着替えることの重要性 オンとオフで分けていること

着替える、というけれど、私は気替えるととらえている。
例えば自宅に帰りシャワーを浴び、パジャマに着替えると気分が変わるわけで、これは何もパジャマに限ったことではない。
スーツを装うことにも同じパワーがあると思う。
スーツのジャケットに袖を通して、ネクタイをキュッと締めるとそれだけで背筋が伸びるものだ。
今日はお世話になっている会計士、小松原会計の小松原社長と打ち合わせ。
毎月小松原社長は直々にサロンに来てくださり、会計の話よりも社会情勢のこと、先生のクライアント企業のこと、スーツを着ないビジネスマンが増えたことなど、色々と話題が尽きずで盛り上がってしまう、私にとっての貴重な時間。
それから色も関係している。
ブラウンは着ている自分自身も寛いだ気持ちになる。
そういう意味ではバルベラの初夏にぴったりなこのスーツが今朝の気分だった。

その後、他社さんのウェブに載せる写真の撮影があり、洋服屋らしい装いにしようと着替える。
今日はその服のまま夜まで通して、それで帰宅の時は別の服を着て替える。
なんだかこの服を着ると調子が良いな、というようなことはどなたも感じたことはあると思う。
その日のコンディションや気分、行うことと服装や着心地は直結しているのだ。
オフは180度違う服を着ることにした


杉並区にある信号のある公園へ。
息子はアウター、ボタンダウンシャツ、チノパンをラルフで揃えて勝手に喜ぶ父。妻からは公園に行くスタイルじゃあないでしょ?と呆れられたが・・・。
私は服屋として、オンである仕事のときにはスーツやジャケットを着る。
テーラーなのだから当然なのだけど、オフの日は意図的にまったく関係のない服を着るようにしている。
これは何も雑誌で見かける最先端のファッションが大好き!ということではなくて、オンとオフで違う服を着ることで、気持ちが切り替わるから昨年から意図的にはじめたことだった。
昨年まではジャケットが大好きだから、休日でもジャケットにストール、デニムスタイルになる。
するとジャケットにショルダーバッグを合わせると磨耗するから、カジュアルなブリーフケースを持つ。
機能面でも子供を抱き辛いのだけど、それにプラスして何だか今日はオフ!という気分にならないことがわかった。
おいおい、なぜそんな単純なことに気づかなかったのか・・・
あ、おそらく、子供がいない休日は妻とデートしていても半分仕事していたからかもしれない。

さて、そこで、一般的にはオンオフ兼用ジャケットという言葉もあるけれど、ワークジャケットとかMA-1などのミリタリー要素のアウターや、スーツスタイルには合わせないクルーネックニットを休日スタイルにしたのだ。
何か化学反応は生まれないだろうか・・と思っていたら、最近では脳みそが《クルーネックだ!ということは今日はオフだね?》という回路になってくれた。
この時はこれ!という服装のセオリーを、戦略的に組み立てておくと感情までコントロールできるということだ。
そのくらい、着替える、気替える(気分・気持ち・気)を替えることができるのがファッションであり、装うということの魔法だと思う。
だからこそ、オンタイムはしっかりとスーツスタイルでネクタイを装う恩恵も大きい。
スーツやジャケットはただ袖を通して着ても、シャツやタイ、靴やバッグも装って初めて着こなしになる。
ビジネスシーンでもカジュアル化していて、私と同世代の経営者の友人もスーツは着なくなった、と話していた。
けれど、筋肉は使わないと萎縮して使い物にならなくなるというように、着ていないと着こなせなくなるのがスーツ。
スーツを着ることができなくて・・という人で溢れる日本の未来が訪れてしまうのはあまりにも悲しい。
微力ながらこの業界に携わっている者として、スーツの楽しさを伝えて、文化を守っていきたいなと思う今日この頃です。
さて、明日は何着よう?
ライター:松 甫 詳しいプロフィールはこちら>>
表参道の看板のないオーダーサロン 株式会社ボットーネ CEO。
自身もヘッド・スーツコンシェルジュとしてフィッティングやコーディネートを実施。
クライアントは上場企業経営者、政治家、プロスポーツ選手の方をはじめ、述べ2,000人以上。
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