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明日は何着よう?松はじめのスーツの着こなし術

なぜ世界のビジネスマンは靴を見るのか?

松はじめです。

冒頭の写真は、英国の生地 フォックスのダグラスコルドー氏の靴です。

手入れが行き届いたセミブローグの靴はフォックスブラザーズのダブルブレストのフランネルスーツに見事に調和していました。

さて、良くも悪くも、なんですね。

靴。

靴だけではありません、時計、小物、もちろんスーツに髪。

あからさまに見るわけではありませんよ。

チラッと、視線を感じるわけです。

でもなぜ世界のビジネスマンは日本人の靴を見るのでしょう?

それにはこんな背景があります。

この記事の目次

日本と前提が違う

靴もそうですが、身なりは大切です。

特に海外の方とのお仕事では非常に重要です。

最重要課題といっても過言ではない!と申しておきましょう。

なぜなのか?

それは、階級社会という背景が関わっています。

そもそも日本には階級社会という文化は、今はありませんよね。

あなたの会社に、私は貴族です!という方はいらっしゃいませんよね?

(もちろんお家柄のよろしい方は多くいらっしゃるのですが)

そもそも、この前提が違うのです。

ここが理解できると、服装って実は大切なんだなぁ、ということがふと気づきます。

お金持ち学校

例えばイギリスやアメリカ。

日本にいるとにわかに信じられないかもしれませんが、階級社会です。

私のような庶民が大統領になるなんて夢のまた夢の夢(おいおい日本で総理も無理でしょう・・)

極端にいえば、基本的には生まれた家次第となります。

生まれた家次第で、学校も違ってきます。

アイビーというファッションを耳にしたことはありませんか?

金ボタンのブレザーに、ストライプのネクタイ、グレーのパンツにローファー、というようなスタイルというとアイビーというスタイルです。

これは何かというと、その昔ある日本人が、

「とても素敵なスタイルですね!」と外国人に言ったところ、

「これはアイビースクールの学生たちの服装だよ」と答えたという。

そこでその方は日本に持ち帰って、そのスタイルを広めた。

これが大流行した、というのです。

その日本人というのが、石津謙介さんという方です。

もしあなたが20代なら、お父様世代に聞いて見てください。

多少なりオシャレした、ちょい悪だった、というなら知っているはず。

エリート学校スタイル

このアイビーというのは、言葉を選ばずに言えば、

お金持ちのご子息が通う、いわゆるボンボン学校様です。

羨ましい限りですが、エリートまっしぐら。

で、良い服を買い与えられている。

なんですが、学生なのでくたっと、緩く着るんですよ。

これが力が抜けててカッコいい!と映るんですよね、今でも。

本当に、今見てもこの学生スタイルはカッコいい。

雑誌で抜け感、という言葉を見ることがありますが、まさにこういうことです。

余裕があって、良い服を着ていて、でも着崩している、というような。

なぜ日本人はビトンのバッグを持つ?

話を階級社会に戻しますと、

つまり日本のように、

小学生の1つ前の席に歯医者さんの息子、後ろにビル持っているオーナーの息子、挟まれてサラリーマンの息子の私・・

というような構図が当たり前ではないということなのです。

(もちろん日本にも私立の学校はありますが・・)

イギリスのデザイナーと会った時に、

「僕は庶民の階級なんだから、相応の服装をするよ。日本人は一般人もビトンを持つね?」

というようなことを言われたことがありまして。

通訳の方のニュアンスもあるでしょうから、多少の誤差はあれど、

日本人の女性が電車に乗っていて、ビトンのカバンを持っていたって、さして違和感はありませんよね?

これが、良い悪いではなく、そもそも土台が違うということなのです。

あなたがボーイだったら?

あなたがそんな階級社会に生きていたとします。

仮に、あなたがホテルのボーイだったとしますよね。

高級なホテルに立って、お客様のお荷物をお運びする。

ここはロンドンですから、運ぶとチップがいただけます。

チップは、お客様によって異なります。

多くいただける場合もあれば、ちょっとの場合も。

生活がかかっているあなたならどちらのお客様に濃厚なサービスをしますか?

A:良い靴を履いていて、良いカバンを持っているお客様

B:クタッとした靴を履いていて、クタッとしたカバンを持っているお客様

あなたの答えは・・・

推測しましょう、

A、と考えたのではないでしょうか?

B、と答えた方はこう思われたのではないでしょうか?

いやいやいや、サービスとはどんなお客様にもばらつきがあってはなりません!

いらしたお客様には、おもてなしの心を持って、

靴とかカバンなど、見た目で先入観を持ってはいけません!!

こちらの方は、世界に誇る素晴らしい日本人ということになります。

良い靴を履いている人

つまり、ホテルのボーイもわかっているのです。

良い階級にお生まれの方は、良い教育を受けている。

良い場所に行くには、良い靴を履くものぞ!という教育を。

靴、カバンを見たら、チップの額がわかる!と考えるのかどうかはボーイのみぞ知るところです。

が、もしあなたが海外のホテルで扱われ方が悪いな、、と感じたことがあれば、もしかしたら靴のせいかもしれません。

試しに、ちょっと背伸びして、良い靴を履いて行ってみてください、もちろんしっかりクリームを入れて。

違うはずですよ、扱われ方が。

まとめ

そんなわけで、靴を見る、足元を見るという表現が日本にもありますが、

まさに靴が見られるというのはそういう国の文化、背景の違いも一因です。

日本では、スーツ離れ、という言葉や服装のカジュアル化もいろいろと騒がれます。

ですが、欧州ではまだ基本スーツ。

海外旅行者がTシャツにリュックを背負って歩いているから、世界の人たちも意外とカジュアルなんだ!と感じることもあるかもしれませんが、それは私たちが台湾旅行で観光をしよう!という時のような旅行スタイル。

特に金融街をはじめビジネスマンは、きちんとスーツを着ています。

服装は大事ですね。

最後に、イギリスに行く場合はくれぐれも黒い靴で!

この話はまた今度。

さて、明日は何着よう?

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松 甫ライター:松 甫 詳しいプロフィールはこちら>> Twitter Facebook 表参道の看板のないオーダーサロン 株式会社ボットーネ CEO。
自身もヘッド・スーツコンシェルジュとしてフィッティングやコーディネートを実施。
クライアントは上場企業経営者、政治家、プロスポーツ選手の方をはじめ、述べ2,000人以上。

2019年10月21日
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