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【初心者向け】BOTTONEと格安オーダー店との違い

皆さんが初めてスーツをオーダーしようと思った時、いきなり『フルハンド・フルオーダー』のお店の門をたたく人は少ない。
知らないこともきっと多いですし、今まで既製品を着ていたのに急に30万・40万するようなスーツはいまいちピンときませんよね。
 
最初はもっと手軽な『オーダー』から・・・と、全国にお店を展開する大手格安オーダー店が気になっているのではないでしょうか？
色々調べてみて、まず候補に挙がってくるのは『格安オーダースーツ店』の特徴と言えば、
 
　✅ オーダースーツがなんと1着2万円から
　✅ 高品質なオーダーをお手頃価格で
　✅ あなたにジャストフィットのオーダースーツを2着で5万円
 
こんな魅力的な言葉が並び、ついつい気になってしまいますよね。
初心者の方であれば、本格的なオーダーが格安で体験できると勘違いをしてしまいそうです。
 
でも、ボットーネのような格安オーダー店ほどお安くはないお店はたくさんありますし、こうした格安店とはいったい何が違うのでしょう？
BOTTONEのお客様でも、いままで格安オーダースーツ店でオーダーされていた方から、「BOTTONEさんと某〇〇のスーツはどう違うんですか？」と質問されたことが何度もあります。
 
そこで今回はその辺りについて詳しく解説していきたいと思います。
 

格安にはそれなりの理由がある

なぜオーダースーツを格安で提供できるのかというと、当たり前ですが、それは単純に原価が安いからですよね。
もう少し踏み込むと、『生地代＋縫製工賃』が原価となる訳ですが、問題は縫製工賃の方です。
生地は基本的にはどのお店でも大きな差はなく、例えば『同じ〇〇の生地でも、A社とB店で金額が全然違う』となったときは縫製工賃が関係している訳ですね。
 
国内外問わずたくさんの縫製工場があるのですが、縫製の品質によって当然価格は前後してきます。
簡易的なオールマシン縫製であれば工賃は安いですし、納期だって早い。
逆に手作業も含めたり、より手が込んだ丁寧な縫製であれば工賃はかかりますし、納期も１ヶ月以上はかかります。
 
つまり、安いということはそれなりだということです。
「安いのに驚くほど高品質だ！」みたいな魔法は絶対にありえないのです…。
 
このあたりの違いについては、こちらのブログでも詳しく解説していますので、併せてご覧ください。

【初心者向け】パターンオーダー？フルオーダー？ オーダースーツの種類を解説

結局高くなる！？

『オーダースーツがなんと1着2万円から！』とうたわれていても、
やれオプションボタンだ、
オプション裏地だ、
襟幅を変えると5000円だ、
とかなんとかで、結局想定よりも高くなってしまうケースがほとんどではないでしょうか。
もしくは驚くほど選べる生地の種類が少なかったり、素人目でもあきらかに品質のよくない生地だったりします。
 
BOTTONEのお客様に色々話を伺っていると、「某格安店で毎回8万円くらいのスーツオーダーしてましたよ！笑」と言われ、その時は驚きを隠せませんでした…。
 

当たり外れがある

全国に展開しているような格安オーダー店では、店員さんの数ももちろん多くなり、言い方は良くないですが「その分当たり外れがある」と言われています。
その人の技術力だったり、単純に人として波長が合うのか、とかも大切ですよね。
美容室みたいな感じでとらえていただけると分かりやすいと思います。
こじんまりとした美容室よりも、大手の10人20人いるような美容室の方が当たり外れがありそうです・・・。
（大手が嫌いな人間みたいですが、まったくそんなことはありませんので笑）
以前BOTTONEが開催していたテーラー向けの勉強会である『メンズウェア素材の基礎知識』には、格安オーダー店で働いている方もいらっしゃいました。
自主的にこうした講義に参加されるような熱心な方であれば『当たり！』なのでしょうが、ほとんどの方は会社の研修で1/2ヶ月勉強した程度であることも事実。
 
オーダースーツは『お客様』と『採寸者（フィッター）』とのコミュニケーションが何よりも大切。
どんなに採寸者に技術があったとしても、お客様のお好みを把握しきれていなければ良いスーツを仕立てることはできません。
「細いシルエットが好きなんです」とお客様がおっしゃっても、それが実際どのくらいをイメージしているのかは詳しく聞かないと分かりませんよね。
フィッティング・ピン打ちなど技術面も大事ですが、しっかりご要望を汲み取るにはコミュニケーションがそれ以上に大切になってきます。
BOTTONEではお一人2時間の枠を確保しておりますので、じっくりお話を伺いながらイメージを固めていきますが、時間も限られる格安店ではそうもいかないのでしょう。
 

ジャストフィットじゃない

「格安オーダー店でオーダーしていたけど、しっくりこない」
 
このような理由でBOTTONEにお越しいただくお客様がたくさんいらっしゃいます。
どうやら、オーダーしたはいいものの理想的なシルエットじゃなかったり、単純に着心地がよくなかったりするようです。
 
そのお店を覗いたわけではありませんのでどうしてそんなことになってしまったのか詳しくは分かりませんが、明確なことは「お客様のご要望を汲み取れていない」ということ。
お客様がお持ちのイメージを聞かずしてスーツのご提案をすることの方が難しい気がしますが、、、お客様と採寸者（フィッター）の間で認識がズレてしまうと、「イメージと違う」ということになってしまいます。
 
しかし、お客様が思い描くイメージをそっくりそのまま仕立てたスーツが必ずしも良い1着になるとも限りません。
BOTTONEではお客様のご要望に対して、時には「NO」と言う場合もあります。
スーツのデザイン面であれもこれもと足し算をし過ぎてしまうと「あれ？なんか思っていたのと違う。。。」となってしまうこともあります。
私たち採寸者（フィッター）の方が、お客様ご自身よりもお客様の思い描くスーツがイメージ通りのデザインになっているか判断できますから、「お選びいただいた生地、ご職業やご着用シーン、お人柄も踏まえるとそれはNOです」とお伝えさせていただくこともあります。
お店側の人間としてはYESマンではダメということです。
 

BOTTONEが大事にしていること

 
BOTTONEと格安オーダー店とでは、採寸やフィッティングに対するアプローチがおそらく全く異なるのだと思います。
 
採寸箇所が多いとかそういう単純なことではありません。
採寸して、ゲージ服を着ていただいて、ピン打ちして、補正を見極めて、と普通のことをしているだけですが、「こんなに丁寧にやってもらったのは初めてです」とかなりの確率で言われます。
でも私たちにはこれが当たり前ですし、これしかできません。
先程記載しました通り、採寸・フィッティング中にもお客様としっかりとコミュニケーションを取りながら進めていきますので、逆に短い時間で終わらせる方が難しいです。
 
 
BOTTONEでは創業時から完全予約制で、現在はマンションの一室に2席のみを設け、最大2時間掛けてじっくりとお打ち合わせをさせていたいております。
形ないものをゼロから作り上げるのがオーダースーツですから、採寸・フィッティングだけで最低でも20～30分はかかってしまいますので、その分一人一人のお客様と向き合う時間をしっかりと確保しています。
もちろんスーツが完成して終わりではなく、その後の体型変化に応じて微調整をしてその都度アップデートもいたします。
この辺りはBOTTONEらしい部分と言えると思います。
しかし、どんなお店でスーツをオーダーしたとしても「お客様に良いスーツをお届けしたい」という想いの部分はきっと変わりません。
これからスーツのお仕立てを検討されている方の参考になりましたら幸いです。
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松 甫ライター：松 甫 詳しいプロフィールはこちら＞＞ Twitter Facebook 表参道の看板のないオーダーサロン　株式会社ボットーネ　CEO。
自身もヘッド・スーツコンシェルジュとしてフィッティングやコーディネートを実施。
クライアントは上場企業経営者、政治家、プロスポーツ選手の方をはじめ、述べ2,000人以上。

2022年8月20日
ファッションアイテム | オーダースーツ

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