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ビジネススーツ 裾がダブルってどうなの?

今日は表参道ボットーネです。

本日は「ビジネススーツに裾がダブルのスラックスってどうなの?」と題してブログを書きたいと思います。

パンツの裾 ダブル

初めてオーダースーツをお仕立てされるお客様がよく悩まれるのが、スラックスの裾の仕上げ方法なのです。

スラックスの裾の仕上げは2種類

スラックスの裾の仕上げには大きく分けて2種類あります。

一つがシングル

もう一つが裾が折り返しになっているダブルです。

基本的には、ダブルはシングルに比べてカジュアルと位置付けられています。

この、ダブル=カジュアルという概念がある為に、シングルにしようかダブルにしようか悩まれる方が多いのです。

「ダブルは好きだけどカジュアルになってしまうからシングルにしようかな?」

「シングルだとちょっと固い気がするけど…。」

など、裾の仕上げひとつで印象は大きく異なりますから、オーダーなら尚更拘りたいところですよね。

ダブルの由来

「なぜダブルはカジュアルと言われるのか」については、以前ブログで細かく解説しました。

簡単にまとめると、

「1897年、英国でボート遊びが流行りました。当時はホワイトフランネルのスラックスを履いていた紳士たちが、足元を汚さないように、そして足さばきを良くするために、裾をさっと折り返した」ことが始まりだと言われています。

他にもいくつか有名な説がありますが、いずれにしろ元々シングルだったものを折り返すことで生まれたものです。

 ボート遊び=カジュアルパンツ

このことから、ダブルはカジュアルだとされているのです

フォーマルシーンではNGということも、ご存知の方は多いのではないでしょうか。

例えば、もっとも格式の高い正礼装である、モーニングコート。

モーニングには、コールパンツというグレーに黒のストライプが入ったスラックスを合わせることが原則ですが、どんな写真を見ても裾はシングルになっているはずです。

Macarthur_hirohito

タキシードも同じく、裾はシングルでなければなりません。

タキシードの側章

ボートという屋外の遊びから始まったものですから、フォーマルシーン(結婚式や式典など)では相応しくないということです。

ビジネススーツとしては?

では、ビジネススーツとしてはどうなのでしょう。

ビジネスですからフォーマルシーンとは違います。

かといって、カジュアルシーンでもないですよね。

近年は急速にカジュアル化が進んでいる世の中ですが、フォーマルとカジュアルの中間に位置するビジネスとして、シングルとダブルのどちらを選択するべきか、、、今一度考えてみたいと思います。

ダブルはビジネスにはふさわしくない?

結論、ビジネススーツはダブルでも全く問題ありません。

ダブル=カジュアルとはいっても、さすがに1900年頃と現代とでは同じ解釈ではありませんよね。

カジュアルではありますが、さらに砕けたラフではないと思います。

パンツの裾 ダブル

私も個人的な好みでいえば、ダブルの仕上げを選びます。

…もはや持ってるスーツのほとんどがダブルです。

一着だけ、結婚式などにも対応できるネイビーの無地のスーツがあるのですが、これだけは裾はシングルにしています。

フォーマルシーンとしての位置付けのスーツなら、当然ですがダブルはNGです。

オーダースーツ ネイビー

その他は基本的にダブル。

最近多い「薄くて軽い生地」の場合は、折り返し分の重みを持たせることでシルエットをより美しく見せる効果がありますし、シングルの仕上げではちょっと固すぎるかなと思ったりします。

これは職場の環境やお立場などによっても考え方が変わってくるかと思いますが、お仕立ていただくスーツがフォーマルシーンにも対応できるようなスーツであった場合はシングルを選択してください。

それ以外は、シングル・ダブルはお好みで選んで良いかと思います。

実際に、経営者や管理職のお客様でも、営業職のお客様でも、ダブルの仕上げでオーダーいただくことがたくさんあります。

シングルにもダブルにもそれぞれメリットがありますし、ダブルにする際は折り返しの幅にもこだわってみるとオーダーをより楽しむことができますよ。

パンツのダブルの幅

ということで、「裾はシングルかダブルか」という永遠の悩みについて、

 ・フォーマルスーツならシングル

 ・ビジネス用のスーツならシングルでもダブルでも良い

ということで、裾の仕上げにも拘ってオーダーを楽しみましょう。

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nakanomaruライター:nakanomaru一度は大手IT企業へと入社。その後、心の声に従い上京しボットーネに。
人生で情熱を注げることは2つ、1つはサッカー、もう1つはスーツ。
何事もコツコツ、地道に基礎を固め着実に行う動作の安心感の高さはクライアントからの評価も高い。

2021年4月17日
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