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明日は何着よう?松はじめのスーツの着こなし術

オーダースーツ の生地見本!かっこいいのはどれか?

松はじめです。

スーツをオーダーする、という機会がなければ、なかなか目にすることがないのが生地の見本帳ではないでしょうか?

既製品のスーツを買うのなら、もう完成している服が並んでいるわけですから。

実際、スーツをオーダーする場合、見本で選ぶというお店もあれば、着分というカットされた生地から選ぶ、というお店もあります。

中にはお任せのお店もありますし、いろいろなお店があると思います。

ところで、オーダースーツの生地見本、バンチブックといいますが、外観も素敵なのです。

それぞれの生地の世界観がこういった見本帳にもにじみ出ているわけです。

このバンチブックの外装について少しご紹介してみます。

スキャバルはベルギーのマーチャント(商社)です。

スキャバルはネイビーの表紙の生地バンチが多く、以前ホワイトもありました。

パイソン柄のような表情で、スキャバルの文字が箔押しされています。

統一感があってエレガントなバンチ。

ウールマーク協会が定めているスーパー表記という、ウールの原毛の繊維の細さを示す数値がありますが、それよりも厳しい基準を自社で設けていて、品質は着るとわかる!と言われるのがこのスキャバル。

■スーパーについてはこちら

ドーメルはフランスのマーチャント。

こちらはグリーンベースのバンチブックで以前から統一されています。

ただ、実はここ数年でこのグリーンのトーンが変わったんですが。

表面は非常に細かな、平織りのような雰囲気。

個人的にこのドーメルのロゴが大好きです。どこかフレンチで。

真っ赤なバンチ、こちらはハリソンズオブエジンバラです。

中央に描かれたHの文字は、忘れられません。

こちらもバンチブックはこの強い主張を感じる赤。

英国らしく、毎期全てのコレクションが変動するブランドではありません。

どちらかというと、イタリアのコレクションは毎期全て刷新される傾向があり、英国のコレクションはあまり変わりません。何年かに一度、リニューアルされることはあります。

リニューアルされても、良いなと思う定番は結構な確率で変化していません。

このあたりも英国らしいですよね。

英国人は、同じスーツを何着も仕立てるといいますが、良いものは変わらないから、そのままあり続けるということなのでしょう。

ハリソンズのCEOは、以前2度、弊オーダーサロンに来ていただいたことがあり、その模様はこちらにまとめています。

こちらはイタリアは、ナポリのマーチャント、アリストン。

この生地バンチブックの特徴は、毎期外装が変わります。

ariston

この年はかなりミステリアスな色使いでした。

とてもユニークで、毎期の密かな楽しみでもあります。

そして、毎期バンチブックをディスプレイする時に、困ります・・。

どうもお隣のバンチブックに馴染まない・・という時もあるんですね!

さらに、毎期バンチブックの厚みも変わります。

アリストンのジャケット生地

よく言えば最新の流行感をとりいれ、常にアップデートしているといえます。

チェック柄やストライプも、必ず新しい旬な生地が入っていて、見ているだけでも楽しいのがこのイタリアのアリストンという生地ブックの特徴。

イタリア生地、カルネ。

個人的に、このカルネの触った時のぬめり(バンチブック外装の話)が好きで、つい手にとってしまいます。

レザーのような感覚なんです。

さきほどナポリのアリストンは毎期外装が変わるとお話ししましたが、こちらカルネは変化しません。

イタリアという国は一緒でも、もともとイタリアは別々の国が1つになっていて、

北のミラノ、フィレンツェと南のナポリ、シチリアとは風土も気質も生地も仕立ても違います。

以前、長谷川さんのトークショーでもそんなお話しがありました。

「もともとイタリアというのは、みなさんご存知のように別々の国が一つに統合している国なので、文化的にもまったく違います。」と長谷川さん。

「気候がやはり冬の方だとかなりキャンバス地が厚く、裏地をつけて、生地自体もそういう保温性が高いものが求められてます。

イタリアの場合一つの国で、北のアルプスのところから暑い地域まであるので、それがまたもう一つの多様性になってると思うんですね。」

そんなイタリアのスーツにおいて、一般的に3つの仕立て方法があり、トークイベントでも紹介されています。

「1つはミラネーゼスタイル、北のスタイル。

もう一つはフロレンティーンスタイルっていうフロントダーツをとらない仕立てです。
中部のフィレンツェからきているもの。

最後に一番日本では有名だと思うんですけど、ナポリの仕立て。」

北のミラネーゼスタイル、中部のプロディンティスタイル、南部のナポリ仕立て。

この本、サルトリアイタリアーナでは、イタリアの750のサルトのうち、厳選した27ものサルトを取材しているのです。
取材してみると、結構いろいろな仕立てが入り混じっていたようですね。

イタリアといえば織元、チェルッティです。

生地の色が綺麗なんですが、バンチブックの外観は黒でシック。

こちらも高級カーフのような手触りで、こういうところから世界観にこだわっているんだな、と感じます。

金の箔押しと、チェルッティの文字は白で、複数色を使うとコストが上がるという事情はあるはずですが、単色より世界観が感じられるように思います。

さすがデザイナーのセンスですよね。

チェルッティというと、2018年3月に参加してきた、台湾スーツウォークを思い出します。

ランバンはもともと帽子屋です。

そこで、このバンチブックのロゴもそうですが、帽子がモチーフに。

個人的には帽子が好きでして、そういうことでこのロゴが好きです。

ということで、様々なバンチブック。

外観から楽しんでみてはいかがでしょう?

さて、明日は何着よう?

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松 甫ライター:松 甫 詳しいプロフィールはこちら>> Twitter Facebook 表参道の看板のないオーダーサロン 株式会社ボットーネ CEO。
自身もヘッド・スーツコンシェルジュとしてフィッティングやコーディネートを実施。
クライアントは上場企業経営者、政治家、プロスポーツ選手の方をはじめ、述べ2,000人以上。

2019年2月24日
オーダースーツ | オーダースーツの生地

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