リネンシャツの魅力 夏の紳士の必需品
3月も下旬に差し掛かり、風が強い日が続きますが、日中は少しずつ暖かさを感じる気候になってきました。
暖かくなってくると、春らしい淡い色味の洋服を着たくなってきますよね。
湯冬区から春服への移り変わりは、気分的にも気持ちがいい。
ですが本日は、少し先を見越したお話しを、夏の装いについて。
日本の夏は湿度も高くとても蒸し暑い。
近年、装いがどんどん軽装になってきていますが、皆さんならどんな服を着用しますか?
私が夏に一番オススメしたいのは、やっぱりリネンシャツです。
今期入荷! アルベニ(Albeni)のリネンシャツ
今年はイタリア アルベニ(Albeni)社のリネンシャツが入荷しました。
アルベニのリネンシャツはチクチク感が一切なく、軽くふんわりとした優しい着心地が一番の特徴です。
「リネンはチクチクするから苦手」と言う人もいますが、質の良いリネンは全くその心配は必要ありません。
はっきり言って巷のリネンシャツとは全くの別物。
着込めば着込むほど、優しくふわふわとした触り心地に変化し、高級素材らしい極上の着心地をご体感いただけるでしょう。
コロナ禍によって窮屈な生活を強いられていますが、装いにリラックスを求めてみてはいかがでしょうか?
Tシャツに短パンではなくリネンシャツを選ぶことに、紳士のお洒落が詰まっていると思います。
定番のホワイトは、許されるならビジネスシーンに取り入れてみてもいいですよね。
涼しげで清潔感があり、コットンのシャツとは全く違った表情を見せてくれます。
イタリアの生地らしく、ブルーが潔いほど透き通っていてリゾートで過ごしているような気持ちにさせてくれます。
アルベニのブルーは本当に美しい。
下の写真はオーダーいただいたT様のシャツですが、やや女性的な色味が新鮮であり、夏の訪れが待ち遠しくなりますね。
「こんな着心地の良いリネンは初めてです!」とお喜びいただけました。
幾多のオーダー経験をお持ちのT様も大満足の仕上がり。
勿論フィット感にもとことんこだわり、細かな採寸をイメージの共有を重ね、極上の着心地をお届けします。
ホワイトのパンツに合わせたくなるような、淡いピンクとオレンジ。
夏は「明るすぎたかな?」と思うくらいが、丁度良いかもしれません。
こんな素敵なカラーのシャツを腕まくりして着ていたら素敵ですね。
パープルに近い濃いネイビーは、リネンには中々見られないカラーです。
これ一枚で主役になるような圧倒的な存在感があります。
これみよがしではなく、ほんのり光沢感がある上品な生地ですので着こなしはそう難しくなさそうですが、
「ありそうでない」男心をくすぐるような生地です。
リネンとは
そもそも「どうして夏にリネンを着るのか」皆さん考えたことはありますか?
涼しいから?
リネンの服がいっぱい売っているから?
実はリネンは、皆さんが思っているよりも昔からずっと着られていたんです。
冷房が発達する前は、衣類にもその季節に見合った役割が求められ、
少しでも涼しく快適に過ごすためにはリネンが必要不可欠だったといいます。
ご存知の方も多いでしょうが、リネン=麻。麻とは植物系の素材のことです。
ウール・カシミヤなど動物の毛を刈り取った動物系の素材に対して、コットン・リネンなどは植物系の素材に分類されます。
涼しく・速乾性がある
なぜ夏にリネンのシャツを着るのか?
それは単純に涼しいからです。
カッコイイやおしゃれ以前に、涼しいことが大切。
なぜ涼しいのかと言うと、リネンには速乾性があり、シャツに多く使われるコットンなどと比べて、乾くスピードが圧倒的に早いんです。
汗をかいてジメッとした感覚が残っていると人はとても不快に感じるものですが、乾くのが早いというだけで幾分不快感は解消されます。
そして通気性も申し分ありません。
通気性に関しては素材だけでなく生地の織り方も関わってくるところではありますが、リネンの特徴を踏まえると基本的には通気性が良いように作られています。
リネンシャツをみても分かるように、かざしてみると透けて奥が見えるくらい軽量な生地が使われています。
スーツのインナーにも快適
スーツやジャケットのインナーにも、リネンのシャツだと涼しさが違います。
冷房の効いた部屋や電車などに入れば、普通のシャツに比べて圧倒的に涼しく感じます。
そして何より、「見た目が涼しげ」というところも見逃せません。
例えば夏にジャケットを着るようなシーンがあったとして、それはどうしても涼しいとは言えません。
そこでネクタイをするにしろしないにしろ、シャツにリネンを持ってくることで少しでも涼しげに見せることができると思います。
リネンのシャツ生地は、スラブという特徴的な糸が使われていることが多く、スラブのおかげで涼しげな印象になるんです。
見た目・機能面ともに実際に涼しいですし、リネンシャツの悪いところはひとつもありません。
最近ではコットンとリネンが合わさった素材が多く出てきておりますので、
リネンのシワが気になるという方はこのような弱点を補う為にブレンドされた素材のシャツにすれば、
ビジネスシーンでも難なく着こなせることと思います。
1枚で着てもかっこいい
リネンには速乾性があることにより実際に涼しいという点に加えて、
見た目にも涼しげな印象を与えるという点でもメリットがあることをお話ししました。
見た目にも涼しい、つまりそれは季節感があるということです。
日本には四季があり、その四季に合わせた装いはより洒落者に見せてくれます。
季節感と=色ばかりに注目してしまいますが、決して色だけではありません。
例えばダークネイビーのシャツであってもリネンシャツであれば夏らしいと感じると思いませんか?
その季節らしい服を自然と取り入れられると、一段と装いに深みが増してきますよね。
リゾートファッションにおいては、ショーツを履くこともあるかと思います。
ですがショーツに対して、上半身がTシャツ一枚では格好がつきません。
許されるのは20代前半までです。
ショーツを履くのであれば、できれば上半身は長袖でありたい、大人の装いは品の良さも必要です。
暑いからって、ただ自分が涼しいと感じる服を着ているだけでは、良い印象を持たれることはまずないでしょう。
半袖短パンは卒業して大人の服装をするのであれば、
どちらかを長袖もしくは長ズボンにするだけで、随分と上品になると思います。
どうしても暑ければ長袖のリネンシャツを腕まくりして着てみてください。
この時期は半袖のリネンシャツも多く出回りますが、私は長袖のシャツを腕まくりする方が美しいと思っています。
雑誌LEONに登場するジロー○モさんは、よく長袖のシャツを腕まくりして着ていますよね。
おすすめの仕様
リネンシャツは既製服も多いですが、もちろんオーダーでも作ることができます。
当店でもたくさんのリネン生地を扱っております。
季節感がより感じられる淡いトーンから、大人でも上品に着こなすことができるダークトーンのものまで、
みなさんのご使用用途やお好みに合わせて、幅広いご提案が可能です。
そして、リネンシャツには、リネンの特性を活かしたおすすめの仕様がいくつかありますので、
それらをご紹介させていただきます。
おすすめ仕様① 貝ボタン
ボタンをセレクトするのであれば、絶対に貝ボタンがおすすめです。
貝ボタンの持つ輝きは、ポリエステル製のボタンではどうしても表現することができません。
スーツやジャケットでもリネン素材であれば迷わず貝ボタンをセレクトしたいところ。
白蝶貝・黒蝶貝・茶蝶貝と天然ものでもいくつかのカラーもありますので、
素材のカラーに合わせてセレクトすることをお勧めします。
クリーニングに出す際は、貝ボタンは割れてしまう可能性があるので十分に注意して下さい。
(注意するようにお店に伝えてください)
「割れてしまうかもしれない」というデメリットがあってでも、貝ボタンにする価値は十分すぎるほどあります。
貝ボタンも基本的には夏の衣類にしか使われないものですので、思いっきり季節を楽しむ洋服になりそうです。
おすすめ仕様② 少しゆとりのあるシルエット
ボディのシルエットは、優雅な印象をもたらすために少しゆとりのあるサイズ感をお勧めします。
中にTシャツなどを着ることもあるでしょうし、
最近の流行においても、ダーツという絞りが入ったタイトなシルエットはあまり見られなくなってきました。
紳士服のトレンドそのものも、ゆとりがあるものに大きくシフトしてきています。
過剰に流行にとらわれる必要は全くありませんが、
タイトシルエットそのものが数年前の流行であり、シャツとは本来多少ゆとりがあるものなんです。
5年10年と着用し続けたシルエットを変えていくのは難しいことですが、
少しずつ時代性を帯びた服装を取り入れていくと、自身が思っている以上に周りから見ると洒落た人になっているものです。
夏は軽装で、シャツは主役になりえるアイテムですから、時代の流れに乗って少々ゆとりのある服装にも
是非挑戦してみてくださいね。
最後に
ということで、今回はリネンシャツの特徴や夏に使われる理由、
そしてオーダーする際のお勧めの仕様についてお話をさせていただきました。
当たり前に着ているものでも、意外と知らないことが多いのが洋服です。
それを理解した上で装うと一段階進んだおしゃれが楽しめるのではないかと思います。
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シャツだけでなく、スーツ、ウエディングタキシード、ベストやスラックス単品使いまで
守備範囲が広く様々な着こなしふができるのもリネンの魅力となっています。
ライター:nakanomaru一度は大手IT企業へと入社。その後、心の声に従い上京しボットーネに。
人生で情熱を注げることは2つ、1つはサッカー、もう1つはスーツ。
何事もコツコツ、地道に基礎を固め着実に行う動作の安心感の高さはクライアントからの評価も高い。
2021年5月7日
ファッションアイテム | オーダーシャツ
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