タキシードのフィッティング
今日はネイビーのスリーピースに、クレリックシャツ。
外は暑いが、サロンはフィッティングをするため、冷房が強いから、
ちょうど良い。
今日も時間ぴったりにドアが開いた。
まずは1人目のO氏だ。
フィッティングルームで着替え、
鏡の前に立つ。
ばっちりである。
ビジネススーツはいよいよこれでパーフェクトなフィット感を得た。
2人目もO氏、
こちらは10月の結婚式に向けて、5月から打ち合わせを開始して、
今日は完成した洋服を羽織る、ファーストフィッティング。
O氏は少しヒールのあるシューズを履くことを想定していたから、
パンツの裾はハーフ仕上げといって、未完成状態である。
靴ベラを靴に入れ、スポッという心地よい音がして、
O氏が立ち上がり、ベストな状態を作る。
男性の世界は1センチ、いや1ミリの世界。
1センチ着丈が違うだけで、随分と印象が変わる、
トレンドすら1センチの世界観をいったり、きたり。
だから慎重に合わせていく。
裾を折って、ピンを打つ。
少し離れてみる、
客観的に見るためだ。
後ろから、鏡に映った姿、うん、OK。
それから座っていただいて確認、
今回の挙式はソファに座っているシーンがあるのだ、
裾は上がり過ぎてはいけない、こちらもOK。
裾丈は立ち姿と座り姿、
どちらを良く見せるか?のトレードオフのように思われがちだ。
でも実は、全体のシルエットの取り方次第では、
両方いいとこどり、というのもできる。
その他はどうだろう、
ファーストフィッティングで完璧、良い感じだ。
O氏はよし、と頷き、次はコーディネートを話し合った。
それにしても、フィッティングは奥深い。
ライター:松 甫 詳しいプロフィールはこちら>>
表参道の看板のないオーダーサロン 株式会社ボットーネ CEO。
自身もヘッド・スーツコンシェルジュとしてフィッティングやコーディネートを実施。
クライアントは上場企業経営者、政治家、プロスポーツ選手の方をはじめ、述べ2,000人以上。
2016年7月30日
スーツを仕立てたお客様 | オーダースーツのお客様
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