ファッションの抜け感?外し?血脇先生の講義を開催しました
松はじめです。
血脇秀則先生による、着こなし講義を開催しました。
この講義、毎月行なっています。
イメージコンサルタント、スタイリスト、テーラー、さらには一般の方も参加されてのこの講義は1年間、月に1回開催されています。
血脇秀則 先生の経歴
まず、丸紅で、ファッションディレクターを10年やっていらっしゃいました。
そこでユナイテッドアローズ、ビームス、シップス、ベイクルーズなど、輸入とものづくりのディレクションを。
自身でもレディースアパレル、メンズアパレルの企画会社を運営。
バンタンインターナショナルカレッジ(現バンタンデザイン研究所)で4年間教鞭を執ります。
エーボンハウス でメンズ主体で企画を行い、会社設立発起人。
トゥモローランドでは現在の会長と一緒に企画室長を務めていらっしゃいました。
トゥモローランドがニットだけの会社だった時代に、スーツなどのブランドゾーンを構築。現在あるメンズのクロージングのものづくりにはほぼ血脇先生が携わっていらっしゃいます。
今回の講義のテーマは外し
今回のテーマはファッションにおいての外しとは何なのか?

抜け感・外しの正体
ここからは講義の内容をもとに、私が感じたことも含めて外しとは何なのか?について書きます。
先ほどのイタリア人の話からわかることは、
外しって、ちょっとしたユーモアなんですね。
この講義でも血脇先生は、ダジャレのようなものだ、とおっしゃっていました。
例えばボタンダウンシャツの、ボタンを外しているのを、雑誌ではオシャレ!と賞賛する節があります。
あのファッションデザイナーが、有名アパレルブランドのディレクターが、ボタンダウンのボタンを外してる!と。
でももともとは、ボタンを留めるのを忘れちゃったのかもしれません。
それを見て、
おぉ、あの人がボタンを外しているぞ!と、かっこよく映る。
これって、基本ができているとか、外面だけでなく内面に輝くものがあるからこそ、素敵だなと思うのではないでしょうか?
あなたが勤めている会社に、新社会人として入社してきた21歳の方がいたとして、
彼がボタンダウンシャツのボタンを外していたら?
「おい!君、ボタンが外れているぞ!」と注意しますよね・・。
業界人も真似をしたラフルローレンの外し
こんな話があります。
1975年のできごと。
ラルフローレンはみなさんご存知ですよね?
このブランドが日本に入って、東京プリンスで初めてのファッションショーを開催します。
この時に、日本のファッション業界のレジェンドたちが集結しました。
血脇秀則先生もその場にいたそうで、業界の重鎮たちのファッションをチェックしました。
ブレザーやジャケットといえば、3つボタンの段返り。
真ん中1つだけを留めるタイプです。
真ん中1つ留めることを信じて疑わずに、それを当たり前として着ていました。
今でもそうですよね。
ところがラルフローレン本人は、、、
ランウェイをモデルたちが歩き終えると、舞台にデザイナーであるラルフローレン自身が登場します。
彼は・・・
ラルフは、上着のボタンの一番下1つだけかけて登場したというのです。
ショーは幕を閉じ、その会場を出ると、周囲にいた日本のファッショニスタたちはこぞって一番下のボタンだけに留め直していたというから面白いお話しです。
というか・・私もそうしていただろなと思います。
あの方が、あんな外し方してる!これはかっこいい!
まだまだ、今の私がやっても「松くん、ボタンの留め方おかしいぞ。大丈夫か?」という声が先輩方から飛んできそうですが・・・。
とある映画では、俳優ケイリーグラントも、シーンによって3つ全部のボタンをかけたり、下だけをかけたり、いろんな着方をしているそうで。
なぜスタイリストや監督は注意しなかったんだ!!という声もあるようです。
違うんです、わざとです。
ヒッチコックのシャレだ、と血脇先生がおっしゃっていましたよ。
真実のファッションが知れる講義
などなど、盛りだくさんでした。
参加したい!という方は、専門のフォームがないので、お問い合わせフォームからご連絡ください。
ライター:松 甫 詳しいプロフィールはこちら>>
表参道の看板のないオーダーサロン 株式会社ボットーネ CEO。
自身もヘッド・スーツコンシェルジュとしてフィッティングやコーディネートを実施。
クライアントは上場企業経営者、政治家、プロスポーツ選手の方をはじめ、述べ2,000人以上。
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