=1人あたりGDPも上昇 どうでしょう?

この他、夏の定番シアサッカーのスリーピーススタイルもぜひチェックしておきたい。

ホワイトバックスのウイングチップシューズで合わせているところも秀逸だ。

後半はシャツジャケ、サファリジャケットなどカジュアルアイテムの合わせ方も

そして後半はカーディガン、ポロシャツといった春&夏のオフスタイルまで公開されている本書。

 たとえ盛夏の休日であっても、人前でTシャツ姿になることはありません。私にとって、最高の薄着でありカジュアルがポロシャツスタイルです。やわらかな素材より、ある程度のハリがあって、体のラインを支えてくれる、自然な質感のあるものが好きですね。
こだわる男のスタイリングメソッド 鈴木晴生 著より引用

本書では、ただ着るだけではなくて、帽子、バッグなどの小物で個性をどう表現するか?にまで迫っている。シップス顧問である鈴木さんの著書ではあるものの、この本にはほとんどブランド名などが出てこない。
カジュアル編ではユニクロのポロとパンツにハットを合わせた事例など、ファストファッションですら着こなせばこうなる!ということがひしひしと伝わってくる。

 本書でご紹介している服のブランドは、

あえて明かしておりません。

それは私が「シップス」の人間であるからではなく、

ブランドの名前に、私のスタイルの本質はないからです。

私の着こなしがベストであるとは申しません。

あなたには、あなた自身のスタイルがあるからです。
こだわる男のスタイリングメソッド 鈴木晴生 著より引用

まとめ

ベーシックを自分流に着こなす こだわる男のスタイリングメソッド。

秋冬、春夏、それぞれのスーツの着こなし、素材の選び方、コーディネート。

カジュアルの着こなしのポイント、小物。

1つ1つの説明を、鈴木さん本人が登場し、鈴木さん自身が着ている服で解説された本。

それは昨日買って着た服ではなく、何年も、あるいは何十年も着込んで自分のものになった服。

磨かれ、厳選され、そこに集まった小物たち。

そういう服装を見ていると、それはまさに鈴木晴生さんの人間模様、生き方、人生を見ているようだ。

本書の冒頭に、服装はその人自身を発信する、雄弁なツール、とある。

まさにそれが写真とメッセージで我々に語られているわけだ。たかが服、と思ってはいけない。服こそあなたを表現する場であり、モチベーションの源であり、あなたである。

この本を手にとって、スーツについて、ファッションについて何か感じるものがあるかもしれない。ぜひ読んでいただきたいおすすめの一冊だ。

さて、明日は何着よう?

書評:誰がアパレルを殺すのか ファッション業界の人でなくとも刺激的な一冊

2018年1月9日 スーツの着こなし術 | おすすめファッション書籍

うちの会社に、新たなアルバイトの仲間を迎える歓迎会を行ったときに、24歳の彼はいろいろ話してくれた。
聞いていて、随分変わったのだな、と思った一つが漫画だった。

39歳の私は、小学校の帰り道にコロコロコミックを買って読みながら帰っていた。
中学になるとジャンプになった、買って読むのが毎週の楽しみだったのだ。
でも今はネットで読むのがスタンダードだろう。

ところが、発売になるより前に、読者が予想する次回の展開漫画で溢れ、そちらの方が楽しいのだそうだ。

漫画一つとっても時代は移り変わっているけれど、アパレルにIT企業が参入し、時代はめまぐるしく変わっている。誰がアパレルを殺すのか?

アパレルで何が起こっているのだろう?

 

 モバイルの普及で漫画ですら楽しみ方が変わっている。アパレルは?

第1章 崩れ去る”内輪の論理”

第1章は、バブル期にとにかく売れた服が、どんどん売れなくなっていく様子が描かれている。

 
アパレル業界の国内の市場規模は、1991年に15.3兆円だった。
ところが、現在は10兆円を切っているという。

海外の方が日本で購入する爆買いも込みで10兆円を切っているの。
つまり、どれだけ落ち込んだのかわかる。

どうして落ち込んだのだろう?
バブル期、景気は右肩上がりの時代。
私は経験していないが、赤坂から六本木に行くだけでタクシーに1万円を払わなければ乗せてもらえなかった、と聞いたことがある。お札をヒラヒラさせてタクシーを捕まえるのだ。

アパレル業界が手を染めた大量生産、大量出品というビジネスモデルは、業界のあらゆるプレーヤーを不振に追い込んだ。
誰がアパレルを殺すのか 杉原淳一/染原睦美 日経BP社 より引用
 

アパレル業界は集団自殺をしている、とある。
まさにそうだと思う、どこに行っても同じような服しかない。
郊外のアウトレットに行くと特に思う。
ここにしかない、というような既製服に出会うことはあるだろうか?

 バブル期、服は売れに売れた

第2章 捨て去れぬ栄光、迫る崩壊

第2章では、どうして売れなくなったのか?に迫っている。
さらに、この本でも描かれているが、服をたくさん作る>>百貨店にどんどん置く>>売れ残ったら引き取る という、今も続いている業界の仕組みまで説明されている。

バブル期、イッセイミヤケやコムデギャルソンという、日本人デザイナーがパリコレで活躍するようになる。
原宿はマンションメーカーで溢れていた。マンションメーカーとはマンションの1室に、デザイナー中心の少人数の会社があって、洋服を生み出していくのだ。

VANジャケットはご存知だろうか?
一斉を風靡したといわれるVANジャケット、作れば完売、高価な服は飛ぶように売れた。

バブルが弾けて、服は安く作る方向になった。
中国や東南アジアへ生産拠点をシフトしたのだ。
フリースでおなじみ、ユニクロがブームになって、ファストファッションが当たり前になっていく。

コストばかり意識して、面白い服を作ろうという企業が少なくなってしまったのだ。

ファーストリテイリング会長兼社長
柳生正(やないただし)氏

もう、”散弾銃商法”は通用しない

アパレル不振の原因を「ムダに商品を作りすぎた」と看破する。米グーグルや米アマゾン・ドット・コムを将来のライバルと見るのは「服は情報」と定義するからだ。

柳生正氏へのインタビュー
誰がアパレルを殺すのか 杉原淳一/染原睦美 日経BP社 より引用

作り手や売り手より、消費者の方が数十段進んでしまった、と語られる柳生氏。
ブランドだから売れる、という時代ではないのは間違いないと思う。

私も10年以上オーダーメイドの仕事をしているが、10年前はグッチのようなのがオーダーで欲しい。というように、名指しでブランド名が出てくることが多かった。

最近は、特に若い層の方からあのブランドのようなのが・・・と言われることがあまりない。
そもそも仕立服は、王様の要望を汲んで仕立てるものだった。
ヴィトンも、王朝に納品していたことが買われて、広がっていったわけだ。

つまりブランド=信用なのだ。

だけど、いつしかそのブランド自身が服を定義して、顧客のために作るのではなくて、このブランドが提案する服はこれだからみなさん着てください!に変わっていったのだ。
それがまた元に戻りつつあるのではないだろうか。
 

 ファストファッションが当たり前になった

第3章 消費者はもう騙されない

 

第3章は、Uber(ウーバー)やAribnb(エアビーアンドビー)という、新しい企業が登場している時流に触れて、アパレルでも同じようなことが起きていることが説明されている。

ウーバーはタクシーをスマートフォンで呼んで決済までできるサービスで、イギリスではストライキまで起きた。エアビーは自分の家を1泊から誰かに貸せるサービスで、世界的にヒットしている。

アパレル業界も、IT化の流れがある。
エバーレーンがそうだ。
ネットで見たスプリングコートを試着したいな。とお客が試着室に入る。
でも店内に在庫なし。
購入したら、ニューヨーク市内から2時間くらいで自宅に届くのだ。それで安いのだから、この店からブランドの袋を持って帰る人はいない。

エムエムラフルールやグレイツも注目すべきサービスだ。
過剰なコストを抑えて、安く提供するのは、ファッションショーをしない、セールもしない、という新しいスタイルの企業が誕生している。

年間760億円のZOZOTOWN(ゾゾタウン)、WEAR(ウエア)からも目が話せない。

そんななか、大量生産ではなく、カスタマイズの流れになっている、と語られている。
ハンドメイドの市場も広がっていて、自分が作ったアクセサリーをサイトで登録して、消費者が買うアプリも人気だ。

 お店ではなく、ネットで購入する流れは世界的に巻き起こっている

本書の後半に登場するのだが、私はメルカリの存在は非常に大きいと思う。
 メルカリは個人がスマートフォンなどで販売したい物の写真を撮り、価格をつけて売る、というシンプルな仕組み。
このサービスが生まれる前はヤフーオークションがメインだったけれど、メルカリにはオークションはない。
逆に、《値引き》を交渉できて、買いたい値段と売りたい値段がお互い成立したら取引が成立する。
 
このサービスの衣料の売買はとても多い。
レディースが多いけれど、メンズも少なくない。
一番驚いたのが、オーダースーツも販売していることだった。
体型に合わせてオーダーしたはずなのに、それを売るとは、買い手がいるのだろうか?と興味深かったのだけど、追ってみていたら1週間後には購入されていた。
 
自動車の新車を買う際に、3年で中古で売ったとすると・・・
と計算することがあるけれど、洋服もその感覚になっているのではないだろうか。
 
新しい服を1万円で買って、5000円で売れば5000円で着たことになる。
5000円で着たユーザーは2500円で着れば、2500円で着たことになる。
 
こうして、1着の1万円の洋服を、例えば3人でシェアしているのが今の洋服を買うときの考え方だ、とメルカリ・小泉社長のコラムを読んだが、シェアリングエコノミーなのだ。
 
現にうちの妻も、ストッケというベビーカーをメルカリで売って、その資金で小ぶりなベビーカー、マクレーンを購入した。
そのストッケを買った人は、また誰かに売るのだから、店舗が売れないわけである。
 
 洋服にも、シェアリングエコノミーの流れ

第4章 僕らは未来を諦めない

第4章では、これらの時流をもとに、暗い未来ではなく、アパレル業界の企業や人々が見出す新しい道について触れられている。

旧式の力織機にこだわって、1本2万円を超える桃太郎ジーンズの勇気付けられる話も目が話せない。

 
ところで本書の中でも登場する、ストライプのめちゃカリ。
洋服が月5800円で借り放題というサービスで、このサービスを運営している澤田さんとは、当時澤田さんが手がけられていたパーソナルスタイリングのお仕事でご一緒したことがある。
このサービスでは1カ月、色々な服を借りられる。
自分では選ばないであろう服が意外と似合うケースもあるだろうし、2カ月借りると自分のものとなる。
返却された服はゾゾタウンなどで販売されるというから、一点の無駄もないシェアサービスだ。
 
今では、ネクタイのレンタルサービスも誕生している。
このようにアパレルもシェアリングエコノミーの流れから大きく変わってきている。
 
 洋服のレンタルサービスがヒット

まとめ

服が、随分と面白くなくなった。
こう話すのは、アパレル業界で素材博士と称される大西基之先生だ。
私たちは素材を学ぶ講義を開催していて、大西基之先生に講師をお願いしているのだが、度々登場する言葉がそれだ。

特に、10年以上前から好きで買っていた服のブランドがあったとして、ファンであるからこそ質が落ちた場合に気づく。お店に並んでいる商品を見ても、以前は個性があったけど、今は同じようなのが並んでいる、という意見も聞く。

ヒットしそうな商品を作って、金太郎飴のようにコピーして郊外のショッピングモールで売られていても、これは素敵だ!と心踊るだろうか?
悲しいが、それならWEARで他人がしているコーディネートを参考にして、ZOZOで購入すれば良いし、ある程度着たらメルカリで売れば良いと考えるようになるのは当然ではないだろうか。

誰がアパレルを殺すのか。
業界の中にいる人にはぜひ読んでみて欲しい一冊である。

男の着こなし最強メソッド 服は口ほどにものを言うという本

2017年11月18日 スーツの着こなし術 | おすすめファッション書籍

時屋堂 帽子 コーディネート
オーダーサロン ボットーネがお届けするビジネススーツ&フォーマル通信。

気温も下がったので、重ね着が楽しい季節、今期コートを登場させた方もいらっしゃるのではないだろうか?
昨日はツァップという、ビーバー100%の帽子を合わせて、2019年秋冬コレクションの生地選定と、これから作成する物に向けて、レザー探しに。

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ハリスツイードの全コレクション。結構な色ナレが、実は存在する。日本でなかなか見ないような、ハッとする色も。

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そして今日からは週末。
表参道サロンには中之丸クルー、そして冨岡クルーも加わり、アルバイトクルーKと4名でむかえる。
そこで今朝、ふとしたことでSHIPS顧問の鈴木晴生さんの著書が出てきた。
男の着こなし最強メソッド 服は口ほどにものを言うという本だ。

表紙からしてなかなか強いメッセージだ。
周りは、想像以上にあなたを見ている!とある。

さらに、
服装は99%自己責任。
知るべきは、何を選ぶではなく、どう着るのか。と。

現代日本においては、日常の暮らしでは確かに何を着ても良い。
ビジネスだとスーツが制服のような意味を持っているかもしれないけれど、それにしたってネクタイはこの色でなくてはいけない!と規定されている企業は、あなたがJALやJR、郵便局などに勤めていない限りはそこまで縛りはないのではないだろうか。

すると、何を着てもいいじゃない、と自由といえば自由。
毎日同じ服、同じネクタイを着続ける、いわゆる着たきり雀になっても指摘されないのではないだろうか。

男は中身。見た目なんて関係ない。
僕もそう思います。ただし、見た目は関係ないから服装を気にしなくてもいい、とは思っていません。
内面は必ず服装に出ます。中身がきちんとしていれば、服装はおのずと整ってくるもの。

そういう意味で、中身が重要だと僕は考えています。

服は口ほどにものを言う 鈴木晴生 著 より抜粋

そう、服がメッセージを発信していることを忘れないでください。そこに少し意識を持っていくことで好印象を得られ、人生にプラスになるのではあれば、見た目なんて関係ないなどとは言っていられないはずです。相手にネガティブな印象を与えないよう服装に気を配ることは、社会人として人前に出るときの基本マナー。

いつどこで自分の運命を変える人に出会うかわからないのだから、なおざりにできません。

服は口ほどにものを言う 鈴木晴生 著 より抜粋

青山

著書にはそうあった。
ちょうどサロンの朝礼でこの説を話し、感想を述べ合ったところ、

・きちんとした服装を意識しているからこそ、同じように服装の意識の高い人に気づける。だから、きちんとした服装をしていることは出会いという面からも大切なのだと思いました。

・服装とは自分のためではない、ということを感じました。よく企業のウェブサイトで、代表取締役の方の写真が載っている際、残念な服装を見かけます。そういう方のお手伝いをもっとできるのではないか?

などなど、いろいろな意見が出た。
著書にもあるが、人間を覆っているほとんどは服なのだ。
だから、服装を変えるだけで、かなり見た目は変化するわけである。

表参道

かくなる私は、以前弊社顧問と歩いていると、だいたい表参道のラルフあたりでこんな会話になったことを思い出した。

《あ、今日はブレザースタイルですね、こういうテーマなんですかね?》
《ああいうコーディネートもいいですよね。》

ラルフローレンには常に表に立っている方がいて、その方の服装について、それから顧問はラルフが好きで個人的にもよく入店していたそうで、その都度店員の服装について私に語っていたのだった。

店員だけでなく、カフェなどで洒落た方がいれば、顧問は私に言った。
あの人、ああいうジャケットがいいですよね〜と。

つまり、実はみな結構見られているということなのだなぁ、と思った。

私はというと、
《そのバッグはどちらのものですか?》と男女構わず素敵だと思ったら聞いてしまうくらいだ、もちろん見知らぬ人に。でも服装から始まるコミュニケーションがあっても面白いと思う。

ということで、日常のスーツにも少し装うという観点を取り入れてみようか。

さて、明日は何着よう?