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背広紳士の知識

こんな色知ってた?利休鼠 そして色にこめられた想いが深い

抹茶
オーダーサロン ボットーネの松 甫(まつ はじめ)です。

以前、温泉旅館に行ったときに、到着後にお茶が出てきた。
ホッとする。
なぜだろう?

コーヒーも良いけれどとても落ち着くものだ。
抹茶と和菓子は、海外から戻った時の味噌汁の美味しさのように日本人のDNAに刻まれた癒しなのかな。

中国に出張に行っていたとき、7日くらい日本を空けると、あぁ、味噌汁が恋しいってこういうことか・・・と思ったものだ。最初はピリ辛を超えて激辛の連続で、一体何を食べて行けば良いのだろう?と思ったものだけれど、人間は不思議なもので慣れる。

最近は中国などアジアに行くことはあまりなくなったのだが、時々無性にあの真っ赤な唐辛子の海と、山椒などの独特のスパイスを思い出して無性に食べたくなるから、舌って不思議なものだ。

今朝は息子をスクールに送り届ける役目を終え、会社に向かうまで少し時間があったので、事前にとったダシで味噌汁を作った。我ながら何層にも重なる奥深い味を感じながら、具は2品まで、という自分のなかでのルールに従い、海外から戻って飲む味噌汁を再現してみた。抹茶の味わいももっと楽しめるようになりたいものだ。

抹茶といえば、千利休

ところで抹茶といえば、千利休という人物については教科書でご存知の通りだが、利休鼠(りきゅうねずみ・りきゅうねず)という色があるのをご存知だろうか?

千利休

これはグリーンがかった深いグレイ。
あの千利休とは直接は関係がないようなのだが、利休=抹茶という連想から利休鼠という色の名前になっているのではないかと言われている。
 
その千利休。
茶室にまつわるエピソードは色々とあるのだけれど、服装に関していえば、最初は黒い着物を来ていたのだそうだ。
 
なぜかというと、茶室の亭主として、できる限り自分は目立たないようにして、いらっしゃる客人を立てることを考えたという。
 
しかし利休は考えた。
もっと控えめな色はないだろうか?
こうして晩年、松の樹を燃やし、その墨で染めた墨染の衣をまとった。
 
ほぼ黒に見えるグレイの衣は、見事に茶室に溶け込んだ。

客人のために装うという、利休の素晴らしさ

オーダースーツ グレー

 
こういう服が着たいなぁ。
そんなことを考えだせばどんどん出てくる。
バッグも、靴も、色々合わせてみたい。

小模様 オーダースーツ コーディネート

でも例えばお祝い事に呼ばれたとしたら?

目立つ服を着るべき?
着たい服を着るべき?
それも楽しいけれど、お祝いの気持ちをどうやって服で表現するか?ということも大切かもしれない。

仕事なら?
目立つ服を着るべき?
着たい服を着るべき?
それも楽しいけど、仕事の成果をあげること。
部下に対しての威厳とか、ピリッとした空気とか、取引先に対して会社の顔としてのエチケットとか、そういうことも大切かもしれない。

利休の服に対しての考えは、現代の私たちも学ぶことがあるなと思う。

誰のため、何のための服か、ということを。

 
ということで、何かの式典に備えて利休鼠のスーツでも誂えておこうか。
 
さて、明日は何着よう?
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松 甫ライター:松 甫 詳しいプロフィールはこちら>> Twitter Facebook 表参道の看板のないオーダーサロン 株式会社ボットーネ CEO。
自身もヘッド・スーツコンシェルジュとしてフィッティングやコーディネートを実施。
クライアントは上場企業経営者、政治家、プロスポーツ選手の方をはじめ、述べ2,000人以上。

2017年8月29日
明日は何着よう?松はじめのスーツの着こなし術 | 背広紳士の知識
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