【メンズファッション講座】映画から学ぶスタイリング術 〜高木晃一先生が選ぶおすすめ映画5選〜
松はじめです。今回は特別編として、メンズファッションの世界的権威である高木晃一先生をお招きし、「映画から学ぶメンズファッション」というテーマでお話を伺いました。
高木先生はモード学園の現役講師であり、『一流に見える服装術』をはじめとする数々の著書で知られるファッションのプロフェッショナルです。71歳という年齢を感じさせない洗練されたスタイルと鋭い洞察力で、ファッション業界では絶大な信頼を得ています。
今回の対談では、単なるトレンドの追求ではなく、真のスタイルを身につけるために映画というメディアがいかに優れた教材になるかについて、熱く語っていただきました。ぜひ皆さんも、この記事を参考に映画を通してファッションの奥深さを探求してみてください。
なぜ映画からファッションを学ぶのか?

映画は単なるエンターテイメントではなく、時代背景やファッションの宝庫です。高木先生によれば「映画はそのときの時代背景とか、そういったものが全ての情報が集約されている」とのこと。映画のあらすじを楽しむだけでなく、登場人物の服装に着目することで、新たな楽しみ方が広がります。
アメリカ映画などでは、プロのスタイリストが衣装を担当しており、その時代を反映した本格的なファッションが見られるのも魅力です。ファッション誌や教科書だけでは得られない「動きのある服」の印象や、実際の着こなしを映画から学ぶことができるのです。
また、映画は異なる時代や文化のファッションを体系的に学べる貴重な教材でもあります。書籍では理解しづらい服の質感や色の組み合わせ、小物の使い方まで、映像を通して直感的に理解することができるのです。それでは、高木先生おすすめの映画を見ていきましょう。
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1. 華麗なるギャツビー − 1920年代のクラシカルスタイルの原点
1作目は「華麗なるギャツビー」です。1974年版と2013年版の2つがありますが、どちらもF・スコット・フィッツジェラルドの小説「グレート・ギャツビー」を原作としています。
1974年版はラルフローレン社がファッションを担当し、2013年版はメンズファッションをブルックスブラザーズが手掛けています。舞台は1920年代のアメリカ、日本でいう大正時代です。
物語はニューヨーク郊外のロングアイランドという高級別荘地を舞台に、謎めいた大富豪ギャツビーが主催する豪華なパーティーから始まります。この時代は禁酒法時代であり、第一次世界大戦後の好景気を背景に華やかな社交界が描かれています。
ファッション的には1920年代のクラシカルなスタイルが見どころで、高木先生曰く「メンズの原点の時代」だそうです。特に2013年版では、主人公たちが着こなすスーツスタイルは現代のメンズファッションにも通じる美しさがあります。
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2. 007シリーズ − ブリティッシュスタイルの代表格
2作目は説明不要の「007シリーズ」です。国家公務員であるジェームズ・ボンドが着こなすタキシードは、ブリティッシュスタイルの原点といえるでしょう。
ボンドのタキシードスタイルは時代によって微妙に変化していますが、常に正統派のエレガントさを保っています。アメリカンスタイルとブリティッシュスタイルの違いも学べる教科書的な映画シリーズです。
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3. シングルマン − 洗練された大人の魅力
3作目は「シングルマン」です。この映画はグッチの元クリエイティブディレクターであるトム・フォードの監督デビュー作で、映像の美しさとともに主人公の着こなすスーツスタイルが見どころです。
物語は事故で妻を亡くした大学教授が主人公で、彼の悲しみと再生の物語が描かれています。トム・フォードの完璧主義が反映された映像美と、主人公のコリン・ファースが着こなす洗練されたスーツは、大人の男性にとって参考になるスタイルです。
高木先生によれば「顔は真似できなくても、着る物の雰囲気は真似できる」とのことで、落ち着いた大人の魅力を学ぶのに最適な作品です。映像全体が非常に美しく、音楽も素晴らしく、色彩と形のバランスも完璧です。
特に注目すべきは主人公のスーツスタイル。きれいなラインのスーツ、ポケットチーフの使い方、タイの結び方など、細部にまでこだわりが感じられます。デザイナーとしてのトム・フォードのセンスが凝縮された作品と言えるでしょう。
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4. アニー・ホール − 崩したアメリカントラッドの魅力
4作目は1977年の「アニー・ホール」です。ウディ・アレンが監督・脚本・主演を務めたこの映画は、ニューヨークを舞台に売れない芸人と彼の恋人との関係を描いています。
ファッション面では、ウディ・アレン演じる主人公が着こなす「崩れたアメリカントラッド」スタイルが特徴的です。高木先生は「なかなか大人に向いている」と評価しており、カジュアルすぎず堅すぎない絶妙なバランスが魅力です。
シングルマンの完璧なスタイルとは対照的な、肩の力が抜けた大人のカジュアルスタイルを学ぶことができます。
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5. マイ・プライベート・アイダホ − 90年代ストリートファッションの源流
5作目は少しマイナーな「マイ・プライベート・アイダホ」です。1990年代を舞台に、若い男性2人の旅を描いた作品で、当時のストリートファッションやグランジスタイルが見どころです。
高木先生によれば「ファッション関係者だと必ず見ている」という映画で、90年代のオーバーサイズの合わせ方やストリート系のテイストが学べます。商業的には大ヒットしなかったものの、デザインの発想源となった作品として評価されています。
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番外編:ラブ・アゲイン − ファッションが人生を変える物語
おまけとして紹介されたのが「ラブ・アゲイン」です。25年連れ添った妻に突然離婚を切り出された中年男性が主人公で、服装も見た目も気にしていなかった彼がプレイボーイに出会い、ファッションと恋愛テクニックを学んでいく物語です。
高木先生は「スタイリストが教材に使っている」と言うほど、ファッションが人生を変える可能性を示した作品です。実際に主人公はスタイリングによって外見が変わり、それに伴って人生も変わっていくという興味深い展開が見られます。
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まとめ:映画で疑似体験、自分のスタイルに生かそう

映画は1920年代のアメリカや70年代のニューヨークなど、自分が生きていない時代や場所の生活スタイルを疑似体験できる素晴らしいツールです。高木先生は「そこの美味しいとこをつまみとって、ご自身の人生に生かす」ことを推奨しています。
「これは徳川家康でもできませんよ。豊臣秀吉でも無理でした。でも僕らはできるんですね」という高木先生の言葉には深い意味があります。昔の人々は自分の時代のファッションしか知ることができませんでしたが、現代に生きる我々は映画を通じて様々な時代のスタイルを学び、自分のファッションに取り入れることができるのです。
ファッションは時代によって変化しますが、本質的なスタイルの良さは普遍的です。映画の中のファッションを単に真似るのではなく、その本質を理解し、現代的な解釈で自分のスタイルに取り入れることが大切です。
高木先生も「服も眼鏡も靴も安くなってます。誰でも楽しめます」と仰っていました。現代は様々なファッションアイテムが手頃な価格で手に入る時代です。映画から学んだインスピレーションを活かして、自分だけのスタイルを作り上げてみましょう。
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私のファッションに対する思い

ここまで高木先生のお話をご紹介してきましたが、最後に少し私の考えも共有させてください。私自身、ファッションを通じて自分を表現する楽しさを日々感じています。
特に映画からのインスピレーションは大きく、「シングルマン」のスーツスタイルや「華麗なるギャツビー」のクラシカルな雰囲気など、日常のコーディネートに取り入れることが多いです。もちろん、完全に真似るのではなく、自分らしさを加えることが重要だと思っています。
ファッションに「正解」はありません。大切なのは、自分自身が心地よく、自信を持って着られるスタイルを見つけることです。映画の中のファッションを参考にしながら、自分だけのスタイルを確立していくプロセスを楽しんでいただければと思います。
今回ご紹介した映画を通じて、自分のファッションスタイルを磨くヒントを見つけてみてはいかがでしょうか。ファッションは単なる服装ではなく、自分自身を表現する大切な手段です。
高木先生の著書『一流に見える服装術』や『アパレル業界の仕組みとビジネスがわかる教科書』も、ファッションに興味のある方には必読の一冊です。特に『一流に見える服装術』は読売新聞で紹介されるほどの評価を受けており、ファッションがわからない方でも、アイテムの合わせ方から体系的に学ぶことができます。
一緒にセンスを磨いていきましょう!
ライター:松 甫 詳しいプロフィールはこちら>>
表参道の看板のないオーダーサロン 株式会社ボットーネ CEO。
自身もヘッド・スーツコンシェルジュとしてフィッティングやコーディネートを実施。
クライアントは上場企業経営者、政治家、プロスポーツ選手の方をはじめ、述べ2,000人以上。
2025年5月28日
オーダースーツ ボットーネのブログ | 明日は何着よう?松はじめのスーツの着こなし術
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