万能なオーダージャケット
ビジネスでもプライベートでも、一着あると何かと便利なのがオーダージャケット。
特にこれから迎える秋冬シーズンは、ジャケットがマストアイテムと言っても過言ではありません。
普段は効率重視でリラックスした格好で仕事をしていても、どこかでフォーマルな服を着なければいけいないタイミングがあるはず。
その時に急に上下揃ったスーツではちょっと堅すぎるという人もいるでしょうから、ニットやシャツの上からさらっと羽織ることのできるジャケットはカーディガン感覚で手に取れるので便利ですし、プライベートでも秋はアウターとして、冬はコートの下に着用すれば温度調節も安心です。
20代はニットやスエットばかり着ていたとしても、30代40代となればもっとTPOを考えた着こなしができなければいけませんから、ジャケットは絶対必要なアイテムだと思います。
なぜニットやTシャツじゃなくジャケットなのか?
最近はどんな服屋であっても『テーラードジャケット』は売っていますよね。
何をもってして「テーラード」なのかはここではスルーしますが、数千円で手に入るようになっています。
でもそこには「ジャケットの形をしている」ということ以外に何もありません。
Tシャツと同じ感覚でジャケットを着ているだけ。
だからこそ簡単に差がついてしまいます。
仕立てが良いのか?体に合っているのか?手入れはされているのか?コーディネートは?TPOは?
Tシャツなら一切気にしないことが、ジャケットではいとも簡単にあらわになってしまう。
スーツと同じように、ジャケットは正しく着用していれば誰でも良い印象を得られます。
社会性を持った大人の服だからこそ、適当に着ている人とそうでない人が分かれる特別な服なんです。
ディティール
ボットーネの場合は、お客様が求めるスタイルに合わせて様々な方法で『仕立て』ています。
例えば、「ビジネスメインで着用するから、リラックス感はあまり必要ない」というお客様には、構築的な仕立てでビジネス向けの表情をつくりますし、プライベートなのか、オンオフ兼用なのか、お客様の求めるスタイルによって調整する訳です。
近年は『軽さ』がひとつ重要なキーワードになっており、カーディガン感覚で羽織れるような、いわゆる『アンコン仕立て』が人気ですが、、、これが仕立てのクオリティの差が最も如実に出てきます。
軽いということは、裏地や内側の芯をできるだけ省いたりするわけですが、それは『本来必要とされてきたもの』を減らしているということ。
それでも立体的に、美しい曲線で、身体に合わせて仕立てるにはアイロンワークを駆使した『確かな技術』が必要なんです。
これは実際に袖を通してみれば一発で分かります。
もちろん巷の数千円のジャケットとは比べ物になりませんし、格安のオーダー店でも立体感のあるアンコンジャケットは見たことがありません。
おすすめ生地
オールシーズンなら
ホップサック生地一択です。
通気性もありますし、極端な季節感は無い為インナー次第でどのシーズンにも対応できます。
ホップサックは基本的に無地のものが多く、ビジネスはもちろんのこと、上品&おしゃれなプライベート用としても違和感なく合わせらるのもホップサックのいいところです。
秋冬なら
季節感ある=着用できる時期が限られてきますが、その分着こなしに深みがでてきます。
フランネルの生地は秋冬に最適ですし、もっとカジュアルな雰囲気なら、シルクやカシミアなどの他の素材とブレンドされたような生地はまた違った印象となります。
こうしたブレンドされた生地は、ジャケット専用(パンツにするには強度が足りない)の場合が多く、より軽やかでふんわりとした着心地の良さも味わうことができます。
オーダー事例
これまでお客様からオーダーいただいたジャケットの数々を一気にご紹介させていただきます。
写真から皆さんもどんなジャケットがいいかイメージしてみてくださいね。
今月のピックアップ
9月も中旬となり、イタリア:アリストンの最新生地や、ロロピアーナのコート生地なども入荷してきました。
こちらはまた別の機会でご紹介させていただきます。
7月から受注を開始しているボットーネの人気商品【オーバーコート】。
9月からは本格的にコートのオーダーも多くなってきますが、人気の生地はすぐになくなってしまいます。
コートご検討中の方はお早目にお問合せくださいね。
ということで、今週は人気のコートをご紹介させていただきます。
毎年人気のポロコートですが、今季は特に多くのオーダーをいただいております。
素材は使い勝手のよいウールメルトンに始まり、本格的なキャメルヘア(ラクダ毛)、更には個性的なシングルタイプのポロコートもご注文いただいており、こちらはゼニアのカシミア生地を使わせていただきます。
正面はアルスターカラーのダブルブレスト、そして袖のターンアップカフス、ポケットのフレームドパッチなどの特徴的なディテールに加え、背面はプリーツが入り、ベルトで美しいドレープを生み出す。
これらすべてが揃っての『ポロコート』は唯一無二の存在感があります。
皆さんはどんな生地でポロコートを料理しましょうか?
(※写真は昨シーズンご納品のお客様のものです)
2位 ダブル・チェスターフィールドコート
意外にもシングル・チェスターフィールドコート(以下、チェスターコート)よりもダブルの方が人気です。
やはり大胆で大き目のラペルはポロコートとはまた違った表情があり、ブラックやネイビーのシックな色味との相性が抜群です。
とろけるようなカシミア生地も、丈夫なウールメルトンも、どちらもそれぞれのオーラがあり、フォーマルにも対応できるほどのチェスターコートだからこその雰囲気があります。
最近いくつかいただいたお問い合わせも、ダブルチェスターコートのお仕立てについてでした。
いくつかお持ちのコートの中に「おそらくないであろう」デザインが最近多いですね。
シングルに見慣れた方にとって新鮮に映るダブル、みなさんはどんなシーンで着用しますか?
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