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ブラウンの季節

土曜日の表参道。

緊急事態宣言も明け、人通りも多くなってきました。

イルミネーションの装飾も、、、あっという間にクリスマス、そして2022年がやってきますね。

朝晩も冷え込むようになりました。

皆さんも体調にはお気をつけください。

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さて突然ですが、ネイビーやグレーに続く第三の色といえば?

答えは、ブラウン。

まさに今の時期にように、秋も深まりきった頃に自然と手を伸ばすのがブラウンのアイテムではないでしょうか?

紅葉や栗、秋を連想させる季節を感じる色味に加え、暖かみと落ち着きをもたら すブラウンは男性にとっても取り入れやすい色味です。

ネイビーでは固すぎるというような時、そしてややくつろいだプライベートスーツとしても良い。

私も3年前にオーダーしたブラウンのスーツを今でも着用しており、この季節の楽しみでもあります。

季節ごとのアイテムを揃えておけば「そろそろあの服が着れる!!」と高揚感も沸いてくるものです。

ブラウンにも当然様々な表情があり、秋冬の季節ならブラックに近いような濃いめの『ダークブラウン』や、赤みのある『テラコッタ調のブラウン』あたりがいい塩梅です。

アズーロエマローネ

このようなレンガ調の色味はカントリーの府に気が漂います。

シャツはデニムシャツでアズーロ・エ・マローネの組み合わせ。

赤みの強いブラウンのジャケット自体がアクセントになって、秋冬の色づかいながら華やかな雰囲気になるよう意識しています。

程よく都会的な雰囲気もあり、くどくならないようにしたいところ。

ボットーネでもこのくらいの季節から毎年ブラウンスーツやジャケット、そしてコートのオーダーも増えてきます。

こちらは昨年オーダーいただいたK様のダークブラウンのジャケット。

タートルネックのニットに下はデニムなどのカジュアルなパンツと合わせるべく、近年注目を集めるカノニコ社のフランネル素材でお仕立てさせていただきました。

コロナ禍以降、カジュアル化は加速し続けています。

「週に1.2回出社するけど、自然とカジュアルな格好で職場に行くようになった」と先日ご来店いただいた常連のお客様も話していました。

カジュアル化はどうこう言って止まるものでもなく、そもそも決して悪いことではないと思っていますが、『大人の私服』としてスウェットやパーカーばかりで良いのか、、、。

生活様式が変わる中、“カジュアル+ジャケット”を上手く自分自身に取り入れられるかどうかが非常に重要だと思います。

たとえば自宅からWEBミーティングの為にカメラを回す際、『Tシャツやニットの上にサッとジャケットを羽織る』。

これだけで瞬時に“オンのムード”が漂い、自分自身にもオンのスイッチが入ります。

このようにジャケットは、ワークライフミックスな暮らしの中でオンオフを切り替える単純なスイッチの役割も果たしてくれます。

自分自身でスイッチ入れるのって結構難しかったりしますよね、、、。

そしてそのジャケットは、ファストファッションのペラペラな形だけのジャケットで良いのでしょうか?

確かに年々クオリティが上がっているのは間違いありませんが、良い大人はジャケットくらいちゃんとしたものを、普通にちゃんと着たいところ。
せっかく数ある服の中から、誰に強制されるでもなく『ジャケット』というアイテムを選ぶなら、もう少しだけ踏み込んでみませんか?

少し脱線してしまいましたが、ブラウンはジャケットだけでなくスーツでも注目のカラーです。

6つボタンのダブルブレストは、H様よりオーダーいただいたスーツ。

やや赤みのあるテラコッタ調の雰囲気で、ブラウンスーツと聞くと「ダンディで渋い」という印象を持たれる方もいるかと思いますが、このようなカラーであれば暖かみを感じるほっこり優しい印象に。

塾講師をされているH様らしい、素敵な雰囲気に仕上がりました。

当店の場合は無地のブラウンでオーダーいただくことが多いのですが、O様からは今期の秋冬スーツとしてウィンドウペーン柄のフランネル生地でオーダーいただきました。

フォックスブラザーズという”フランネルと言えば”の王道の生地メーカーですが、王道のクラシックフランネルからではなくヘリテージフランネルと言うコレクションからお選びいただきました。

ヘリテージとは、直訳すれば<遺産継、承物、伝統、伝承>を意味し、古き良き英国の香りがするような、、、

そんな風合いが魅力の生地です。

こちらはツイーディな感触で、普通のフランネルよりもガチッとしています。

ただツイード程に極端にガシッとしているわけでもなく、都会で着用するには丁度良い雰囲気に仕上がるんです。

フォックスブラザーズのヘリテージ・フランネルコレクションは、1930年代のアーカイブからピックアップした魅力的なデザインの数々を「プロバークロス」と呼ばれる伝統的な肉厚ボディー織り上げており、正真正銘の「古き良き英国生地」といえます。

ヘビーウエイトで硬さのある頑固者のジャケットは、仕立て服でなければとても着心地の悪い服になってしまいます。

逆に言えば、仕立て服であれば、一生付き合うことにある最高のジャケットが出来上がります。

ただ生地を選ぶだけでなく、その背景にあるエピソードなどを知っていくと、出来上がったスーツにもっと愛着が沸いてくるはずです。

ご納品までもう間もなく、お袖を通していただける瞬間が今からとても楽しみです。

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nakanomaruライター:nakanomaru一度は大手IT企業へと入社。その後、心の声に従い上京しボットーネに。
人生で情熱を注げることは2つ、1つはサッカー、もう1つはスーツ。
何事もコツコツ、地道に基礎を固め着実に行う動作の安心感の高さはクライアントからの評価も高い。

2021年11月22日
オーダースーツ | オーダースーツの生地

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