やはり定番! ネイビースーツのご納品
本日もお客様よりオーダーいただきましたスーツをご紹介します。
みなさんも1着はお持ちであろう、ネイビースーツです。
定番のネイビースーツ
スーツの色というと、ブラック、ネイビー、グレーがメインですよね。
少しカジュアルなスーツなら、ブラウン、ベージュも思い浮かびます。
みなさんは、「最初にネイビーのスーツを揃えておいた方が良いよ!」と言われたことはありませんか?
ネイビーのスーツは、揃えておく意味のある1着だからです。
例えば、、、
①ビジネスマンとしての信頼の証
ネイビーという色の意味についてご存知ですか?
誠実、忠誠、誠意などの意味があるネイビーは、各国首脳や経営者が大事なシーンで当たり前のように着用しています。
②様々なシーンに対応できる万能さ
安心感を与えるともされており、ビジネスシーンはもちろんの事、結婚式などのおめでたい場面、謝罪等のネガティブな場面でも適していると言えるでしょう。
③コーディネートもしやすい
ネイビーというカラーはコーディネートもしやすいですよね。
ブラウン系の靴も合いますし、ブラックでももちろん違和感はありません。
イタリアにはアズーロ・エ・マローネという、直訳すると「紺と栗色」という言葉があります。
そのくらいよくネイビーにブラウンを合わせるのは鉄板ですし、、この色の奏でるハーモニーは色気もあります。
非常にシンプルで簡単に洒落て見せるテクニックは、ネイビースーツにブラウン系のタイを合わせることです。
このようなネイビースーツのメリットはこちらの記事で詳しく解説しています。
O様のオーダー詳細
初めてのご注文となるO様にお仕立てさせていただきましたのは、一般的なネイビーよりも少し明るいカラーのスーツです。
お仕事柄、かっちりしていなくても良いということで、少しばかり遊びの効いたスーツとなっています。
遊びとは言っても、極端なデザインのようなものではありません。
あくまでもベーシックな仕様でありながら、生地やボタンで個性を演出しています。
もちろん、すべて天然素材で構成されておりますから、少し目立つようなボタンであっても、決して華美な印象はありません。
自然なカラーで、さらに相性の良いネイビー×ブラウンにまとめられています。
生地について
今回のスーツは、全体的に柔らかな仕立てとなっており、このような仕立てに合う生地をご提案させていただきました。
ポイントは適度なハリを持っていることです。
柔らかい仕立て=イタリア(ナポリ)のイメージがある方も多いかと思いますが、生地まで柔らかいものを選択してしまうと、ビジネスでは着用し辛くなることも少なくありません(耐久性等の側面から)。
耐久性に優れた生地はイギリス産のものが多く、最近の流行りでもある「生地は英国、仕立てはイタリア」の組み合わせをおすすめしております。
実際にO様も、ご提案させていただいたイギリス産の生地の中から、やや明るめのネイビーをご選択いただきました。
写真では非常に明るく(もはやブルー)写っておりますが、実際は下の写真のような色味が近くなります。
“少しだけ”明るい程度です。
ディテール
細かな仕様も見ていきましょう。
フロントは3つボタンの段返り仕様です。
立体感のラペルは、幅が約9.0cm。
やや太目ですが、個人的にもこのくらいの太さがしっくりきます。
ボタンはブラウンのナットボタンをセレクト。
ネイビーにブラウンのボタンが映えますね。
ナットボタンと言えば、経年変化が楽しみのひとつ。
年数を重ね、スーツと共にどのように育っていくのか楽しみです。
袖付けはマニカ・カミーチャ。
“シャツ袖”や”雨降らし”と呼ぶこともありますが、要は肩の方の生地が袖に覆いかぶさるように付けられている袖付けの手法のことで、ギャザーが入った独特の表情が通好みの仕様です。
丸みを帯びたシルエットが際立ちます。
完成後のフィッティング
今度は実際にご着用いただいたお姿を見ていただきましょう。
O様は胸板も厚くがっちりとした身体つきをされており、既製服のサイズ展開では胸が大きく開いてしまったり、逆に合わせると全体が大きくなりすぎてしまいます。
せっかくの恵まれた体格を活かすには、やはりジャストフィットである必要がありますね。
もちろん、胸の開きや襟の浮きは全くなく、しっかりとO様のお身体に吸い付いております。
やさしく包み込むような柔らかな着心地はO様も初めてのご経験だったようです。
ウエストは適度なシェイプを効かせ、
スラックスも細すぎず、太すぎずの塩梅で、
大変ご満足いただけました。
私共も大変嬉しく思います。
最後に
今の時期にオーダーをいただくと、仮縫いを挟みじっくり仕立てていく場合、クールビズが明けた頃に丁度仕上がって参ります。
経済活動も徐々に再開され、週末のご予約も埋まってきております。
次の秋冬に向けスーツをご検討のお客様も、是非一度相談にいらしてください。
皆様のご来店を、心よりお待ちしております。
ライター:nakanomaru一度は大手IT企業へと入社。5年勤務ののち、心の声に従い上京しボットーネに。
人生で情熱を注げることは2つ、1つはサッカー、もう1つはスーツ。
何事もコツコツ、地道に基礎を固め着実に行う動作の安心感の高さはクライアントからの評価も高い。
2020年7月19日
クライアント | スーツを仕立てたお客様
おすすめ記事
【衝撃】なぜ結婚式の服装で黒スーツを着てはいけないのかこの記事の目次 実は黒いスーツは・・・ガラパゴス・スーツ ドレスコードとタキシード …
服が持っているパワー 子供の服選びも自己表現を育てる大切な儀式だと思ううちの下の子供は、3歳になる。 女の子だ。 先日表参道ヒルズに行って、靴を選んだ。 …
【完全解説】チェスターフィールドコート!洒落者の伯爵が着たコートの歴史オーダーサロン ボットーネがお届けするビジネススーツ&フォーマル通信。 本日はコート…
3分でわかる初めてのオーダースーツの打ち合わせの流れ!既製服との違いの講義をしましたオーダースーツ作りはコンセプトを話し合うことが出発点 オーダースーツを仕立てよう、と…
スーツスタイルにもギフトにも クロスのボールペン クラシックセンチュリーが手放せない松はじめです。 クラシックで洗練されたものは、それが何であっても普遍的。 スーツに合…
【葛利毛織のションヘル織機をこの目で】スーツ生地 dominx(ドミンクス)を織る日本の織元名古屋駅から真っ赤な名鉄電車に乗る。 私が6歳の時に大好きで持っていたプラレールに、…
なぜ最初に揃えるスーツがネイビーなのか?オーダーサロン ボットーネがお届けするビジネススーツ&フォーマル通信。 今日はネイビ…
スーツ生地のトレンドはなぜ変化した?松はじめです。 エアコンが発達し、夏のオフィスは涼しく、冬の室内は暖かい。 オールシ…
なぜスーツの袖からシャツが出ていないといけないのか?雑誌が教えてくれない理由に迫るなぜスーツの袖から、シャツの袖を出すというルールが存在しているのか? まず、シャツと…
今さら聞けない!ボーラー ハット(山高帽)の由来と語源ボーラーって国によって呼ばれ方が違う ボーラーって、どんな帽子だろう。 まず、丸い。…