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【フレスコ】夏の最強スーツ生地|丈夫でヘビロテ間違いなし

6月もあっという間に中旬を迎え、これまでの涼しかった気候から一気に夏に向けてスピードを上げてきた感覚があります。

表参道の街も半袖、ノースリーブの人がほとんど。

外国人観光客も多く、非常に賑わっています。

さて本日は、少し前にオーダーいただきました夏用のビジネススーツが仕上がってきましたのでご紹介させていただきます。

今回のスーツのポイントは、

 ◉夏スーツで最強!?のフレスコ生地

 ◉ビジネスでも許される涼し気なカラー

の2点で、これらは夏でもスーツ着ることの多い営業や外資系企業の方、もしくはジャケットまでは着なくとも、きちんとしたスラックスを履きたいという大人の男性にはぴったりの内容になっております。

是非最後までご覧ください。

フレスコ生地ってどんな特徴がある?

フレスコは正確には素材の種類ではなく、織り方の名称として認識されています。

素材は普通のスーツ生地と同じで、ウールが使われているのです。

フレスコという呼び名は、雑誌などでもよく見かけるワードなのでもしかしたらご存知の方もいるかもしれませんが、実はフレスコというのは英国Martin&Son(マーチンソン)が出した生地の商標名なんです。

商品名がいつのまにか通称になっているパターンですね。

スマホ=iPhoneみたいなノリでしょうか。

日本では、昔からポーラと言われていたりもします。

フレスコやポーラとは、2本の強撚糸を撚り合わせて1本の糸にした「2PLY(プライ)」という糸や、2PLYからさらに1本加えた「3PLY」という糸で織られた生地のことを指します。

こんな風に、一本一本を解くと良く分かりますね。

これにより他の生地にはない圧倒的な強度を保つことができます。

薄くペラペラではないので、実際のところ秋口まで着用していてもなんら違和感がありません。

個人的には4月から10月くらいまで着れると思いますので、夏向けとは言え、実質半年間は着れるようなスーツに仕上がります。

フレスコ生地のメリット・デメリットは…?

フレスコ生地の特徴を見たところで、次はより実用面に目を向けたメリットとデメリットを挙げていきましょう。

【フレスコ生地のメリット】

  ◉通気性、耐久性に優れ、シワにも強い

  ◉ハリコシがあり綺麗なシルエットを構築できる

【フレスコ生地のデメリット】

  ▲比較的重みがあり、着心地は軽やかではない

  ▲表面はザラザラした独特なドライタッチ

簡単にまとめると上記のようになります。

フレスコは一本一本の糸が太いので、生地にして織り上げた時に隙間が生まれやすく、網戸のように通気性があるのですが、糸が太い分いかんせん重い・・・

着用時の重さは『仕立ての具合』によってある程度はカバーできるのですが、それでも一般的な夏用の軽量ジャケットに比べるとズシっと重みを感じます。

でも結局夏は何を着ても暑いですから(もともこもない)、通気性重視の方がいいと思うんです。

フレスコは抜群に通気性が良いので、電車の中などでも涼しさをより感じることができます。

フレスコという名称は、フレスコ画や「新鮮」という意味のイタリア語が語源ののように感じられるが、歴史的にはイギリス(ロンドン)のガニア商会が、アフリカのコートジボワールにあるギニア湾に面した”Fresco”という都市名を冠して、夏服地を売り出した時につけられた名称である。

生地の内容は、撚りを強くかけた単糸を2本ないし3本に撚り合わせた糸で、平織にすることによって気孔を多く持った織物となる。トロピカルに比べてより通気性が高いといえる。

日本ではポーラーという呼称の方が一般的であるが、同じものである。ポーラーもロンドンのエリソン商会が同様の生地を販売するときにつけた名称で、こちらはポーラス(多孔性の)という言葉にちなんでいる。以前は3本撚りして平織りにする、いわゆる三つ杢ポーラーが普通だったが、現在は2本撚りの強撚の平織もポーラーあるいはフレスコと呼んでいる。

メンズウエア素材の基礎知識(毛織物編) 大西基之著

夏におすすめのビジネススーツの色

夏スーツにおける重要な要素として、素材(生地)の次に『色』が挙げられます。

今回お客様からオーダーいただいた色味は、今シーズン特におすすめの『ブルーグレー』という色味。

文字通りブルーとグレーの中間色なのですが、 少しくすんだ色味がフレスコのようなサラサラとした生地の表面に良く馴染んでいます。

極端な明るい色ではないのですが、視覚的に非常に涼し気なんです。

普段はきっちりとダークネイビーのスーツを着ていたとしても、夏くらいはこのくらいリラックスした色味でも良いのではないでしょうか?

ブルーグレーに限らず、少しだけ明るめの色味がやはりこれからの季節には合うと思います。

グレーなら、暗めのチャコールグレーよりかは、ミディアムグレー、ライトグレーの方がいいですし、

ネイビー系も少しブルーの要素が入っていたり、今回のようなブルーグレーだったり。

極端な色味はNGですが、あくまでも少しだけ、色に変化を加えてみることをお勧めします。

お客様のご着用姿

お仕事終わりにお立ち寄りいただいたK様。

シャツは以前からご愛用いただいている、ボットーネ一番お勧めのオーダーシャツです。

初めてのフレスコ素材となるK様でしたが、

「私はこのしっかりした感じが結構好きですね」と一安心のひとこと。

いつもサイズ感で、K様に合わせたクラシックなビジネススーツです。

そして今回はモックネックのニットを合わせてご納品させていただきました。

ボットーネの定番となりつつある、何度洗ってもへこたれないタフなニットTシャツ。

K様は優しいお色味がお似合いになられますので、ブラックやホワイトの定番色ではなく、淡いグレーをご提案させていただきました。

まさにフレスコのようなスーツをカジュアルダウンさせる時にも最適ですし、他のジャケットとも合わせやすく、使い勝手も抜群です。

ジャケットの襟が汚れないように、ギリギリでカバーできる高さになっています。

これ以上高くなるとタートルネックのようになってしまいますから、春夏の半袖ニットならこのくらいの高さがベストですね。

網戸のように透けて見えるのがフレスコの通気性の良さを証明しています。

これからの暑い季節に、是非ご愛用くださいね。

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nakanomaruライター:nakanomaru一度は大手IT企業へと入社。その後、心の声に従い上京しボットーネに。
人生で情熱を注げることは2つ、1つはサッカー、もう1つはスーツ。
何事もコツコツ、地道に基礎を固め着実に行う動作の安心感の高さはクライアントからの評価も高い。

2024年6月14日
スーツを仕立てたお客様 | オーダースーツのお客様

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