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ブライダル業界の課題と闇 衰退する中で注目したい3つのトレンド

以前、ブライダル産業新聞社 池田編集長 の、 『ブライダル業界のファッションに関する3つのトレンド』というセミナーに参加したことがある。

日本は人口が現象して、少子高齢化社会。

ブライダル業界は、結婚する男女がいてこそ成立する。

なかなか明るい兆しの見えないブライダル業界だが、新しいトレンドも生まれている。

それは、この3つ。

■ブライダル業界の新しいトレンド

・リゾートウエディング

・フォトウエディング

・オーダーメイドウエディング

この3つを詳しくみていこう。

また、ブライダル業界の課題や、どうして結婚式を挙げるカップルが減っているのか?

そして、そんな中でも新しいトレンドが生まれている流れと、3つのトレンドについて書いてみたい。

ブライダル業界の闇 ナシ婚

日本で、年間に結婚した組数はどのくらいだと思われるだろうか?

その数、60万組。

年60万組、多いような、少ないような・・よくわからない。

ところが、問題は60万組の人たちの中の、どのくらいの人が結婚式を挙げるのか?ということだ。

どのくらいだと思う?

50%!

なんと、2人に1人は結婚式を挙げない!

ナシ婚という言葉を聞いたことはないだろうか?

バブル期のブライダル業界

日本経済が盛り上がっていたバブル期は、どのくらいのカップルが結婚式を挙げていたのだろう?

80%!

10人中2人くらいしか結婚式を挙げない人はいなかった。

結婚式を挙げない?そんな選択肢があったのだろうか?

基本的に結婚したら結婚式をする、それがスタンダードだった。

一体どうしてこんなに減ってしまったのか?

結婚式をしない理由

結婚式をしない理由は、主に以下の3つだ。

・金銭的な事情

・子供が出来、子育てに入ったというようなタイミング

・つまらない・価値がない

3つめの、つまらない、価値がない、というのが最も多いのだ。

結婚式は減っているのに結婚式場の数は増えている

結婚式をする人たちの数は減っている。

では、結婚式場などの施設は減っているのだろうか?

逆に、なんと結婚式場の数は増えているのだ。

新たな式場は毎年オープンする。

じゃあ今までの結婚式場は閉館するのだろうか?
実は閉館していない。
古くなった結婚式場は売却される。
こうして運営会社は変わるものの、昔からの式場も存続しているのだ。
だから、結婚式場の数は増え続ける。
 

結婚式は減っているのに結婚式場の数は増えている

2011年時点の結婚式場の目標としていた数値がある。

1つの結婚式で、150人以上。

これが採算ラインと言われていた。

2016年時点では、

1つの結婚式で120人入れば良い、目標を下方修正している企業が増えているという。

池田編集長はこう話されていた。

「ブライダル上場企業のサマリーを見ると、平均5万円減っています。」

結婚式場を作る。

その投資回収がだいたい3年。

ウエディングのスタイルにもトレンドがあり、 トレンドは5年周期。

ガーデンウエディングが流行った後、クラシックなウエディングが流行る、というようなことが起こる。

すると、施設も新らしくしていかなければ古さが出てしまう。3年くらいで作った式場の投資回収をしないと、流行りについていけない。

しかし、1つの式の人数が減っている・・・
どこかでコストを節約しなければならないのだ。

そこでどこで圧縮するのか?といえば、、、

・食材費削減
・人件費削減

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結婚式場のコスト削減の悪循環

食材と、人件費を抑えると、結婚式に参加した人は不満になる。

3万円もご祝儀を出しているのに、

・そこまでの食事じゃない

・ウエイターがなかなかテーブルに来ない

最近結婚式に参加して、そんな風に思った方もいるのではないだろうか?

1万円のディナーだったら、何度も呼ばなくてもワインがなくなった頃にソムリエはテーブルに来てくれるだろう。

明らかに人が足りていない、だから参加者の満足度も上がらないという悪循環に陥っているのだ。

結婚式のメイクでクレームが起こる

もっと大きな問題は、メイク。

そう、ヘアメイクだ。
リハーサルは問題ないのだそうだ、
なぜか?

リハーサルは落ち着いた平日だからだ。

平日にゆっくりとリハーサルを実施して、
いざ本番の週末を迎える、するとメイクも人手が足りていないのだ。
メイクする人が足りない。1人で6組こなす、というような事態が起こっている。

当然花嫁様からはクレーム、

リハーサルと違う!
写真撮り直して!

さらに現代はこれがインスタグラムなどで駆け回る。
これでは私も結婚式を挙げたい、となり辛いというわけだ。

結婚式のメイクでクレームが起こる

これから結婚する花嫁様をプレ花(ぷれはな)

結婚式を挙げた後は、卒花(そつはな)と呼ぶのはご存知だろうか?

現代の花嫁様は、
まずゼクシィを読み、ここで電話番号を入手する。
その後ウェブサイトを訪問する。
次に口コミを見て、
最終的にはどうするか?

インスタグラムやフェイスブックといったSNSを参照する。

そう、インスタグラムには卒花という、結婚式を経験した貴重な方々がいるのだ。

・あそこのメイクはイマイチ・・・
・お花はこうすべき!
生のレポートはすぐに手に入る。
こうしてサービスの真実は瞬時に広がっていく。
式場はコストを以前よりかけられなくなった>>クオリティは落ちる>>それがSNSでタイムリーに広がる>>式を挙げたい!という人が減る(つまらない)>>さらにコストがかけられなくなる・・・
ブライダル業界の悪循環はこうしておこっている。

ブライダル業界の新潮流

少子高齢化もあって、
こうした、なかなか過去のビジネスモデルを変えられず、苦戦する業界である反面、
台頭するウエディング新潮流があるという。

それが、
リゾートウエディング

フォトウエディング
オーダーメイドウエディング

この3つだ。

結婚式の新潮流1 リゾートウエディング

リゾートウエディングというと、

海外の結婚式はこれまでワタベウエディングが牽引してきた。

ハワイの観光振興の一環で店舗オープンするなど、非常に伸びている。
(グアムは3泊や4泊のプランニングだと意外と楽しみにくいため苦戦しているそうだ)
 
さらに、テークアンドギブニーズが共同で、
グアムウエディングのプロモーションを行っているという。
 
100〜150万円あれば家族と一緒に結婚式ができるのは魅力だ。
それに、自由で、オリジナル感がある。
 
こうしてハワイなどで結婚式を行ったあとは、
日本に帰ってきて、少し時期を開けてから1.5次会というパーティーをする。
友達や上司を呼んで、レストランを貸し切って100人くらいで。
 

結婚式の新潮流2 フォトウエディング

フォトウエディングが伸びているのは理解できる。

コストもかからない。

結婚式はしなくても、写真くらいは残しておきたい。

さらに数年後に、結婚式を挙げた同じ会場で、同じ衣装を着て写真を撮りませんか?
という趣旨の提案もウケているようだ。
 
結婚式を挙げていなかった人をターゲットに、
ドレス&写真付き10ー20万円というプランもあるというから非常に安価だ。
 

フォトウエディングと切り離せない和装

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そして和装。

両親から、和装を着てほしい!というリクエストが入ることは少なくない。

そこで、和装+神社+フォトで人気があるのが、牛島神社だ。
 
神社側としても、
外国人も白無垢の花嫁さんが式を挙げている風景は珍しいから、
写真をとるわけだ、そしてそういう意味で神社としても来客効果が高いのだとか。
 

結婚式の新潮流3 オーダーメイドウエディング

オーダーメイドウエディングは、2人オリジナルの結婚式を企画する、というもの。

思い出の校舎で挙式を!

遊園地を貸し切って。

などなど、2人を中心にオリジナルの結婚式を考える企画会社がある。

コストは様々だが、1000万円近くになることもあるという。

こうして挙式を挙げたカップルは、必ずある行動をする。

私もオリジナルの結婚式を挙げたなら、きっとそうすると思う。

オリジナリティ溢れるその結婚式の模様を、SNSなどで発信するのだ。
それはもう、なかなか考えられないような結婚式をするのだから、なかなか見られない写真が撮れるはず。

そうやってオリジナリティ溢れるオーダーメイドウエディングの写真は、たくさんのこれから結婚する人の目にとまるはず。こうやってオーダーメイドウエディングへの憧れは強まっていくに違いない。

結婚式の衣装を作るサロンの今

私たちも結婚式の新郎、そして列席の方、

またはご親族の方からもオーダータキシード、オーダースーツの依頼を受けることは少なくない。
しかし、私が創業した10年前と今とでは明らかに違っていることがある。

まず、お客様はスマートフォンを持って来店する。
そして事前にピンタレストでピックアップしていた画像を見せ、
このイメージで、ベストはこれで、、、というようにイメージを持っている方がいる。

(その中に私たちのタキシードもあるわけだが、
他店で私たちのタキシードを見せているケースもあるのだと思う)

これは数年前にはなかった光景だ。
提案し、羽織り、色々なコミュニケーションがあって一着が決定する、
いわゆる衣装室やサロンの風景ではない。

次に、良かった場合、
インスタグラムやフェイスブックでシェアをする場合がある。
「インスタに載せてもいいですか?」と聞かれる場合もある。

これは非常にやりがいのあることだ。
良くも悪くも幅広く評価していただけるわけだ。

逆にいえば、
裏表があると、全てがオープンになる。
結婚式でヘアメイクの不満が出る、といった例もそうだ。

まとめ

日本は少子高齢化、

結婚する組数は年間60万組。

しかしバブル期に80%行っていた結婚式、今は半分は式を挙げない時代。

ところ新しい式場ができて、古い式場はなくならないから、会場は増え続ける。

結果、競争は激しくなってしまい、コストを削減した結果悪循環に陥ってしまったブライダル業界。

 
そんななか、新しい時代の流れは、
・リゾートウエディング
・フォトウエディング
・オーダーメイドウエディング
この3つだ。
 
新しい時代の波にのって、きっとまだまだチャンスはあるはず。
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松 甫ライター:松 甫 詳しいプロフィールはこちら>> Twitter Facebook 表参道の看板のないオーダーサロン 株式会社ボットーネ CEO。
自身もヘッド・スーツコンシェルジュとしてフィッティングやコーディネートを実施。
クライアントは上場企業経営者、政治家、プロスポーツ選手の方をはじめ、述べ2,000人以上。

2018年6月6日
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