今ほしい、フランネルのスーツ|カノニコのフランネルで仕立てるダブルスーツ

ここ数年の中では涼しく感じる日も多かった今年ですが、そんな夏もあっという間に終わりを迎えようとしています。
毎年お盆明けからこの時期にかけては、たくさんの秋冬向けの生地が入荷し、早速ステンカラーコートやツイードジャケットなどのご注文を頂戴しております。仕立て上がった服は、今後もブログでご紹介していきますので、どうぞ楽しみにお待ちください。
この記事の目次
フランネルについて

さて、本日は秋冬におすすめの生地「フランネル」で仕立てたスーツをご紹介させていただきます。
毎年この時期になると多くのお問い合わせをいただくフランネルですが、以前詳しく解説したブログが大変ご好評をいただき、今も多くの方にご覧いただいているようです。
私たちボットーネでは、フランネルは大きく3つに分類できると考えており、その分類をベースに、お客様のご要望やライフスタイル、目指す理想の着こなしなどを踏まえながら、じっくりとご提案させていただいております。

まず一つ目は、「クラシックな英国系フランネル」です。
名門フォックスブラザーズに代表される英国フランネルは、目付が400gを超えるものも多く、長く大切に着られる一着として日本でも多くの支持を集めています。おそらく雑誌などでも、毎年英国フランネルの特注企画が組まれているのではないでしょうか。
私自身も個人的に大好きな生地なのですが、日常生活の中では「少し分厚すぎるかな」と感じる場面も少なくありません。ビジネスシーンでの着用をメインに考えている方にとっては、この極厚の生地は、暖房の効いたオフィスではやや暖かすぎることもあります。通勤電車の中などでは、より不快に感じる可能性もあるでしょう。

二つ目は、イタリア系のフランネルです。
一概には言えませんが、イメージとしては英国系フランネルより少し薄手の生地が、このラインには多く存在します。イタリアが誇る名門、カノニコ社のフランネルはまさにその代表格で、フォックスのフランネルに比べるとやや薄いものの、フランネルらしいしっかりとした風合いはきちんと残っており、「初めてフランネルに挑戦したい方」にとってはベストな選択肢だと感じています。

三つ目は、よりソフトな風合いの薄手のサキソニー生地です。
通常のスーツ生地の表面を起毛させたようなイメージで、目付も300g以下と軽やか。秋冬らしい風合いを感じながらも薄手で扱いやすい点が、人気の理由です。オフィスでの着用がメインという方には、この薄手のサキソニーもおすすめです。
・
・
・
CANONICOのフランネル
さて、ここからが本題ですが、今回ご紹介する生地は上記の説明の二つ目に該当する「カノニコのフランネル」となります。
以前も何度か色違いの生地についてブログでご紹介させていただきました。

ビジネスシーンで人気のネイビーに比べると、少しばかりブルーに近付いた色をしていますね。
室内では落ち着いたネイビーに見えると思いますが、太陽の光が当たれば奥に潜んだブルーが顔を出してきます。

よりアップで見てみると、明るい部分と暗い部分が重なり合った、複雑な表情をしていることがお分かりいただけると思います。
このメランジ具合が、光の加減によって様々な顔を見せてくれる理由になっています。
これぞフランネルらしい雰囲気ですよね。かっこいいです。

こうして引いて見てみると、グッと引き締まった落ち着きのある雰囲気に姿をかえます。
ビジネスシーンにおいては、相手にマイナスの印象を与えることはまずないでしょう。
ダブルブレストのデザインですが、いたって標準的ないつものボットーネらしいデザインです。
ここで、ボタンを目立つものに変えてみたり、ボタンホールの糸を変えてみたり、あれやこれやデザインを追加してしまいたくなるのがオーダースーツというものですが、それは私たちの美学とはかけ離れたものになってしまいます。
あくまでもシンプルに、自然体で着こなして初めて成立スーツこそが理想なのです。

シャツやネクタイもブルー系統で統一しましたが、それぞれトーンを外していますので違和感のないコーディネートになっていると思います。
サックスブルーのシャツはあらゆるスーツに合わせることのできる万能なカラーであり、ホワイトに比べると人と被ることも少ない。
タブカラーはちょっと極端かもしれませんが、ベーシックなセミワイドカラーなどでご注文いただくことも多いボットーネの定番アイテムです。


ダブルブレストなので衿幅はしっかりととって、肩周りはナチュラルにフィットするように仕立てています。
ゴージラインはこのくらいの位置(ちょっと低め)がちょうどいいかな?と最近は思います。
ゴージラインが高すぎると”若い服”という感じの印象になりますし、流行りに乗ったローゴージは、場合によってはファッション性が強すぎる。
何事も、引き算を意識すると洗練された美しさにつながると思っています。
この辺りはお店やフィッターの匙加減一つで大きく変わる部分ですので、ご自身の価値観に合ったお店を選ぶことが重要になってきますね。

以前として円安傾向が止まらない状況の中で、インポート生地は各社値上がりが激しくなってきています。
ブランドによっては、「えっ、いまこんな金額なのか・・・」とあまりの急騰ぶりに驚くことも少なくありません。
そんな中でも、比較的手頃な価格での提供を続けてくれているカノニコ社の存在は本当にありがたく、それでいて毎年のようにクオリティの高い「新作」が登場するのですから、すごい織り元ですよね・・・。

ということで、カノニコのフランネルで仕立てたスーツについて書いてみました。
- 冬物スーツとして初めてフランネルに挑戦してみたい方
- フォックスブラザーズのフランネルが「ちょっと分厚すぎるな・・・」と感じている方
- 昨今の値上がりの中でも、落ち着いた金額でオーダーを楽しみたい方
ぜひ、ボットーネにお気軽にお問い合わせください。
表参道にある落ち着いたサロンで、じっくりとご提案させていただきます。
ライター:nakanomaru一度は大手IT企業へと入社。5年勤務ののち、心の声に従い上京しボットーネに。
人生で情熱を注げることは2つ、1つはサッカー、もう1つはスーツ。
何事もコツコツ、地道に基礎を固め着実に行う動作の安心感の高さはクライアントからの評価も高い。
2026年8月30日
オーダースーツ | オーダースーツの生地
おすすめ記事
初めてのオーダースーツ 私の失敗談!20代の私に40代の私がアドバイスするとしたら初めてのオーダースーツで失敗しないように オーダースーツを初めて作った時、私は失敗し…
ミットナイトブルーとは?黒より黒い生地を!ウィンザー公の無謀な注文1920年ごろのお話しです。 ウィンザー公は、ある色を考えました。 考えた、というよ…
春夏おすすめスーツ生地! SCABAL(スキャバル) – Golden Ribbon –ボットーネでも、すっかりSCABALファンのお客様もおりますが、今シーズン入荷しまし…
3分でわかる!《男性編》恥を欠かないパーティースーツ、小物、服装で押さえておきたいポイント友人から、質問があった。 カジュアル・ファッションは好きだけれど、フォーマルの場の服…
心斎橋リフォーム 口コミで評判の洋服お直しの実態は?丸ノ内店に潜入心斎橋リフォーム 丸ノ内店に大西基之先生が来店 心斎橋リフォームに、大西基之先生が来…
ボットーネでオーダースーツを作った結果!をお客様に率直に聞いてみたW様のご職業は、弁護士なのですよね? W様:はい、弁護士をやっています。 普段は毎日…
ポロコートの着こなしやアルスターコートとの違い!ポロコートとは ポロコートは、19世紀の後半、イギリスのポロの選手が、競技の間の…
オーダースーツ生地 アリストンがナポリから到着!地中海からちょっとリッチな生地見本オーダーサロン ボットーネの松 甫(まつ はじめ)です。 ナポリから、アリストンのバ…
真のファッションスクール開校 スーツ、カジュアル、メンズファッションの着こなしを学ぶ講義大人の授業 静まり帰った教室に、伝説の教師が入ってくる・・・ こつこつこつ、先生の歩…
イギリス生地の聖地 ハダースフィールドとは?2月1~3日までは、世界最大級の生地の祭典、ミラノウニカだ。 このミラノウニカ、世界…
























良いスーツって何だろう?オーダースーツ仕立屋の先輩から教わった話
なぜタキシードにはブラックタイなのか?黒いことには意味がある
ダレスバッグのおすすめブランド イギリス製と日本製 名前の由来はジョンフォスターダレス氏
心斎橋リフォーム 口コミで評判の洋服お直しの実態は?丸ノ内店に潜入
なぜネイビースーツには茶色のバッグが似合うのか?紳士のカバン選び 何が何個必要?












