ミラノのテーラーと県民手帳

徳島の県民手帳を作っているH氏は、
いつもわざわざ徳島から来てくださる。
元々は東京に住んでおり、
靴を作るためだけに大阪に行くという、
会話の引き出しが無限にある方だ。
今回はどこの県民手帳が人気なのか、に続き、
ミラノに行ったときにオーダーしたシャツの話で盛り上がった。
(県民手帳は東京で売れているのだ)
ミラノのテーラーでは、必ずといっていいほど、
現物を測らせろ、そしてそれを置いていけ、
と言われるのだそうだ。
なぜだろう?
日本をはじめとするアジア人が、
あまりにも数値に対して細かいから、
そのヘッジではなかろうか。

フィッター歴10年になるが、
何着もリピートいただいていると、ブレる。
サイズは必ずブレる。
ハサミの入り方が若干内側か、外側か、
そのくらいでもブレるし、
素材でも大きくブレる。
工房で完成したスーツは、
店舗に到着した時点で、
ある部分が1センチも動いていた、という話を聞いたことがある。
犯人は湿度だ。
そんなことでも簡単にブレるが、
日本人の感覚では、緻密な工業製品のような考えがあるのだろう。
これはハンドメイドスーツに限ったことでもなく、
例えばCADで裁断するような
パターンオーダーでも、やはりブレるのだが、
工業製品ではなく、
工芸製品に近い、と説明することがある。
さて、H氏は既にフィレンツェからチューリッヒをまわる夏旅を企画しているらしく、
ちょうどその後にボットーネオーダーの納品となるため、
次回も話が広がりそうである。
今日は平日ながらフィッティング盛りだくさん。
なんとボットーネ新宿サロンの時代の方が。
懐かしい再開に花が咲いた。
松 甫
ライター:松 甫 詳しいプロフィールはこちら>>
表参道の看板のないオーダーサロン 株式会社ボットーネ CEO。
自身もヘッド・スーツコンシェルジュとしてフィッティングやコーディネートを実施。
クライアントは上場企業経営者、政治家、プロスポーツ選手の方をはじめ、述べ2,000人以上。
2016年6月28日
スーツを仕立てたお客様 | オーダースーツのお客様
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