ジャケパンとオーダーシューズと
今日はFOX AIR(フォックス・エアー)のスーツをタイドアップで。
仕立てて数年経つのですが、太めに設計したラペル、フロントカットの雰囲気など結構気に入っています。
雨と共に気温もまた下がった金曜、いつもの玄関先で。
晴天の時よりも雨や曇りの時の方が自然な色味が出て写真が撮りやすいんですよね・・・
いつも「曇り!夕方!今がチャンスだ!!」とバタバタ写真を撮っています笑。
ちなみに気温15度くらいだと、このフォックス・エアーをはじめフレスコ系統のスーツではちょっと肌寒いくらいです。
30度を超えるともはや何を着ても一緒だと思っているので、フレスコ系のスーツは20度~の気温の時が一番気持ちよく着れるのかなあと思いました。
生地のスペックだけ見ていても分からないこともありますから、自分は実験台として色々試してみて、実体験も含めてお客様にご提案できるのがベスト。
時折「やっぱり、夏はリネンやコットンが涼しいんですよね?」とお客様から聞かれますが、コットンは普通に涼しくはないですし、リネンもトレンドのヘビーウエイトの生地であれば夏は地獄のような暑さを味わうことになりかねません。
もちろん一概ではありません、シャツのリネンは言うまでもなく最高ですし、ただ、「リネンだからなんでも涼しいか?」というと、そうでもありませんよってことですね。
細めのロンドンストライプに、ネイビーの花柄のタイ。
何の変哲もないトーン・オン・トーンですが、あまりごちゃごちゃしたコーディネートは好みではないのでこのくらいが自分で一番テンションが上がります。
このような素材はクリースもピシッと入ります。
生地にハリがあることが伝わりますでしょうか?
1プリーツのアウト、これもいつも同じです。笑
エイジング”加工”のされたナットボタンが密かに気に入っているポイント。
なんで3つにしたのかは覚えていません(当時のブログに書いていたかな?)。
そういえば、マイクロチェックといいましょうか、このくらいの格子柄の生地が「少しだけカジュアルな雰囲気にしたい」というご要望のお客様に良く気に入っていただけてました。
「そのくらいの雰囲気がいいね!」と、全く同じ生地でお仕立てさせていただいたこともありました。
遠目には、ほぼ無地みたいなもの。
大西先生クラスになると、「グレンチェックなんて無事だよね、僕らの感覚じゃ。」とおっしゃっていたので、その感覚になるにはまだまだ修行が足りません笑。
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先日ジャケットとスラックスをご納品させていただいたN様。
初めてオーダーをいただきましたが、本当にファッションがお好きであり、ご職業柄もあってのことでしょうか、いつもハッとする素敵な装いでお越しくださいます。
ホーランド&シェリーの『モールスキン』でお仕立てさせていただきました。
モグラのモール(Mole) + 肌のスキン(Skin) = モールスキン(MokeSkin)
正直モグラの肌なんて想像つきませんし、見たこともないですし、ピンときませんでした最初は笑。
要するに、少し厚みのあるコットンを起毛させたような感じです。
短い毛並みが肌触りよく、エイジングも味のある雰囲気になります、ツウ好みの生地です。
お色味を重視した側面もございますが、N様さすがのご選択です。
秋・冬・春が主戦場となります。
このジャケットに合わせた訳ではありませんが、シャンブレーのシャツなどブルー系は間違いのない組み合わせ。
爽やかなブルー系、暖かみのあるボルドー・ブラウン系という具合に、季節によって違った表情を見せてくれると思います。
コットンスラックスは真っ白ではなくアイボリーに。
ヒップはしっかり包み込み、無理のない細さで仕上げています。
お仕事でもプライベートでも、ニットの相棒にもTシャツの相棒にも、万能なコットンスラックスを可愛がってあげてくださいね。
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N様からはシューズもオーダーいただいていました。
外羽根のVチップ、〇ール〇ンのような雰囲気です。
皆さんは、靴のサイズ感・フィット感にお悩みはございませんでしょうか?
私は足の甲が高すぎて、シャープな作りのイタリア靴はもちろんのこと、英国靴ですらローファーを履くことができません・・・。
そして年々インポート靴の値段がおそろしく高騰してきています。
同時に中古市場がにぎわっていますが、靴だけはネットで買うのは怖すぎますよね。
私のように「履きたくても履けない」という方だったり、「もう少し手軽で履き心地の良いものを」という方のニーズを満たすのがオーダーシューズ。
基本は4万円前後ですから、どのインポートシューズよりも価格は抑えられますし、C~Fまでかなりのウィズを揃えていますから、きっとあなたの足に合うサイズが見つかりますよ!(さらにそこからポイントで広げることもできます)
久しぶりにお作りしたモデルでしたが、いやーかっこいい!!
グッドイヤー・ウェルテッド製法ですので、履きこむ中で底のコルクが少し沈み、どんどん自分仕様に染まっていきます。
ソールがすり減ったら交換もできますし、コスパも抜群ですよ。
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シューズを取りにきていただいたのは別の日でしたが、ご納品済みのキャメル・ジャケットをお召しいただいておりました!
ジャケットをご納品させていただいた日は気温20度超えでしたから、「出番は秋からかなあ…」なんてお話ししていましたが、なんとまた気温下がりましたね。
「おっ!今日着れる!」と早速デビュー!
この日のギンガムチェックシャツもまたいいですね!
あと1・2週間は出番がありそうですから、是非この春も着こなしを楽しんでください!
素敵なオーダーを本当にありがとうございました。
ライター:nakanomaru一度は大手IT企業へと入社。5年勤務ののち、心の声に従い上京しボットーネに。
人生で情熱を注げることは2つ、1つはサッカー、もう1つはスーツ。
何事もコツコツ、地道に基礎を固め着実に行う動作の安心感の高さはクライアントからの評価も高い。
2022年4月16日
スーツの着こなし術 | コーディネート
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