スーツを大切にするということは?
犬を飼うと、犬を通して友達ができます。
同じように、良い物を持つと、良い物がわかる友達ができます。
持ち物で縁まで変わってくる。
— 松 はじめ|メンズファッションTV (@matsu_hajime) September 24, 2019
出張から戻ったので、朝はブライドルレザーのボストンバッグにしっかりとクリームを入れました。
すぐ手に入る時代ですが、気に入ったモノを、作った人の想いを考えながら、大切にメンテナンスしてまた使うことには大きな意味があります。
次の出番が待ち遠しい。
— 松 はじめ|メンズファッションTV (@matsu_hajime) September 24, 2019
松はじめです。
たくさんの物で溢れている中で、今、自分の手元にあるこのバッグ。
このバッグは、職人が作ってくれたバッグです。
大量に、機械で生産されたものではありません。
1つ1つ、聞けば作る工程で、実際に血を流すこともあるそうです。
そんな、人の手で作られた物。
素材は、動物です。
先日アマゾンを旅する趣旨の番組を見たのですが、何日もかけて大きな船で川を航行するシーンがありました。
船内で作られる食事は、、鳥。
1羽ずつ、調理されていく。
日本で都会で暮らしていると、調理された状態で食事が出てきたり、スーパーに食材が並んでいる状態しか見ることはないのですが、よく考えてみたら、命をいただいているんだなあ、とふと思ったものです。
まったく同じことが、バッグにも、スーツにもいえるのではないでしょうか?
スーツだって、原料はだいたいウール。
ウールは、羊ですよね。
最近はポリエステルのスーツもあるかもしれませんが、圧倒的にウールのスーツが多いと思います。
ウールのスーツは、シワになっても復元力があります。
これはもともと羊毛がくるくるっとしていて、それを伸ばして糸にしているから。
戻ろうとする力が働いているのです。
さらに、燃えにくい。
また熱可塑性(ねつかそせい)というのがあって、アイロン操作で服が作れます。
アイロン操作で服を作るために、ウールは最適だったわけです。
ウール、羊毛、
スーツを着るということは、命に感謝して、大切に着るということなのではないかなとふと思うわけです。
色々考えさせられました。
ユニクロ、アマゾン、便利さ、安さ、手軽さ。
引き換えに、文化が飲み込まれていく。
いつの時代もそうなんでしょうね。
大好きな鞄を作ってくれる職人は、いつまで仕事してくれるのかな。。https://t.co/Lh8DrC8OCB
— 松 はじめ|メンズファッションTV (@matsu_hajime) September 22, 2019
ライター:松 甫 詳しいプロフィールはこちら>>
表参道の看板のないオーダーサロン 株式会社ボットーネ CEO。
自身もヘッド・スーツコンシェルジュとしてフィッティングやコーディネートを実施。
クライアントは上場企業経営者、政治家、プロスポーツ選手の方をはじめ、述べ2,000人以上。
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