“夏ジャケット”は見た目が重要
夏のジャケットは、素材はもちろんのこと、色味や全体の雰囲気など色々気にしないといけません。
ホワイトやブルー、ベージュなど、爽やかな色を使いこなしてこそ、夏を制することができる。
ただでさえ軽装な世の中、ジャケットを着ていて「あの人、暑そうだな…」と思わせてしまってはいけませんから。
表参道・青山近辺を歩いていると、まだまだジャケットを着ている30代~40代の男性は以外にもたくさん見かけます。
いくら時代の流れ、トレンドがあり、スーツを着ない時代と言われていても、品のある服装にはジャケットが欠かせないアイテムであり続けています。
この季節はリネンなどの素材が望ましいですが、生地の厚さによって多少の差はあれど、やはりシワが気になってしまうところ。
私個人的には大歓迎ですが、ビジネスシーンなどではシワは少ないに越したことはありません。
そこで「リネンに防シワ加工を施す」とはならないでほしい。
それは台無し、潔くリネンはあきらめてください。
じゃあ、どうするか。
正解は複数の素材が混合されたジャケット生地を用いること。
リネン100%ではなく、『リネン40%-コットン30%-シルク30%』といった具合に。
こうした生地であれば、それぞれの素材が欠点を補うことになり、それこそ『リネンのシワ』も程よく軽減されます。
この程よくの塩梅が重要なんですよね。
ちなみに、以前「やっぱり夏はコットンですよね?」とお客様に質問をいただいたのですが、正直言って微妙。
どちらかというと、春や秋の方がいいですコットンは。
まず第一にほとんど通気性がありませんので、実際の着心地として涼しさは感じません。
リネンは通気性に加え速乾性もあり、ヒヤッとする触り心地も含め非常に心地よいのですが、コットンはその特性はほとんどありませんからジャケパンのスラックスとして着用するのがいいと思います。
ジャケットは、暑すぎる、、、。
↓この時はまだ分かっていなかった。笑
というわけで、やっぱり、リネン。
リネン100%も最高ですが、実用性を考えれば3者混、4者混のジャケット生地の方がメンテナンスなどの含めメリットが多い。
色はというと、ベージュや淡いブルー、明るめのブルーを選べば外れはありません。
海、ビーチの色。
あまり極端すぎるとリゾート感が溢れてしまいますから、程よく街中に溶け込むくらいがいいですよね。
こちらのアクアブルーのジャケットは、結婚式用のタキシードをきっかけにご縁をいただいたH様。
リネン混のジャケット素材で、ダブルブレストのジャケットをお仕立てさせていただきました。
カジュアル用途の為、腰にはパッチポケット、ホワイトの貝ボタンをあしらいました。
一緒にオーダーいただいたライト・グレーのスラックスも合わせてご納品です。
とても涼し気なジャケットに仕上がりました。
芯地はできるだけ省き、軽く空気を纏うような着心地を実現。
ダブルはフィッティングが難しい。
シングルのジャケットはボタンを点で留めますが、ダブルは包み込むような着ます。
ごまかしがきかず、既製品ではジャストサイズに出会うこと自体相当難しいはずです。
理想的なフィット感となっています。
スラックスは『ライト』グレーであることがポイント。
グレーもトーンが濃いと合わせやすいのは間違いありませんが、どうしても見た目が暑そうに見えてしまいます。
この生地はウール100%ですが、ナチュラルストレッチが効いていてスラックス単品として重宝します。
ジャケットも色柄をあまり選ばず着れるのも嬉しいところです。
この日は意図せずお召しだった黒のTシャツの上からジャケットを羽織りましたが、これだけでも様になる、決まってしまうのがジャケットのいいところ。
「おしゃれ頑張ってます感」がないのも大人には嬉しいですよね笑。
H様、素敵なご注文をありがとうございました!
是非これからの季節にしかできない装いを楽しまれてください!
ライター:nakanomaru一度は大手IT企業へと入社。5年勤務ののち、心の声に従い上京しボットーネに。
人生で情熱を注げることは2つ、1つはサッカー、もう1つはスーツ。
何事もコツコツ、地道に基礎を固め着実に行う動作の安心感の高さはクライアントからの評価も高い。
2024年4月16日
クライアント | スーツを仕立てたお客様
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