ブラウンとグリーンとネイビーと

フォックスブラザーズ社の春夏向けシリーズにあたるFOX AIR(フォックス・エアー)は、
通気性に優れ、汗ばむ季節でもガンガン着用可能なタフな生地。
英国風な、カントリーテイストのブラウンカラーのため、
なんとなくブラウンに抱く「秋冬っぽい」イメージを払拭してくれます。
やや明るめなブラウンをベースに、赤や緑などの色をちりばめたような深みのあるカラーなので、
重厚感があると思われがちなブランでも、重苦しくならないのがいいところです。

エイジング加工を施したナットボタン。
堅実な水牛ボタンではなく、このかすれた表情がカントリー風の生地にも絶妙にマッチしているように思います。
とてもいい雰囲気ですね。

ちなみに、ダークブラウンの生地でしたてたこちらのスーツには、ブラウンの水牛ボタンを採用しています。
もともとの生地の雰囲気も当然異なりますが、ボタンひとつでも随分と印象が変わると思いませんか?

フロントの表情はこんな感じ。
このボタン、本当に大正解ですね!
ポケットにはよりスポーティなパッチポケット(アウトポケット)を選択されました。
このザクザクとした生地、ボタンを含めたややカジュアル(スポーティ)な全体の雰囲気を加味して、
いつもと違う仕様にされましたが、、、これも大正解でしたね。

肩回りは程よく柔らかく、でも生地にハリがある分適度に形を保ってくれています。
たとえ今までと同じように仕立てたとしても、生地の特性によっては全然違う表情になることもあります。
もちろん事前にしっかりお伝えしますが、このあたりも仕立て服の「味」としてとらえていただけると嬉しいです。
生地の雰囲気がマッチした、風合いの良いスーツとなりました。

「風合いがいい」とはよく「=柔らかい」と思われがちですが、私たちはこれは違うと考えてます。
“風合いがいい”とは素材の良さが活かされていること。
とろけるような柔らかい生地の軽いジャケットは当然風合いがいいですし、
ゴリゴリのツイードで仕立てたハンティングジャケットも風合いがいい、
キャメル・ヘアーでしたてたポロコートだってもちろん風合いがいい。
単に柔らかいだけでなく、素材の良さを、デザインや仕立てでしっかり活かした状態の服こと、
本当の風合いの良さがあると思います。
・
・
・
・


シンプルながらも存在感のあるグリーンのジャケットは、
イタリアはナポリ、アリストン社の4者混ジャケット生地でお仕立てさせていただきました。
「襟は少し細めにしたい」と、初のダブルブレストとなるK様からのリクエスト。
ダブルブレストにしては少しすっきりとした細さに設計し、
全体のバランスを整える為にゴージラインなどにも手を加えました。


ホワイトの貝ボタン。
春夏に着るジャケットには爽やかさが欠かせません。
となると、貝ボタンはベストな選択だと思います。
袖ボタンの端っこに色味を加えるのはK様のアイコンともいえる仕様です。


裏地は若草色のキュプラ素材を。
もっとも軽量であり、滑りも良く、発色も豊かですので当店では一番おすすめしている裏地です。
偶然にもアリストンのタグもグリーンでした!笑

一見コーディネートが難しいように思えるグリーンですが、
こうしてみるとどうでしょうか?
華やかではありつつも、決して主張が強すぎるわけでもなく、
デニムやチノパン、ホワイトパンツの上にさらっと羽織るだけでコーディネートが完成します。
このジャケットを主役として、それ以外のアイテムは深く考えずにシンプルに徹すると良さそう。
以前はチェック柄のグリーン・ジャケットもお仕立てさせていただきました。
休日のゴルフに、レストランでのディナーに、ちょっとした変化球もありですね。
・
・
・
・
・

K様からはプライベートジャケットだけでなく、ネイビーストライプのスーツもオーダーいただいておりました。
先程のジャケットとは打って変わって、精鍛な表情をした「勝負・スーツ」です。
ネイビー、そしてストライプとスーツ生地としては定番の組み合わせですが、
ここをダブルでお仕立てするのが遊び心のあるK様らしいところ。
パープルのフラワーホールが嫌味なく色っぽい雰囲気を醸します。


シャープなピークドラペルが精悍な印象で自信を感じさせ、
人前に立たれることの多いK様のビジネススタイルにおいて、強い味方となってくれることでしょう。
合わせるアイテムを使い分けてノータイルスタイルでもサマになるため季節問わず着用いただけます。

誠実で知的な印象を与え、ノーブルな雰囲気も醸し出すネイビースーツは、
あらゆるシーンで背中を押してくれる『男の勝負服』と言っても過言ではありません。
スーツ本来のエレガンスを演出するためにはネイビーのスーツを欠かすことはできません。
こんあスーツをさらっと着こなす人になりたいものです。
ライター:nakanomaru一度は大手IT企業へと入社。5年勤務ののち、心の声に従い上京しボットーネに。
人生で情熱を注げることは2つ、1つはサッカー、もう1つはスーツ。
何事もコツコツ、地道に基礎を固め着実に行う動作の安心感の高さはクライアントからの評価も高い。
2022年7月13日
クライアント | スーツを仕立てたお客様
おすすめ記事
スーツやジャケットに合わせたいおすすめの鞄とは?紳士のバッグ選びの愉しさ動画ではどんな基準で、どんなバッグを用意したら?ということをご紹介しています。 やは…
ラザフォードのクラッチバッグ Rutherford 806 フォリオケースを購入小脇にかかえて、サッと出かけられるような鞄が欲しい。 そんな思いが出始めたのは、かれ…
なぜ最初に揃えるスーツがネイビーなのか?オーダーサロン ボットーネがお届けするビジネススーツ&フォーマル通信。 今日はネイビ…
ソラーロ スーツの着こなし 別名サンクロスという太陽に強い玉虫色の生地私が着ているのはソラーロのジャケット。 ソラーロは、もともとは緯糸(よこいと)を緑、…
タキシードと燕尾服のパンツのライン(側章)違いの意味は?何事も、目的地よりも1本で行けるのか、乗り換えて2本なのか?で心理的な距離は変わって…
スーツを着こなすために、仕事でオトコを磨くことも大事松はじめです。 「素敵なスーツですね。」 もしあなたがそんな風に服のことを褒められた…
ダレスバッグのおすすめブランド イギリス製と日本製 名前の由来はジョンフォスターダレス氏ジョンフォスターダレスが来日 1950年6月22日、ロンドンでチャーチルをはじめ重要…
【すぐ使える】チーフとタイの色の合わせ方 基本編スーツスタイルでも、ジャケットスタイルでも、胸元にポケットチーフを挿すだけでこなれ感…
冬に着るとおかしなスーツ?スーツ選びは織りに注意スーツを選ぶということは、一緒に素材も選んでいるわけだ。 素材にはウールとか、モヘア…
BOTTONEのフォーマルタキシードが雑誌 ホテルウエディングの特集で掲載されましたフォーマルのタキシードというと、なかなかお召しになられる機会はないかもしれません。 …



























【すぐ使える】チーフとタイの色の合わせ方 基本編
イギリス生地の聖地 ハダースフィールドとは?
服が持っているパワー 子供の服選びも自己表現を育てる大切な儀式だと思う
ダッシングツイード 日本上陸 来日したガイ・ヒルズ氏にファッションや英国ドレスコード事情を聞いてみました
プレゼン スーツにコート 外資系企業の方からのご依頼とブレグジットと













