スコットランドからの手紙
本日はホーランドシェリーという、イギリスのマーチャントから、クリスマスカードが届いた。
差し出しの住所はないが、宛名にjapanとあり、おそらくスコットランドから送ってくれたのだろう。
差出人はマーク。
マークはテキスタイルデザイナーで、数年前にボットーネの表参道サロンに来てくれた。
そうしてからというもの、だいたいこの時期に毎年クリスマスカードを送ってくれるのだ。
遥か海の向こうから、こうしていただける手紙、暖かさが伝わる。
我々もお客様にレターを送ることがある、クルーにもよるが毎回送るクルーもいる。それでお電話をいただいたときに、手紙ありがとうございます、と言っていただけることがある。
メールやLINEなど、通信手段は高速化し、しかも一言、一文でもコミュニケーションが成立しているように思えることもある。
が、どうだろう?
昔、ドキドキしながら友達の家に電話して、親が出たらガチャっと切るという、あのドキドキ感はもう味わえないのだ。
昔、ワクワクしながらも5分相手が遅れてきて、不安になった待ち合わせのスリリングさは、もう味わえないのだ。
高校の時、ポケベルが流行った。
あの時はあの時で、おはよう、という言葉を数字で送り、コミュニケーションをとっていた。
そこに、手間があった。
SNSは確かに手軽ではある。
しかし、私にはどうも日々希薄になっていく関係のなか、必死に繋がりを求めて中毒になっていくような部分も感じてならない。
便利なこんな時代だからこそ、
こうした手紙に感動するのだと思う。
今日は表参道サロンに出社し、これから横浜。表参道サロンは予約でいっぱいの週末、日々色々なことがあるが、改善改善!
今日も真北へ!
ライター:松 甫 詳しいプロフィールはこちら>>
表参道の看板のないオーダーサロン 株式会社ボットーネ CEO。
自身もヘッド・スーツコンシェルジュとしてフィッティングやコーディネートを実施。
クライアントは上場企業経営者、政治家、プロスポーツ選手の方をはじめ、述べ2,000人以上。
2015年12月13日
オーダースーツ ボットーネのブログ | 明日は何着よう?松はじめのスーツの着こなし術
おすすめ記事
- フォックスブラザーズのフランネル スーツ!生地の歴史をダグラス・コルドー氏トークショーでお伺いしたモノ作りに敬意を!ダグラスコルド氏 これまでずっとファッション業界に関わってきたとい…
- 警告!靴にはシューキーパーを!キーパーの効果とおすすめスーツを着る。 ぴりっとした気持ちで1日を過ごしただろうか、あるいはもはや慣れてリラ…
- NYとワシントンのアメリカ人がクスリと笑う日本人の洋服と仕草 著者の安積陽子氏&大西基之先生の話今日の大西先生! 今日の大西基之先生は、一枚仕立てのトレンチコートで現れた。 ブラウ…
- スーツの着こなしを日本のジェントルマンに学ぶ!セビロの哲学のオマージュ、セビロが消えた日 大西基之先生にインタビュー私が着たバルベラのスーツと、大西先生のそれとでは違うのです。 何と表現すれば良いので…
- 服は第二の皮膚服は第二の皮膚とはよくいったものだ。 第一の皮膚は、生まれ持った皮膚。 これは持っ…
- サロンに来る紳士たちオーダーサロン ボットーネがお届けするビジネススーツ&タキシード通信。 ストールの季…
- スーツのエチケットルールとエチケットはどこが違うのだろう? ・ルールは半したらペナルティがある ・エチ…
- ラザフォードのクラッチバッグ Rutherford 806 フォリオケースを購入小脇にかかえて、サッと出かけられるような鞄が欲しい。 そんな思いが出始めたのは、かれ…
- 英国から来た流儀 服飾評論家 出石尚三氏の服飾史の講義に参加してきました英国から来た流儀は、服飾評論家の出石尚三先生が講師を務めていらっしゃる、服飾史を勉強…
- ソラーロ スーツの着こなし 別名サンクロスという太陽に強い玉虫色の生地私が着ているのはソラーロのジャケット。 ソラーロは、もともとは緯糸(よこいと)を緑、…