小寺の卒業式と、恩師からの言葉と
ナチュラルクリーン 中田代表のブログより
「基礎」10/31(月)
ボットーネの松さんが、新人お二人を連れてご挨拶に
来て下さいました。
そしてその新人くんたちに
私が伝えたかったのが、基礎が出来ている人が
結局は伸びていくということです。
それは、挨拶であったり、返事であったり、
「ありがとうございます。申し訳ございません」だったり、
整理整頓や掃除であったり、コピー取りだったり、
伝言メモや報告書の書き方だったり、報告連絡相談確認だったり、
クイックレスポンスのスピード感覚だったり、休みでも
出て来る積極性だったり、最後までやり切る根性だったり、
周りに対する気配りや配慮であったり、
当たり前のことばかりですが、その上に何を乗せても
大丈夫という、しっかりした人間の基礎です。
この基礎が出来ていれば、
その人がどんな仕事をやることによっても、
大丈夫なのです。
これは武道の基礎についても同じです。
武道の基礎はどの武道でも共通なので、他の武道
やスポーツに転身してもなんて゛も出来てしまいます。
それは腰の低さや決めの鋭さだったり、
移動しても中心の軸がブレなかったり、
目線や立ち方等、武道の基礎ができていれば
他でも通用します。
武道やスポーツのコーチが、
選手を見る時に、テクニック的に上手いかどうかではなく、
基礎が出来ているかどうかを見ます。
仕事もこれと一緒。
私がクリーニングという仕事をする前に、
何故、男女とも空手道を中心とした武道を稽古
するのかというと、この「基礎」を身に付けていないと
何をやっても小手先のテクニックや
処世術的サービスになってしまうからです。
武道の稽古で
その人のありのままの姿が現われます。
まさに「心技体」のです。
これはうちの場合ですが、
みんな人はいいです。優しいし、頑張れと言ったら
どこまでも頑張る素直さがある。掃除も率先してやる。
ただすぐやるスピードが遅い。詰めが甘いので決まらない。
やってるポイントがずれて雑になる。
これは武道では致命傷なのです。
また仕事でもそう。
武道の稽古によって
この「スピード」「詰め、決めの甘さ」「ポイントと集中力」
を学び、身に付けていくことによって
仕事でも少しずつこの三つの弱点が
改善されていく可能性があります。
仕事は「雑なやり方」と「雑でないやり方」の2種類
しかありません。武道でも仕事でも、腰が高くスピードも遅く
握りが甘く、一つひとつ決めずに先を急いで雑なやり方を
している人は、自分が雑なやり方をしていることに
まったく気づけません。
幸いに武道の道場は八方が鏡ですから、
自分の姿を見ることができます。しかし、仕事の場合は
自分の姿を見ることことができないので、
雑なやり方にまったく気づかず、
同じ悪い癖を繰り返して身に付けて
いってしまいます。
武道もそうですが、
仕事もそういった悪い癖を気づかせ、
正しい方向に導いてくれる指導者が必要です。
しっかり厳しく躾をしてくれて基礎を教え、人間的な
成長を手助けしてくれるメンターが
必要不可欠です。
ただ、彼らが知っておかないといけないのは
学校でやってきたのは「教育」「教え導かれてきた」わけですが、
社会人は、「学習」「自らが主体的に学ぶ」この「自ら求めて」
そして「問題意識」がく、与えれる一方では
フワフワして、まったく伸びていくことはできません。
それと、
どんなことがあっても「自己責任」として良いも悪いも
学び、成長の材料として引き受けていくということ。
松さんが若い人たちに
すげずけ言って妥協なく理想を
目指していったらいいと思います。
縁のあるやつは
どんなにしごいても残るし
縁のないやつはどれほどよくしても
必ず辞めていく。
すべては縁次第。
だったら、
純粋で誠実な
ボットーネらしさをどんどん追求
理想を目指してハングリーにガンガン
やって下さい。
(今日でボットーネを退社して福岡に帰る小寺さんに花束を。
残念ながら彼女が業務で来れなかったので、変わりに松
さんへ渡しました。福岡に帰ってもボットーネの因縁を大切
にして向こうでも頑張ってね。)
鍛えられて鍛えられて「基礎」をしっかり学習して身に付け
とにかくもっと心の芯を強くしていきましょう。
未来は白紙、これからです。
頑張ってね、皆さん。
新人入社で、クリーニング工房を見学させていただくためにナチュラルクリーンに着く。
「あれ?小寺君は?」と中田代表。
なんと皆でお金を出し合って、サプライズで花束を用意してくださっていたのだ。
東京に戻り、急ぎ刺繍屋へ。
サプライズで小寺に渡す、ジョンストンズのストールにオリジナル刺繍を入れるためだ。
小寺は昨日で結婚(予定)退職。
送別会で最後は涙を流した小寺は、
「明日までにこれできるようになってこい」と言ったら全力で仕上げてくる、最近にしては珍しい子だった。
「何だこれ、ダメ、修正!」と言っては、24時まで手を抜かず取り組んでいた。
そして今日の午前、
私と千葉の師匠のところへ行った弊社新人2名のうち1名は、
「礼節がなっとらん!」と叱られ、
「あんたの甘さ、人の良さが人を潰すんやから、気をつけんさい」と、
私も多々叱っていただく。
背筋がしゃんとする。ただただ感謝の言葉しかない。
創業してから、4年続いた子は初めてである。
そのくらい厳しい仕事だ。
責任感のある彼女は新卒で入社し、
厳しい環境に身を置けたことで、自分を律し、成長してこれたのだ。
今でこそ落ち着いてきたが、
2年前は毎週火曜になれば終電を見送り、2時か3時まで作業して、
ちょっと休んで休日出勤ということもザラにあった。
注釈:とはいえうちはアパレルのため朝のスタートが遅い、
一般企業としてはさほど特異なことではないと思っている。
だから女子大生アルバイトが入社したとき、
「とてもあんな風には働けない・・以前の職場にもこんな社員の人はいませんでした。」と言っていた。
そのくらい、この会社がここまでくる礎を築いてくれたといっても過言ではない。
注釈:女性大生アルバイトが以前在籍していた会社は、郊外の大手スーツ・チェーン店。
志のある人は少ないのは当然ではある。
いずれにせよ、
ナチュラルクリーンに行くと、自社のモンブランのような甘さばかり露呈する。
プロとして納得ゆく仕事をし、
いらしていただける方に、なるほど、さすが一流だと感じていただけるよう、
これからも日々反省、日々成長だ。
4年、
この会社、クライアントのために、
真っすぐに一緒に仕事にとりくんでくれ、感謝。
そしていつも、ナチュラルクリーンの法子さんと中田代表が私と小寺を応援してくれ、
時には叱っていただいて、何とかここまでやってこれた。
11月1日、いよいよ新たなスタートだ。
次回中田代表に、見違える2人とともにご挨拶に伺いたい。
ライター:松 甫 詳しいプロフィールはこちら>>
表参道の看板のないオーダーサロン 株式会社ボットーネ CEO。
自身もヘッド・スーツコンシェルジュとしてフィッティングやコーディネートを実施。
クライアントは上場企業経営者、政治家、プロスポーツ選手の方をはじめ、述べ2,000人以上。
2016年11月1日
明日は何着よう?松はじめのスーツの着こなし術 | イベント
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