“ちょうどいい”カノニコのフランネル
朝晩の気温が冷え込んできましたね。
いまはやせ我慢をしてフランネルを着ていますが、
もうすぐフランネルが丁度よく感じるようになるはず。

肉厚のチョークストライプ・フランネルに、
パープルの細かなロンドンストライプ、ネイビーのタイ。
久しぶりに着ると気分も高揚します。

さて、今回ご紹介するのは、カノニコ社のフランネル。
カノニコ、そしてフランネルの魅力についてたっぷり語ります。
この記事の目次
カノニコの生地
欧州の有名紳士ブランドがこぞって使用するカノニコ社は、
イタリア北西部、上質な生地で有名なビエラ地方に拠点を構える生地メーカーです。
生地の豊富さ、クオリティにおける抜群の安定感、そしてコストパフォーマンスの良さから、
テーラーであればほぼ必ず取り扱っているであろう定番の生地です。
流行にも敏感でいち早くトレンドを取り込み、常に現代にマッチした最新の生地があることに加え、
ずっと何年も織られ続けている生地まで、幅広くカバーできる点も頼もしいのがカノニコ。
生地のクオリティ、バラエティ性、コストパフォーマンス、
初めてスーツをオーダーする方にも、一通りオーダーをしてきた服好きの方にも、
総合的なバランスでみても”ちょうどいい”、それがカノニコだと思います。
通常のスーツに使うウール地はもちろんのこと、これからの季節に大活躍のフランネルも、
カノニコには良いものがたくさんあります。





フランネルについて
ウールには大きく分けて梳毛と紡毛の2種類があるのですが、梳毛はウーステッド、紡毛はウーレンとも呼ばれます。
少しややこしいですが、フランネルにも種類があり、梳毛フランネルと紡毛フランネルの2つ。
梳毛とは文字通り梳った毛のことを指すのですが、簡単にいうとクシで綺麗に一方向に揃えられた糸でになります。
通常のスーツにはこの梳毛糸を使って織られた生地を使うのですが、梳毛フランネルはこの生地を少しだけ起毛加工させた生地なのです。
分りやすく言い換えれば一般的なスーツをほっこりさせた雰囲気になります。
紡毛フランネルは綺麗に揃えられた梳毛とは違い、良い意味で毛並みを揃えていないナチュラルさと温かみのある起毛感が特徴的な生地です。
①暖かい、温かみがある

フランネルの特徴は、ズバリ、見た目にも実際に着ていても暖かい(温かい)ことがまず挙げられます。
生地の重さや、起毛の具合によっても変わる部分ですが、通常のウールでお仕立てをしたスーツと比べて圧倒的に暖かく、温かみのある印象になります。
少しくらいの寒さでしたらコートはいらないくらいですので、是非体感いただきたい素材のひとつです。
②絶妙な霜降りの表情

生地にも”霜降り”があることをご存知でしょうか?
このように霜が降ったような味のある表情は、フランネルの大きな魅力です。
特にグレーのフランネルであれば最も分かりやすいでしょう。
ここまでの表情はフランネルにしか出せません。
③紳士服の万能素材

梳毛フランネルと紡毛フランネルについて解説させていただきましたが、
仕立てる洋服によってそれぞれ使い分けることが可能です。
梳毛フランネルのスーツは、暖房が整った現代には特にぴったりの素材と言え、
紡毛フランネルのスーツはコートなしでも冬を越せるくらい暖かい、まさに冬のお洒落スーツの帝王です。
カノニコ社のフランネルには梳毛・紡毛どちらもコレクションされていますが、
どれもふわふわにソフトなわけでもなく、
ゴリゴリのハードでもない、
日本の気候に合っていてちょうどいいんです。
▼フランネルに付いてはこちらで詳しく解説しています。
ブラウンのジャケット

今回オーダーいただいたのは、ブラウンのウーレンフランネル。
ウーレンとはいっても、ゴワゴワしている訳ではなく、しなやかさが感じられます。
太陽光のもとでは、少しグレーっぽくも見えます。

フランネルらしい霜降り具合も感じることができ、ご職業柄おしゃれが難しい方でも挑戦いただけるような絶妙なカラーです。
お仕立てさせていただいたのは、シングルジャケット。
スーツ生地に比べ重みがあるため、出来るだけ軽く感じられるようお仕立てさせていただきました。
カノニコのフランネルは本当に万能であり、
このようにシングルジャケットはもちろんのこと、
スーツのインナーとしてネイビーやグレーのベスト単品、
ミディアムグレーやチャコールグレーのスラックス、
そして上下のセットアップスーツとしても、
用途に合わせて様々な表情を見せてくれます。

もう何年もご贔屓いただいているK様。
小柄なK様は、オーダーでなければサイズがしっくり来ないことでしょう。
今回も、良いフィット感のようにお見受けします。

ハイゲージのタートルネックニットとの相性はとてもいいですね。
ほんの少しサイズ感を調整を行いましたので、ニットの上からでも問題なさそうです。

フランネルは育てがいのある素材でもあります。
ソフトなフランネルとなれば別ですが、例えば300g以上の目付があるような生地であれば、
通常のスーツ生地に比べ圧倒的にタフであり、
使い込むこにより表面の起毛の具合も変化が見られ、味が出てきます。
身体になじんできたフランネルは、それはもう着心地も最高であり、
秋冬には欠かすことのできない相棒となるはずです。

ジャケットのディテールを見ていきましょう。
シンプルなノッチドラペルに、

段返り3つボタン、

チェスナットブラウンのナットボタン、

サイドベンツ、

シンプル・イズ・ベストです。

ライター:nakanomaru一度は大手IT企業へと入社。5年勤務ののち、心の声に従い上京しボットーネに。
人生で情熱を注げることは2つ、1つはサッカー、もう1つはスーツ。
何事もコツコツ、地道に基礎を固め着実に行う動作の安心感の高さはクライアントからの評価も高い。
2022年11月14日
スーツを仕立てたお客様 | オーダースーツのお客様
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