ゼニアとロロピアーナ、本当にいいの?
この記事の目次
有名生地ブランド
オーダースーツの打ち合わせをしていると、生地についてある程度詳しい方もいれば、まったく知らないから全部お任せ!という方もいます。
「格安オーダースーツ店ではこの生地をおすすめされました」と具体的にブランド名でお話される方も。
そして、一番お聞きするのが「ゼニアとロロピアーナが一番いいんですよね?」という言葉。
どこでそんなこと聞いたのでしょう・・・。
「ゼニアのトロフェオはありますか?」といきなりお電話で聞かれたことも何回もあります。
そういうお電話はトロフェオが圧倒的に一番多い。
なぜなんでしょう、まあ、ないんですけどね、トロフェオ笑

もちろんゼニアもロロピアーナも、最高の生地だと思います。
ただ「皆さんにとって本当に一番いい生地かどうか」という点においては、あえてはっきりとNOと言わせていただきます。
ほとんどの方には当てはまらないはずです。
あなたにゼニアやロロピアーナの名前を教えてくれた雑誌は、お勧めしてくれたお店の人は、あなたのことをどれくらい理解していますか?
お仕事は?役職は?どういう時に着る?もっている着数は?どんな印象を与えたい?などなど、挙げればキリがないほどに「生地を選ぶ前に重要なこと」があります。
それら全部すっ飛ばして、「ゼニアは最高峰で一番いいんだ!」と思い込んでいませんでしょうか。
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ニーズによって代わる「一番いい生地」
と、ここまで書いているとまるでゼニアとロロピアーナが嫌いなだけじゃ・・・と思われてしまいそうですが、まったくそんなことありません。
先日お仕立てさせていただいたロロピアーナのスーツは感動するほどのスーツとなりましたし、ゼニアの生地も新郎タキシードとして何度もお仕立てさせていただきました。

最高ですよね、惚れ惚れします。
ゼニア、ロロピアーナをはじめとするイタリア産のは、キメ細かく光沢感のある美しい表情やとろけるような柔らかな触り心地にあると思います。
分かりやすく言えば、「一目でわかる、いいスーツ」って感じです。
お立場があって、大勢の人前に立ってプレゼンをしたり、取材を受けたり、何着もスーツを持っているような限られた一部の方が着るべきスーツ。
日常遣いで、長く着ていくようなスーツとはまったく違うんです。
それに、「見るからに高級感のあるスーツ」は控えめな日本人が着るにはちょっとした勇気が必要になるかもしれません笑
そんな生地だからこそ、新郎タキシードなどでは良くお仕立てさせていただきます。
人生で一回キリの、特別な一日ですから。

一方で、日常遣いのスーツとしては英国産の生地が適している点が多くあります。
最近はイタリアの生地ブランドも英国的な要素をもった生地を多く打ち出してきていますが、それなら普通に英国生地ブランドで良いですよね。
よっぽどそのブランドが好きなら話は別ですが。
控えめで、しっかり仕立て映えして、シワにもなりにくく清潔感を保てるような生地がいいと思います。
イタリアの柔らかい生地で仕立てたスーツは数回の着用でシワシワになってしまいますので、最初だけ良くて、着れば着るほど…という残念な状態にもなりがち。
着る回数が多い人ほど、英国の丈夫な生地の魅力が分かってもらえると思います。
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良いスーツ=良い生地ではない
ということで、ゼニア、ロロピアーナのような高級生地は「無条件でおすすめできるものではない」ということがお分かりいただけましたでしょうか。
良いスーツ=良い生地 これは違います。
最後に、慶応義塾大学英文科を卒業された服飾評論家の星野醍醐郎氏という方の金言をご紹介。
その星野氏はお弟子さんに次のように口をすっぱく言っていたそうです。
「生地は中等、仕立ては上等、そして一流の着こなしをしなさい」と。
http://bottone.jp/bc/blog/bottone-ceo/34395.html
ライター:nakanomaru一度は大手IT企業へと入社。5年勤務ののち、心の声に従い上京しボットーネに。
人生で情熱を注げることは2つ、1つはサッカー、もう1つはスーツ。
何事もコツコツ、地道に基礎を固め着実に行う動作の安心感の高さはクライアントからの評価も高い。
2022年7月8日
オーダースーツ | オーダースーツの生地
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