魅惑のAURORA(オーロラ)コレクション
今期イチオシの素材が入荷してきました!
オーロラ(AURORA)という名のコレクション。
コレクションの中身は、ストイックに無地のみで構成されているのですが、その分カラーバリエーションは豊富で、特にネイビー、ブルー系は僅かなトーンの違いで複数揃っております。
ネイビー、ブルー系の色味は皆様のお好みが良く現れる色味であり、ビジネスシーンでも鉄板の色であることから、こうした豊富な色味が揃っていると非常に選びやすくなりますよね。
素材の特徴をご紹介していきましょう。
まずはその上品な光沢に目を奪われます。
この光沢感・・・写真だと少しいやらしく感じるかもしれないですが、実物は程よい光沢感です。
それでいてしっかりとハリコシがある、これが一番の特徴と言えます。
原毛は、スーパー100です。
最近はスーパー130~160の非常に細い原毛を使った生地が多数流通しており、スーパー100と聞くと「あれ?少し素材の質が悪いのかな?」と感じる方もいるかと思います。
もちろんスーパーという表記は、素材の良し悪しを判断する上では非常に重要なフィルターとなるのですが、「スーパーが高ければそれだけで良い生地」ということでは決してありません。
例えば、英国のマーチャント:ハリソンズは、スーパーの表記がないコレクションも多く存在します。
これはある意味で「スーパーは特別重要視していない」と言えると思います。
スーパーが高いと、その分得られるメリットも計り知れませんが、反対にデメリットとなる部分も実は多くあります。
それを知らずに着用されている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
簡単に一言でまとめますと、日頃着用するビジネススーツとしてはあまりお勧めではありません。
スーパー130を超えるとなると、細くて繊細で上質な素材である反面、非常にデリケートでもある為、毎日のように着用しているとあっという間にへこたれてしまいます。
ですので、スーパー130を超えるスーツをお勧めするのは、
・既に何着もスーツを所持しておる方(=ローテーションが効く方)
・日常的に着用するのではなく、ここぞの場面の勝負スーツとして仕立てる方
・式典お呼ばれの席で着用するためのスーツという位置付けでお仕立てされる方
という感じです。
良い素材であることは間違いありませんが、それが万人にとって良い素材ではないということをお分かりいただければと思います。
話を戻しますと、スーパー100というのはスーパー130に比べると太い原毛を使っている訳です。
太いといっても極僅かで、ざらざらしているとか、触る心地が良くない、といった心配は無用です。
このきめ細かい表面と、張りのある触り心地を体感していただければ、決してクオリティの低い生地ではないというのは一目でお分かりいただけることでしょう。
スーパー100クラスのもので、これだけ光沢感があるものも珍しいかと思います。
ぱっと見で「スーパー160か?」と思うような表情。
この生地はそうした見た目の上質さ、そして着用していく上での実用性にも優れている、両方を兼ね備えた生地なのです。
ここで、バンチブックに記載されている紹介文を見てみましょう。
スーパー100ウールをベースに無地のみで構成されたAURORAコレクションは、その名の通り、まるで極地で見られるオーロラを連想させます。虹にさえもこれ以上の色数を見つけるのは困難かもしれません。それぞれの色が独自の個性を持ち、ぴったりの色を選ぶことができる理想的なライトウェイトのツイル織は用途が広く、スーツ、トラウザー、ジャケットのいずれに用いても、ドレッシーな装いになります。
定番カラーのほか、ニュートラルなナチュラルカラーを揃え、デニムやインディゴといった馴染みのある色目は出来上がりが楽しみになることを約束します。
着る人のあらゆる要件を満たす、エレガントなスーパー100ウールのツイル織り。
応用範囲の広さ、快適な着心地、品質の信頼性が人気の秘密です。
これにドルフィンフィニッシュという織物の最終段階で特殊な技術を用いることによって、シルクのようなツヤと肌触りを実現した仕上げとなります。
その名は、仕上げ工程に用いられる機械名から名付けられたことに由来し、イルカの濡れた肌の艶やかさとなめらかさをイメージしていると言われています。
通常よりひと手間かけることにより、本来ウールが持っている特性をより際立たせることに成功しました。
とあります。
この「着る人のあらゆる要件を満たす、エレガントなスーパー100ウールのツイル織り」という言葉は、このオーロラのコレクションを良く表していると思います。
ライトウェイトとはいっても260gありますので、日本の気候に置き換えれば”やや春よりの3シーズン向け”と言えます。
全体のラインナップも見てみましょう。
260gのツイル織り、そして無地だけで揃えられた、ど真ん中ドストレートのベーシックな素材ながら、細部にこだわりを持って作られていることがよく分かる、今期おすすめのコレクションです。
スーツ、スラックス、ジャケット、タキシードと様々なご用途にお使いいただけると思いますので、お打合せの際には積極的にご提案をさせていただきます。
これからもこのブログではたくさんの生地をご紹介していきます。
この2月は春夏に向けた素材が最も多く入荷してくるタイミングです。
冬から春へと移行していくこの時期、皆様も春服・夏服について見直してみてはいかがでしょうか。
ライター:nakanomaru一度は大手IT企業へと入社。5年勤務ののち、心の声に従い上京しボットーネに。
人生で情熱を注げることは2つ、1つはサッカー、もう1つはスーツ。
何事もコツコツ、地道に基礎を固め着実に行う動作の安心感の高さはクライアントからの評価も高い。
2020年2月9日
明日は何着よう?松はじめのスーツの着こなし術 | オーダースーツの生地
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