結婚式の服装・列席!男性はスーツに何を合わせる?シャツや靴のルールやコーディネートおすすめを解説

みなさんこんにちは、松はじめです。
結婚式に呼ばれたけれど、スーツって何を着ていけばいいの? 黒でいいのかな?茶色はダメ? そんな悩みを抱える男性の方、意外と多いのではないでしょうか。
私は表参道でオーダースーツサロンを営んでおりますが、結婚式列席用のスーツについて相談を受けることが非常に多いんです。今日はそんな皆様の疑問にお答えしていきたいと思います。
結婚式列席者の服装の基本
まず、結婚式に呼ばれて参加する場合、一部の例外を除いて上下が揃っているスーツが基本です。
実は、スーツという言葉はスート(suit)の複数形なんです。上下一揃いという意味で、現代の日本では結婚式に相応しい装いとされています。
「じゃあジャケットとパンツを別々に組み合わせたジャケパンスタイルはダメなの?」
そういった質問をよくいただくのですが、現代ではジャケパンスタイルはスーツよりもカジュアルな印象となるため、式典にはふさわしくないと考えるのが無難です。
ただ、ハワイの挙式に列席する場合、お揃いのアロハを着るといった挙式もあるでしょうし、挙式のフォーマル度を考えて装うのが正解といえます。
スーツの色選び
結婚式に着ていくスーツの色で迷われる方が非常に多いです。
「黒のスーツでいいですか?」
実は、これが大きな誤解の元なんです。黒のスーツは喪服を連想させるため、お祝いの席である結婚式には相応しくありません。
では何色がベストなのか?
私がお勧めするのは、ネイビー(紺)のスーツです。
なぜネイビーなのか?それには深い理由があります。
ネイビーという色には、誠実、忠誠、誠意などの意味があります。また、世界共通で相手に安心感を与える色とされています。
例えば2016年、オバマ大統領が広島でスピーチを行った際も、ネイビーのスーツを着用していました。また、同年の伊勢志摩サミットでも各国首脳はネイビースーツを着用していました。
ちなみにネイビーといってもいろいろなネイビーがあります。
明るいネイビーもあれば、暗いネイビーもありますが、なかでもおすすめなのがミッドナイトブルーというネイビーです。
これは、室内ではほとんど黒に見え、屋外の日光に当たったときには確かにネイビーかな?とわかるくらいの慎ましい色です。
ビジネスにも使え、フォーマル度も高い、万能スーツで、私も困ったらミッドナイトブルーのオーダースーツを着ます。
シャツとネクタイの選び方

シャツは迷わず白を選びましょう。
余談になりますが、「ワイシャツ」という言葉は実は和製英語なんです。「White Shirt(ホワイトシャツ)」を聞き間違えて「ワイシャツ」になったという面白いエピソードがあります。
私なら、とびきり質の良い白シャツをおすすめします。シンプルな白シャツこそその人が出る。内側こそ、上質に。フィットした、オーダーシャツが理想的です。
素材は、内側だからといって侮るべからず!
上質な、細い糸のコットン素材のシャツは、見る人が見ればわかります。
それに、サイズも小さな面積しか覗かないのですが、この細部にサイズが大きい場合は明らかに変なシワが出ていたり、スーツの袖からシャツが少し出て、綺麗に1センチ程度出ているのが望ましいので、サイズには特にこだわりましょう。
袖はダブルカフスという仕様も良いでしょう。
礼装のタキシードの際の袖がダブルカフスです。
ネクタイ選びも重要です。

結婚式では、レジメンタルストライプ(斜めストライプ)は避けましょう。これは本来、所属する学校やクラブを表すものだからです。
また、意外かもしれませんが白いネクタイも避けた方が無難です。国際的に見て、白いネクタイを結婚式で使うのは日本くらいなんです。
ではどうしたら良いか?
・ネイビー
・シルバー
この2本が良いと私は思います。
靴と小物の選び方

「足元を見る」という言葉、ご存知ですよね? 実は結婚式の男性の服装の中でも特に靴は、とても重要なんです。
私がお客様にお伝えしているのは、結婚式の靴は絶対に黒を選ぶこと。 フォーマルな靴で黒以外の選択肢はあり得ません。
面白いエピソードをお話しましょう。 イギリスである企業が、面接に来た人を茶色の靴を履いていたという理由で不採用にしたことがあります。 階級社会の文化が色濃く残るイギリスでは、茶靴=カントリーで、フォーマルは黒靴が基本中の基本なのです。
靴のデザインも重要です。 内羽根式の靴を選びましょう。これは、靴紐を留める部分(羽根)が内側に入っているタイプです。 外羽根式はカジュアルな印象になってしまうため避けた方が良いでしょう。
そして靴下。 「靴下なんて見えないから何でもいいでしょ?」 いえいえ、そんなことはありません。
靴下は必ずロングホーズという長い靴下を選びましょう。 足を組んだ時に素肌(スネ)が見えてしまうような短い靴下は絶対NGです。
これには歴史的な理由があります。 もともと正装していた貴族は、肌を見せないことを徹底していました。 現代のフォーマルウェアは、そんな貴族の装いが基になっているのです。
ポケットチーフとカフリンクスについても触れておきましょう。
ポケットチーフは必須アイテムです。 白のシルクやリネンのポケットチーフを、さりげなく胸ポケットに挿すだけで、胸の位置が高く見え、気品が増します。
普段のビジネススーツではポケットチーフを使うのが気恥ずかしいという方も多いかもしれませんが、 結婚式では是非つけていただきたい。
なぜなら、「普段とは違って、きちんとした服装、改まった気持ちでお祝いに参りました!」という気持ちを表現できるからです。
カフリンクスも、可能であれば着けることをお勧めします。
実は、シャツのボタンは下着のボタンという位置づけなんです。 そのため、正装の場ではボタンを見せないようにする文化がありました。 現代でも、タキシードを着る時のシャツは、胸のボタンが黒くなっているのをご覧になったことはありませんか?
NGな服装とその理由

では、結婚式でやってはいけない服装について、具体的に見ていきましょう。
まず、パンツの裾がダブル(折り返し)になっているスーツは避けましょう。 実は、このダブルの裾には面白い歴史があるんです。
1897年、英国でボート遊びが流行った時代。 白いフランネルのパンツを履いた紳士たちが、ボートに乗る時に裾を汚さないよう折り返したのが始まりなんです。 つまり、もともとはカジュアルなアウトドアファッションだったわけです。
だからこそ、フォーマルの最高峰である燕尾服やモーニング、タキシードなどの裾は必ずシングル(折り返しなし)になっているんです。

次に、コートについて。 寒い季節の結婚式では、どんなコートを羽織れば良いのでしょうか?
私がお勧めするのは、チェスターフィールドコートです。 これは、チェスターフィールド伯爵が愛用していた、シンプルな設計のコートです。
反対に、以下のコートは避けましょう。 ・ピーコート(北海の漁師が着ていた作業着が起源) ・トレンチコート(戦場用に開発された軍用コート) ・ポロコート(スポーツ観戦用のカジュアルコート)
大切なのは、その服の歴史的背景を知ること。 それを知れば、なぜフォーマルな場に相応しくないのか、自然と理解できます。
結婚式の服装で最も大切なこと
ここまで、結婧式の服装について様々なルールをお話ししてきました。 でも、最も大切なことは何か?
それは、「お祝いの気持ち」を服装で表現すること。
昔、燕尾服で食事をする際、白い蝶ネクタイは糊付けされたリネン素材でした。 一度結んで失敗すると、ほどいても跡が残ってしまう。 だから、真剣勝負で結ばなければならなかったのです。
つまり、「今日のこの場を、きちんとした気持ちで望んでいます」 という意思表示だったわけです。
現代の結婚式でも同じことが言えます。 いつものビジネススーツではなく、この日のための特別な装いで参列する。 それは、「あなたのために、この場を大切にする気持ちを込めて、良い服で来ました」というメッセージなのです。
まとめ

結婚式の服装選びは、一見複雑に思えるかもしれません。 しかし、全ては「お祝いの気持ちを形にする」というシンプルな原則に基づいています。
・ネイビーのスーツ ・白いシャツ ・上品なネクタイ ・黒の内羽根式の靴 ・白いポケットチーフ
これらのアイテムは、全て「おめでとう」という気持ちを形にするための装置なのです。
皆様も、次に結婚式に呼ばれた際は、ぜひこの点を意識して服装を選んでみてください。 きっと、新郎新婦への心からの祝福の気持ちが、より一層素敵な形で表現できることでしょう。
さて、明日は何着よう?
ライター:松 甫 詳しいプロフィールはこちら>>
表参道の看板のないオーダーサロン 株式会社ボットーネ CEO。
自身もヘッド・スーツコンシェルジュとしてフィッティングやコーディネートを実施。
クライアントは上場企業経営者、政治家、プロスポーツ選手の方をはじめ、述べ2,000人以上。
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