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【低身長でも大丈夫】スラックスで脚長効果を出すコツ

いよいよ半袖の気温に。

週末の表参道もいつも以上に賑わっていました。

皆さんはいかがお過ごしでしょうか?

今日は『スラックス』について解説するブログを書いていきます。

テーマは【脚長効果】です。

重ね着ができない季節になると、コンプレックスが目立ってしまって気になりますよね。

その辺りを解消する脚長効果スラックスのポイントをまとめます。

世の中の脚長パンツってどうなの?

『脚長パンツ』なる商品は昔からありますが、実際に履いてみて本当に脚長効果はあるのか。

スラックスをこれまで1000着以上仕立ててきた経験から言わせていただくと、せいぜい3~5個のサイズ展開では、すべての人で同じ効果が得られる!なんてことはありえないと思っています。

そういうのは「一般的な」「平均的な」体型の方が得られる効果であって、そこの悩みがあるのは「平均値」ではない人が多いはず。

身長が、体重が、お尻が、脹脛が、、、悩みは人それぞれ。

きっと色々なパンツ・スラックスを試してみて、「やっぱりしっくりこないなあ・・・」とお悩みの方も多いのではないでしょうか?

やはりオーダーが最適解

ここでは『脚長効果』という観点で解説させていただきますが、やはりそういった希望を最も叶えられるのはオーダー・スラックスではないかと思っています。

後述しますが、デニムやチノパンなどのカジュアルパンツはどうしても「股上が浅い」ものが一般的ですし、最近でこそオーバーサイズのパンツも多いですが、そういったおしゃれ度の高いアイテムは万人受けするものではありません。

ひとりひとりの体型に合わせて1から設計するオーダースラックスであれば、体型の欠点を隠したり、逆に活かしたりといった調整はもちろんのこと、お好みを踏まえてぎりぎりまで攻めることもできてしまいます。

フィッターの力量が試されますが、未経験の人はチャレンジしてみる価値ありです。

次の項目からは、脚長効果が得られるポイントについてそれぞれ解説していきます。

脚長効果のポイント① 股上

スーツやジャケット、スラックスをはじめとする「ドレスファッション」の分野のおいては、近年クラシックというキーワードが注目されています。

様々な要素がありますが、例えばスラックスのシルエットでいえば「細ければ細いだけいい!」みたいな価値観だったものが「適度にゆとりを持たせましょうね」という風に変化しています。

カジュアル分野におけるオーバーサイズの流行も関係していますね。

「ピタピタに細いスラックス」=「浅い股上(ロー・ライズ)」

「ゆとりのあるサイズのスラックス」=「深い股上(ハイ・ライズ」

↑これはスラックスのサイズ感と股上の基本的な関係性なのですが、近年のスタンダードである「程よくゆとりのあるサイズ感」の場合股上はやや深くなり、これは脚長効果の観点からみて追い風です。

つまり、脚長効果を出すなら「やや深い股上」が正解。

腰の位置が高く見えますし、ウエスト位置が安定しきれいなシルエットを作り出してくれます。

「やや」深めというのが実は重要で、極端に深いとコスプレみたいになってしまいますし、フィッターのセンスが問われます。

脚長効果のポイント② ヒザ

ヒザは細めにしましょう。細めです。

言葉にすると当たり前ですね笑。

ポイントはワタリ幅と裾幅のバランスを考えて、最適なヒザ幅にすること。

イメージとしてはストレートシルエット気味にすると、後述する裾幅・股下の長さを決める際に相性が良くなります。

場合によって通常よりヒザ位置を高くしたりと、、、以外とヒザだけでも色々ポイントはあるんです。

脚長効果のポイント③ 裾・股下の長さ

裾幅は「〇〇cmで固定!」とこだわりを持っている方も多いと思いますが、脚長効果を期待するなら「やや広め」に設計しておきたいところ。

これは股下の長さにもつながってきます。

例えば裾幅が「17cm(かなり細いです)」であれば、なにをどうしても股下を長めにすることはできません。

すぐに靴に引っかかってぐしゃぐしゃになってしまいますから。

一方で「裾幅20㎝」であれば股下を「裾幅17cm」の時に比べて数センチ長くすることができ、単純に股下が長ければそれだけ脚長効果に直結する訳です。

長くとは言っても、せいぜいハーフクッションからワンクッションくらいですね。

テーパードシルエットも人気ですが、これだと裾に向かって細くなっていくシルエットですので、脚長効果の観点から行くと最適解ではないかもしれません。

かっこいいんですけどね、テーパードも。

(例)股下18.5cm

(例)股下20.5cm

この2つの写真はどちらも私のスラックスなのですが、仕立てた当初は「裾幅18.5cm」と細めに、股下の長さも短めに設計していました。

その後気分が変わりお直しをして、「裾幅21.0cm」「股下2.5cmプラス」にしています。

身長は172cm、普通体型ですが、どうでしょうか?

少し長めに見えているといいのですが・・・(これで「いや、お前短いだろ!」と言われたら、このブログの説得力は0になります笑)

脚長効果のポイント④ 素材

最後に素材ですが、上記であげた3つの内容はすべて”ある前提”のもと考えています。

それは、「しっかりと丈夫な素材」であること。

適度に厚み・ハリがある素材でなければ、計算してきれいに作られたシルエットが崩れてしまうからです。

例えばこれからの時期であれば、ハリ・コシがしっかりとあり、通気性にも優れた「ウール・トロピカル」や「フレスコ」の素材がいいですし、秋冬になれば「サキソニー」や「フランネル」といった素材がおすすめ。

色はライトグレー・ミディアムグレー・チャコールグレーのいずれかであれば、必ずあなたの手持ちのジャケットと合うはずです。

まとめ

ということで、脚長効果を最大限に引き上げる為のポイントとして、

①股上は「やや深め」

②ヒザは「細く」

③裾幅は「広め」で股下は「気持ち長め」

④素材は丈夫なもの

これらを意識すれば、間違いなくお悩み解消につながるはずです。

みなさんも是非、試してみてください。

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nakanomaruライター:nakanomaru一度は大手IT企業へと入社。その後、心の声に従い上京しボットーネに。
人生で情熱を注げることは2つ、1つはサッカー、もう1つはスーツ。
何事もコツコツ、地道に基礎を固め着実に行う動作の安心感の高さはクライアントからの評価も高い。

2022年5月30日
オーダースーツ | スーツのディテール

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