生地の目付(めつけ)って何だろう?

オーダーサロン ボットーネがお届けするビジネススーツ&フォーマル通信。
松はじめです。
スーツやコートの生地の見本を見ていると、目付という表記があります。
目付(めつけ)って何でしょう?
これは重さのことです。
でも、結構曖昧です。
そして、季節ごとにどんな重さを選べば良いのでしょう?
そのあたりを解説してみたいと思います。

スーツに限らず、生地の重さのことを、目付(めつけ)という。
この目付を見れば、春物スーツか、冬物スーツか?という判断もしやすい。
ちなみに、糸の太さが番手、原料の太さがスーパーという単位だ。
目付は私たちもクライアントと話すときにとても重視しているポイントだ。
ウールはだいたい150センチの幅

ウール生地は、だいたい150センチの幅がある。
150センチ×1メートルの重さを、目付という。
業界では、150センチの幅の生地は、ダブル幅という。
ところで、だいたいっていうのが天然繊維ならではだ。
目付けは曖昧
目付は、生地を見てみると曖昧な表記になっている。
260g/290gという風に、いくつもの目付が書かれていることがある。
実は生地というのは織り上がってから縮絨(しゅくじゅう)といって、湿らせ、圧力をかけたりする場合もある。
例えばフランネルの生地は、縮絨をして綾織りの織り目を見えないようにする。
すると、最初は165センチで織られていても、152センチくらいまで縮むのだ。
ウールは天然繊維だから、まさに生き物のように、その時々で動く。
だから重さも一定ではないのだ、結構アバウト。そういう世界。
スーツの季節ごとの目付

季節ごとのスーツの目付はこんな感じだ。
日本で着るスーツで、ウールのスーツの場合はだいたい以下を目安に買うと良いと思う。
■ウールのスーツの目付(重さ)
1mあたり
・春 230g
・夏 210g
・秋 260g
・冬 370g
と、ここで疑問が湧いてくる。
オールシーズンのスーツ生地の目付はどのくらいなのだろう?
オールシーズンのスーツの目付は?
オールシーズンのスーツ生地というのは、とっても曖昧な表現なのだ。
おそらくメーカーが作った表現で、
230gでもオールシーズンと言い切るかもしれないし、260gでもオールシーズンと言い切るかもしれない。
簡単にいえば、春スーツを1年通して着るか?
秋スーツを1年通して着るか?ということだ。
コートの目付は?
コートは、ウールのコートでもスーツとは違ってたくさんのウールが使われている。
とても分厚いウール・コートもある。
ウールコートの目付はこんな感じだ。
<一般的>・500g
<本格的>・800g
本格的な寒さを凌ぐ英国のウールコートというと、目付800gのウールメルトンなどもある。
カシミアコートの目付はこんな感じだ。
<軽い>400g
<普通>500g
<重厚>600g
カシミアコートは、実際に使用されているグラム数よりもずっと軽く感じる。
保温性も抜群なので、都心だと400gのカシミアコートでもちょっと羽織るのには申し分なく暖かい。
目付 まとめ
目付はスーツやコートなど、生地の重さの単位。
そして、生地の幅は一定ではない。
だから、厳密な表記はできない。
そこが天然繊維の面白さだ、1mm単位の工業製品ではない。
スーツやコートを選ぶときに、どのくらいの素材の量が使われているか?
それは暖かさ(涼しさ)や重厚感(軽快さ)に大きく影響する。
特にオーダーメイドでスーツやコートを依頼するとき、この目付は制作物の出来具合に関わってくる。
ただしあくまで数値に頼りず、感覚や作り手とのキャッチボールを楽しみながら目付を意識してみると面白いと思う。
さて、明日は何着よう?
ライター:松 甫 詳しいプロフィールはこちら>>
表参道の看板のないオーダーサロン 株式会社ボットーネ CEO。
自身もヘッド・スーツコンシェルジュとしてフィッティングやコーディネートを実施。
クライアントは上場企業経営者、政治家、プロスポーツ選手の方をはじめ、述べ2,000人以上。
2018年6月3日
オーダースーツ | オーダースーツの生地
タグ:生地, 初めてのオーダースーツ
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