《保存版》タキシードはどうして生まれたの?誕生秘話に迫る

いざ結婚式を控え、衣装選びがはじまると、もちろんドレスも大切ですが、その横に並ぶ人間としてはやはりきちんとした服でドレス姿の彼女を引き立てたいですよね。
彼女の友人や上司もいらっしゃると思いますし、なにより写真だけではなくて最近では動画もしっかり残ってしまいます。
さて、やはり検討するのはタキシードでしょうか?
このタキシード、どうやって誕生したのか、とっても面白いエピソードがあるのです。ご存知でしたか?
■タキシードが登場するもっと昔は燕尾服メインでした

イギリスやフランスを中心にこういったいわゆる正装が生まれていますが、ずっと燕尾服が着られていました。
燕尾服というのは、燕(つばめ)の尾(お)のように後だけ長い服。
お食事といえば、自宅であってもこの服をきちんと着て食事をしていました。

さすがに1人で食事するときには着なかったようですが、ジョージ5世という方などは、1人でも外の方と食事するとなれば燕尾服を着たそうです。
余談ですが、アニメでセーラームーンというのがあります。
この主人公のお相手のようなキャラクターで、タキシード仮面がいますが、実は彼はタキシードではなくて、燕尾服なんですね。
つまり正確にいえば燕尾服仮面ということでしょうか。。。
■まず、イギリスのテーラーでタキシードの原型の服を依頼した人がいます

1860年のイギリスなのですが、サヴィルロウというテーラーの街があるのです。
ヘンリープールは有名なお店ですね。
そこになんと、イギリスの皇太子がひょっこり来店したのだそうです。
そこで、食事のときは燕尾服だけど、
その後にみんなでタバコを吸いながらくつろぐ時間があるので、
その時用のちょっと気楽な服を作ってほしい、と言ったのだそうです。
ヘンリープールの歴史を書いた記録で、
我が店に来て、テイルレスイブニングを注文した、と。
■アメリカ人がイギリスの皇太子と食事をしました
その6年後なのですが、アメリカの金融専門家、ブラウン・ブラザーズ・カンパニーのジェームス・ブラウン・ポッターという方が、
タバコ用の服を作ったイギリス皇太子に招かれて、イギリスに行っているのです。

こちらはブラウン・ブラザーズ・カンパニーの共同設立者ジョージブラウン。
■初めて見た素敵な服!

ポッターと皇太子は食事をしまして、流れとしてはタバコを楽しんだのだと思います。
燕尾服では堅苦しいですから、上着だけ変えました。
そうです、仕立てたタバコ用の服に着替えてきたのですね。
それがこのような感じに近かったようです。

なんだかタキシードっぽくありませんか?
ショールカラーで、2つボタンですが。
実はこれがタバコ用に、と完成したスモーキング・ジャケットなのです。
これがタキシードの元になっています。
■アメリカに帰ったポッターがしたことは?
このポッター氏、アメリカのロリラードという方の資産運用をしていたようです。
そのロリラードという方は、なんとタバコ王と呼ばれています。
いろいろ繋がってきましたね。
タバコビジネスで財産を作りまして、次は何をしよう?
というところで、高級な別荘地をつくりました。

もともと鉱山があったところなのですが、湖もあってとても素敵なところ。
ロリラード家の世代が変わっていくと、グリスウォルド・ロリラードは社交クラブのようなのを作りました。
■記念すべきイベントの日に、真っ赤なタキシード?

1885年10月10日、いよいよ社交クラブの第一回目のイベントです!
もちろんポッターもいます。
女性はイブニングドレスで良いのですが、せっかくですから男性もお洒落な服装で統一しよう!
とうことで、ポッターのアイデアでスモーキング・ジャケットをお揃いで着ました。

なんと、このクラブの名前がタキシードクラブ。
そもそもこの時の名前はタキシードパーク。
なんと、地名だったのです。
地名が服の名前になってしまいました。

もっといいますと、なぜ地名がタキシードなの?というと、インディアンのある1民族がつけたと言われているんですね。
意味は、「狼のいるところ」を意味する、3つの穴の足跡、だそうです。
いまでもイギリスの方はタキシードとは呼びません。
アメリカの呼び名で、しかも地名で、もともとは先住民がつけた言葉だったのです。
そんな歴史あるタキシード、
こんな話を想像しながらタキシード選びすると楽しいですよね。
最初のスモーキング・ジャケットはどうやらダークブルー、日本でいうネイビーのような色だったそうですよ。
ネイビーのショールカラーのタキシードも良いですよね。

ライター:松 甫 詳しいプロフィールはこちら>>
表参道の看板のないオーダーサロン 株式会社ボットーネ CEO。
自身もヘッド・スーツコンシェルジュとしてフィッティングやコーディネートを実施。
クライアントは上場企業経営者、政治家、プロスポーツ選手の方をはじめ、述べ2,000人以上。
2017年8月29日
タキシード・フロックコート | タキシードの歴史
タグ:タキシード, イギリス, ウェディング
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