男性から見て、女性のガウチョパンツは変?お洒落?
決して否定的なことをいうつもりではないのだけれど、男性から見て、女性のガウチョパンツというのはなんだか変!といつも考えてしまう。
裾は8部くらい、裾に向かって広がるガウチョパンツ。無地だけでなくストライプなどの柄もある。
レディースファッションのトレンドの移り変わりは激しい。
新しい服をリリースし続けることで古い服が生まれる、というと極論かもしれないけれど、初めて妻がガウチョパンツを買って、それを履いた後に私が思ったのは、
ニッカポッカ?だった。
表参道にいると、不思議なもので瞬く間に目が慣れてしまい、なんともファッショナブルなスタイルに映るから不思議なものだ。
そしてガウチョパンツが流行っているという文化は、ガラパゴス携帯のトレンドのように、割と日本独自といえる。
もちろん、悪くない、
トレンドのアイテムを取り入れることは。
ただし、それが似合っているのかどうかということが問題なのだ。
ネコも杓子も、とりあえず流行っているからガウチョパンツを履こう、となってしまっては、あれ!?一体このパンツのどこがよかったの去年の私?となってしまい、その時に気づくのである。
アパレル企業の匠な提案にまんまと引っかかってしまった、
モードという蜘蛛の巣に、私は取り込まれた、と。
(個人的には、私が女性なら割と艶やかなマキシスカートを着こなしてみたかった、と思う。エレガントな雰囲気なのにスニーカーで外す、というのも好き)
男性は保守的だ。
それに、タキシードを着る!とか、結婚式でスーツを!と服装が決まっている。
決まっているし、決まっている中で極端に【違う】ことをしたいのではなくて、
【同じ】であることで安心が得られるのだ。
女性はそうはいかない。
パーティーでドレスが【被った】なら、とても嫌な気持ちになる。
右の赤いパンツはガウチョパンツ。18世紀のプールポワンのボトムみたいだ。
これが洋服が持つ、男性と女性の根本的な違いのようで、
だから男性陣としては、とりわけ流行アイテムが出たからといって真っ先に取り入れるという方は非常にレアで、とりわけファッションに関しては王道で、毎年使用できる物が好きな傾向がある。
だから無頓着に走るととことん無頓着になるので、それはどれでどうかということにはなってしまうのだが、そんな保守的な男性陣から見た時の、突然ガウチョ?という振り幅が理解できないのだ。
もちろん私のようにアパレル業界にいるとまったく別の見方になるのだけど、普通の男性の感覚からすれば、ガウチョパンツはトレンドと言われてから数年経つ今でも理解不能といわれればそうかもしれない。
そもそも、シルエットがマイナスに働く要素もある。
・体のラインが出せない
・足が短く見える
・身長が低い場合には特にボトムに広がりが出てバランスが悪い
なぜかちょっとだけ肩を出す服が突然流行り、レースやチュールなどの透け感のある素材が流行り、エコバックのような鞄が流行った。
でも結局は男性が女性に対してキュンとくるのはワンピースだし、仕事ができそう!と思うのはジャケットスタイル。
王道だけどカーディガンをうまく合わせられればオフィスでは好印象だと思うし、テーパードのパンツはこれからも鉄板だ。
責める女性、守る男性、当面ファッションにおいては構図が変わることはないのではないだろうか。
男性から見て、女性のガウチョパンツというのはいかがなものなのだろうか?という議論に軸を戻すと、
実は個人的にはうまく着こなして自分のものにして取り入れているスタイルは好きである。
そして、テーパードシルエットにここまでか、という臨界点を超えたあたりで、一気に真逆にスイッチする、いわば反動のように捉えたので、男性も女性も、もちろん最先端のトレンドを常に纏うことが悪いことではない。
けれど、あれ?なんだか去年の服は今年着るには抵抗がある・・というような服ばかりではもったいない。
でもそれって5年前のデザイン?と肌で感じる服、他人に対してそのような印象を醸してもいけない。
そして何よりも1つ、重要なのは、
それが似合っていて、わたしらしいか?ということだ。
ただただ流行を取り入れるのならば、その辺のスタイリストの方にお願いをして、セレクトショップで買って合わせればダサくはならない。
でも、それで良いのだろうか?
本当に、形だけで?
大切なのは、例えば結婚式のパーティに呼ばれたとして、どのように装ってその場に行こうか、と考えるところなのではないだろうか。
それは目立ちたい!という自己顕示欲100%の自分目線ではなくて、もちろんそれも根底にはあるけど、その場やその方を引き立ててふさわしい、そんな服装は何だろうかと考えて実現するわけで、とにかくトレンドの服で身を固めました!という方とと
普遍的だけどトレンドが入っている、王道の和食だけれど一手間掛かっているな、というようなところを追求してみてはいかがだろう?
ライター:松 甫 詳しいプロフィールはこちら>>
表参道の看板のないオーダーサロン 株式会社ボットーネ CEO。
自身もヘッド・スーツコンシェルジュとしてフィッティングやコーディネートを実施。
クライアントは上場企業経営者、政治家、プロスポーツ選手の方をはじめ、述べ2,000人以上。
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