始まりの季節に 新しいスーツを

ようやく暖かくなってきましたね。(もはや暑い)
ボットーネのクルーたちはもれなく花粉症に苦しんでおりますが皆様いかがお過ごしでしょうか。
春休みの学生たちで賑わっていた表参道も少し落ち着いてきましたので、今はカフェでブログを書いています。

春、4月は始まりの季節。
1月に重い腰が上がらなかった人は、4月から頑張りましょう!暖かいですし!
さて、今回はお客様のスーツをご紹介させていただきます。
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「いつかグレーのスーツが似合う大人になりたい!」
ネイビーに並び基本色として認識されているグレーは、まさにスーツの原点ともいえます。
『無彩色』という最大の特徴を活かせばあらゆるコーディネートに馴染ませることができ、ライトグレー・ミディアムグレー・チャコールグレーと大きく3つに分け季節感を楽しむこともできる。
冬になればフランネルがグレーの霜降り具合の良さを最大限に引き上げますし、『色』がない分素材の良さを最大限に発揮させてくれる、ある意味ごまかしの効かないカラーではないかと思います。
その為か、「ちょっと物足りない」「老けて見える」などマイナスなイメージがどうしても思い浮かんでしまい、基本色とは言いつつもネイビーに比べると後回しになってしまう傾向にある、ちょっとかわいそうなポジションでもあります。

以前ブログでもご紹介させていただいた、ラッシャーミルズのチャコールグレーの生地です。
糸には、「杢糸(もくいと)」といって、2種類(2色)の糸によって撚られたものが使われています。
少し踏み込んでいきますと、生地の染色にはいくつかのパターンがあり、それによって同じような色味の生地でも、染め方の違いによって全くオーラ・雰囲気の違う仕上がりになります。
一番最後にジャボンと染色液に付け込めば一色淡ので奥行きのない雰囲気になりますし、杢糸のように『糸の段階』ですでに染色されている糸で織られた生地は、いい意味でのムラがあり味のある雰囲気に仕上がるのです。

白かったり、黒かったり、複雑な感じがいいんですよね。
ぺタッとした色味だとどうしても重たい印象になってしまいますから、グレーは生地がどういう糸で、どんな風に織られているかという点にも着目してみると面白い。
このチャコールグレーがラストで残っており、今回スリーピース・スーツとしてお仕立てさせていただきました。


まだお若いF様、今回が初めてのオーダーとなり、併せてセミワイド・カラーのホワイトシャツもオーダーいただきました。
ネクタイは当店取り扱いの、シルバーベースにパープルの差し色が効いたレジメンタル・タイ。



このラッシャーミルズの生地は、非常に弾力があり、アイロンが効いて仕立て映えすることが大きなメリットです。
F様の体型は痩せ型の為、そう見せないようにフィッティングも工夫しております。
適切な方のフィット具合に、ナチュラルショルダー。
スラックスは細すぎず、太過ぎず、、、本格派のF様はサスペンダーを着用することを前提に全体的には少しゆとりを持たせて設計致しました。
裾はダブルで仕上げ、1クッションで誠実な印象に。
唯一のアクセントはスラント&チェンジ・ポケットですが、基本から外れたデザインではありませんので、まったく主張はありません。

実は股下の具合は完成後に微調整済み。
「買って終わり」ではなく、時にはお直しを入れたりして長い年月ご着用いただくのが仕立て服の醍醐味ですから、必要に応じて適時調整・フィッティングをさせていただきます。
ブログやYoutubeをみていただきお問い合わせをいただいたF様、きっと、ほんの少しの勇気をだしてお越しくださったことと思います。
最初は緊張されていたようでしたが、何度かご来店いただくうちにリラックスした表情で色々お話ししていただくようになりました。
洋服のことで着になることがありました、是非お気軽にメッセージくださいね!
この度は素敵なオーダーを本当にありがとうございました。
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お次も、今回で初めてのオーダーとなりましたA様。
「着ていて奮い立つような一着を」というA様のご要望を踏まえ、鎧のようにタフであり、深いネイビー、いわゆる『鉄紺』の生地をご提案させていただきました。
鉄紺はもちろん色のことですが、生地の”固さ”もまさに鉄のようです。
目付は400g、当店にあるスーツ用の生地の中でも最高クラスにしっかりしたコレクションでございます。

A様のお好みもありゆとり多めに設計しているのですが、生地があまりにタフなので笑、まったくゆとりがあるようには見えませんね。
肩幅も少しだけ大きめ、少しだけです。
胸はしっかりとボリュームを持たせ、ウエストは程よくシェイプをさせました。
まあ、いつもの通りなんですが笑
細かな点はもちろん皆さんお一人おひとりで違いますから、お身体の個性(体系や骨格)にあわせてチューニングをしていますから、奇をてらわず、誠実なお人柄のA様にぴったりのスーツになったのではないかと思います。


このスーツであれば、10年は着ていただけることでしょう。
そして、育てがいのあるスーツですから良い意味で日常着のように自然に扱っていただき、時にはケアをしながら大切に育ててあげてください。

あ!! 裏地は私の提案で少し明るいブルーを選択したのでした!
控えめに、ハンガーにかけた時にちらりと見える程度。
ふとした時に、思い出していただけますと幸いです。
ライター:nakanomaru一度は大手IT企業へと入社。5年勤務ののち、心の声に従い上京しボットーネに。
人生で情熱を注げることは2つ、1つはサッカー、もう1つはスーツ。
何事もコツコツ、地道に基礎を固め着実に行う動作の安心感の高さはクライアントからの評価も高い。
2022年4月12日
スーツを仕立てたお客様 | オーダースーツのお客様
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