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明日は何着よう?松はじめのスーツの着こなし術

秋のスーツ 選び方基準や着こなしポイント解説

 

皆さん、こんにちは。松はじめです。

秋は重ね着もできますし、気候も心地よい。そして、様々な色で遊ぶこともできる、まさにおしゃれを満喫できるシーズンです。

クールビズも終わり、いよいよスーツやジャケットを本格的に着るという方も多いのではないでしょうか。でも、この秋のスーツって、一体どんな基準で、どんなポイントに気をつけながら選べばいいのか。そして、どうやって着こなしたら良いのか。今日はそんな疑問にお答えしていきたいと思います。

この記事の目次

秋のスーツ選び①:素材の厚さと風合いを見極める

まず最初のポイントは、素材の厚さと風合いです。

スーツには主にウールが使われていることがほとんどですよね。ポリエステル混など様々な素材はありますが、基本はツルンとしたウールがメインだと思います。このツルンとしたウールのことを「梳毛(そもう)」、英語では「ウーステッド」と言います。ツルンとした毛、と覚えてください。

反対に、ツルンとしない毛というと、毛羽立った起毛した生地があります。この起毛した生地の代表格が「フランネル」や「サキソニー」と呼ばれるものです。サキソニーよりフランネルの方がより起毛しているのですが、こうした少し起毛した素材が秋らしさを生み出すんですね。

ですから、秋の素材として同じウールでも、ちょっと起毛したサキソニーやフランネルを選ぶ。もしくは、スーツのウール自体を厚手のものにすると良いでしょう。

「オールシーズン」という幻想

よく「オールシーズンのスーツが欲しいな」と思われる方、実際にオールシーズンスーツを持っているという方もいらっしゃるかもしれません。しかし、厳密に言うと「オールシーズン」という定義は存在しないんですね。

そもそも、日本の夏とロンドンの夏では気候が全然違います。ロンドンは夏でもエアコンなしで過ごせる日があるくらいで、札幌よりもさらに北に位置しています。こうした違いを考えると、「春夏秋冬、日本だけでなく世界どこでもオールシーズン過ごせますよ」というのは、正直なところメーカー側の謳い文句に過ぎないのです。

生地の重さ(目付け)を基準に選ぶ

私が普段お伝えしているのは、日本の春夏秋冬に合わせた生地の重さの基準です。ウールの重さは「目付け」と呼ばれ、150cm幅×1mあたりの生地にどれだけの重量があるかで測ります。これがスーツの厚みの目安になるんですね。

オーダースーツで生地を選ぶ方でしたら、以下を参考にしてください。

春物は200〜240g程度のものを選ぶと、春らしいスーツになります。それ以下になれば夏物のさらっとしたウールになってきます。そして秋物は250g以上のものが適しています。さらに分厚いものになると300gや400gというスーツもあり、服が好きな方はこうした重厚な生地を楽しみたいという方も多いでしょう。重い目付けの生地を着られるのも、秋のスーツの楽しみ方の一つなんですね。

背抜きと総裏の誤解を解く

ここでちょっと余談になりますが、スーツには「総裏」と「背抜き」の2タイプがあるのをご存知でしょうか。もっと細かく言うとアンコン仕立てなど様々ありますが、ざっくり分けるとこの2種類になります。

「春夏のスーツは暑いから背抜きでしょ」「秋冬のスーツは総裏だよ」と思われている方も多いかもしれません。しかし実際は違うんです。スーツはそもそも総裏が基本なんですね。ジャケットの中には背抜きのものもありますが、本来は総裏仕立てが標準です。

ですから、裏地の仕様で春夏か秋冬かを判断するのではなく、主にウール自体の厚みを見てください。既製品だと何グラムという表記まではないことが多いので難しいかもしれませんが、触った感じで厚みがあるものを選ぶようにしましょう。

厚みのある生地は、薄手のものよりもウール自体にオイルがのっていて、マットなものもありますが、少し光沢感があるものが多いのも秋冬生地の特徴です。

秋のスーツ選び②:色と柄で季節感を演出する

次に、色柄についてお話しします。

基本のスーツの色といえばネイビーとグレー。これが国際基準、ビジネスにおけるスーツの色です。ところが、このネイビーやグレーにも様々な色のトーンがあります。

グレーを例にとると、非常に濃いチャコールグレーから、ミディアムグレー、そしてライトグレーへとグラデーションがあります。このライトグレーはどちらかというと軽やかで、春夏向きの色と言えるでしょう。

逆に、秋冬のシックな雰囲気を表現するなら、濃い目の色が非常によく合います。もちろん春に濃い色を着てはいけないわけではありませんが、秋冬のスーツとしては濃い目の色が馴染みやすい傾向があります。

ブラウンという選択肢

また、ビジネススーツとしてはカジュアルな色とされていますが、私も個人的に大好きなのがブラウンです。ブラウンのちょっとくすんだ色のスーツは、秋のスーツとして本当にかっこいいんですよね。

秋のもう少しくすんだシックな茶色は、季節感を表す色という意味でも素敵な選択肢だと思います。

秋に似合う柄とは

柄については、特別「秋だから絶対にこの柄」とか「これはダメ」というルールはありません。ただ、カントリー調の柄は秋冬のスーツによく似合いますね。

なぜかというと、日本よりもかなり北にあるイギリスでは、貴族の遊びとして狩猟文化があったからです。ハンティングジャケットという言葉がありますが、ツイードのスリーピースでチェック柄を着て狩りに出かける。そんな文化から生まれた柄が今も受け継がれています。

ウィンドウペーン、ガンクラブチェック、そして千鳥格子(ハウンドトゥース)といった柄は、非常にクラシックでちょっと野暮ったい雰囲気がある。これが秋のスーツにはよく合うんですね。クラシックな秋のスーツに千鳥格子やチェックを取り入れるのも素敵だと思います。

秋冬の着こなし:スリーピーススタイルのすすめ

秋冬のスーツの着こなしとしておすすめしたいのが、スリーピーススタイルです。

スリーピースとは、上下ツーピースで揃ったスーツに、ベストも同じ生地で揃えた「三つ揃え」のスタイルのこと。このスタイルの何が良いかというと、防寒面でももちろん温かいのですが、それだけではありません。

シングルのジャケットを羽織ると、Vゾーンが広く開きますよね。このVゾーンをぐっと高めて、胸元を詰まった感じにすることで、男性をより凛々しく見せるのがベストの効果なんです。そして、非常に威厳が出ます。

ドラマなどを見ていても、上司役には結構な確率でベストを着せていたりします。これはスタイリストさんが「らしさ」を出すために意図的にベストを選んでいるわけで、貫禄や威厳を醸し出せるのもベストの特徴なんですね。単純に、かっこいいんです。

夏は暑くてベストなんて着ていられませんが、秋になればスリーピーススタイルを楽しめます。ぜひこの秋はベストスタイルに挑戦してみてください。

ベストで遊ぶという楽しみ方

ベストは必ずしも上下と同じ生地で揃える必要はありません。おしゃれですから、例えばブラウンのスーツに、少し薄い色のブラウンやベージュのベストを合わせて、色で遊んでも面白いと思います。

こういう足し算の楽しさができるのも、秋のファッションの面白いポイントです。この後は冬に入っていき、アウターやコート、ストールなど様々なアイテムを足していく。そして脱いだときのギャップを楽しむファッションというのもありますから、また別の機会にご紹介していきたいと思います。

まとめ

今日は秋のスーツ選びのポイントについてお伝えしました。デザインという意味では特段大きな変化があるわけではないスーツですが、微妙な素材感、微妙な色柄、微妙なスタイルの違いで季節感というものを表現できます。

秋は素材の厚みや起毛感で温かみを出し、濃い目の色やクラシックな柄で深みを演出し、スリーピースで威厳と風格を纏う。そんな楽しみ方ができる季節です。

ぜひ皆さんも、この秋のスーツ選びの参考にしていただければ幸いです。

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松 甫ライター:松 甫 詳しいプロフィールはこちら>> Twitter Facebook 表参道の看板のないオーダーサロン 株式会社ボットーネ CEO。
自身もヘッド・スーツコンシェルジュとしてフィッティングやコーディネートを実施。
クライアントは上場企業経営者、政治家、プロスポーツ選手の方をはじめ、述べ2,000人以上。

2025年11月23日
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