2020年秋冬のオーダースーツ フランネル生地をご紹介
秋冬は服好きにとってはたまらない季節。
この記事を書いている8月現在は、毎日うなだれるような厳しい暑さが続いておりますが、8月は秋冬の素材がたくさん入ってくる時期でもあります。
サロンのディスプレイも秋冬モードへと徐々に移行しているところです。
この記事の目次
秋冬は魅力的な素材がたくさん
また、秋冬はスーツをオーダーするのに最も適したタイミングだと思っています。
夏のスーツは、着用するにあたってはどうしてもある程度の我慢が必要となりますし、ベストなどの重ね着をすることも厳しくなります。
そうなると、快適さを求めてどこか妥協したスーツを選ばざるを得ないかもしれません。
一方で秋冬のスーツは、そうした制限がほとんどなくなり、重ね着はもちろんのこと、コートだってあります。
どんなコーディネートにしようか、マフラーはどうしよう、グローブも、、、と色々なことを考えながら装いを楽しむことができます。
そして、秋冬の素材は丈夫で長持ちするものが多くなります。
当店でお仕立てさせていただくオーダースーツは、主にビジネスシーンで着用される方がほとんどで、週に数回ご着用いただく想定でお仕立てします。
そうなると、どうしてもご提案する素材は日常使いに適した耐久性あるものが中心となります。
打ち込みがしっかりとした、ハリ・コシのある生地です。
少し厚手のスーツ生地なんかはビジネスマンにぴったりですし、フランネルやツイードのような季節感のある生地は洒落た装いになること間違いありません。
一度秋冬のスーツをオーダーすれば、5年以上は確実に着用できるので、長くご愛用いただけます。
実は秋冬物のオーダーは8月が最適
まだまだ暑い8月ですが、オーダースーツは仕立てるのにどうしても時間がかかってしまいます。
ですが、寒い思ってからではすでに遅く、最終的に「今年はあきらめようか」と後回しになってしまっている方も多いのではないでしょうか。
当店の場合、例えば8月下旬のオーダーで、完成目安は10月下旬となります。
11月からは寒くなってきますので、丁度良いタイミングでスーツをご納品することができますよ。
今からオーダー可能なフランネル生地
さて本日は、フランネルの生地をご紹介させていただいます。
フランネルは秋冬素材の大定番。しっかり分厚いものから、比較的薄めで柔らかい質感のものまで幅広くございます。
過去、こちらの記事でフランネルについて詳しく解説していますので、是非ご覧ください。
FOX BROTHERS(フォックスブラザーズ)
まず最初にご紹介するのは、フランネルの代名詞ともいえる、フォックスブラザーズ。
以前、フォックスブラザーズ社CEOのダグラス氏が来日された際はトークショーにお邪魔し様々なお話しをお聞きしました。
フォックスブラザーズのフランネルは非常に肉厚の生地です。
ただ分厚いだけでなく、しなやかさも感じるような絶妙な質感が唯一無二と言える大きな特徴です。
無地、チョークストライプ、グレンチェックはどれもフランネル特有の味わい深さがあり、通常のスーツ生地とは全く雰囲気が異なります。
無地には霜降りのような表情があり、チョークストライプやチェックの柄は良い感じにボヤッとした暖かみのある風合いです。
通常のフランネルに加え、こちらはヘリテージというコレクションの生地になります。
よりゴワッとした、まるでツイードのような力強さのある生地で、よりカントリーテイストの強いコレクションになっており、スーツやジャケットだけでなく、コート素材としてもおすすめなフランネルです。
CANONICO(カノニコ)
続いては、イタリアの名門カノニコ社のフランネルをご紹介します。
ご存知の方も多いカノニコの生地は、コスパが良く、イタリアらしい柔らかな風合いを持ったものがおおくコレクションされております。
近年はこのフランネルにも力をいれており、雑誌などでも度々取り上げられる程、注目度があがってきています。
先ほどのフォックスブラザーズの生地と比べてみると一目瞭然です。
艶やかさがあり、ふんわりと柔らかい雰囲気がこの面積の生地でも十分に伝わってきませんか?
通常のスーツ生地に近いような感覚で着用できるのがカノニコのフランネルです。
控えめな起毛具合は、ビジネスシーンを想定しても全く違和感がありません。
無地、チョークストライプ、チェックとバランスよくコレクションされたこちらのバンチブックは、毎年あっという間に品切れになってしまう程の人気です。
コスパが抜群のカノニコですので、気になる方はお早目にご相談ください。
HOLLAND&SHERRY(ホーランド&シェリー)
英国の高級生地マーチャントのホーランド&シェリー。
ホーランド&シェリーの生地コレクションの最大の特徴は、その豊富な数にあります。
フランネルも例外ではなく、例えばこの冊子がすべてが無地の生地のみで構成されたコレクションになっており、カラーバリエーションは随一です。
いかがでしょう?これならきっと、自身のイメージするカラーに最も近いものが見つかるのではないでしょうか?
英国生地ではありますが、このコレクションはどちらかというとイタリア系のフランネルに似た特徴を持っています。
かといって柔らかすぎることはありませんので、イメージとしてはフォックスブラザーズとカノニコの中間のような感じです。
もちろん耐久性も兼ね備えており、ビジネスシーンにも最適だと思います。
お仕立て事例
最後にフランネルの生地でお仕立てしたスーツやジャケットをご紹介したいと思います。
①チョークストライプ
②千鳥格子
③無地
ライター:nakanomaru一度は大手IT企業へと入社。その後、心の声に従い上京しボットーネに。
人生で情熱を注げることは2つ、1つはサッカー、もう1つはスーツ。
何事もコツコツ、地道に基礎を固め着実に行う動作の安心感の高さはクライアントからの評価も高い。
2020年8月16日
オーダースーツ | オーダースーツの生地
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