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明日は何着よう?松はじめのスーツの着こなし術

【緊急】見せたい物がある!?カントリースーツスタイルに合うシャツ・ネクタイのコーディネートを考えてみた

 

皆さん、こんにちは。メンズファッションTV松はじめです。

今日は特別な日になりました。なぜなら、前回選んでいただいたポーター&ハーディングの生地が、遂にスコットランドから届いたからです。平日の夜、雨が降る中でしたが、この瞬間を皆さんと共有したくて、急遽撮影を決行しました。

この記事の目次

 

スコットランドの香りがする特別な生地

今回届いたのは、スコットランドとイングランドの国境付近から送られてきたポーター&ハーディングの生地です。普段は小さなサンプルでしか見ることのできない生地を、このように大きな状態でお見せできるのは本当に貴重な機会だと思います。

生地を開いてみると、まず目に飛び込んでくるのは美しいチェック柄。裏地を表にして畳まれているのは、生地を傷つけないための配慮です。端の部分(耳と呼ばれる部分)には「PORTER & HARDING」の織りネームが入っており、この濃い色合いが実にかっこいいんです。

クロスナンバーは26206、ピース34となっています。これは大体50メーターで売られているロットの34ピース目という意味で、ピースが変わると微妙に色合いが変わることもあるため、オーダーの際は注意が必要なポイントでもあります。

計算された生地の長さとチェック柄の技術

今回の生地の長さは3.6メーター。私の体型でスリーピースを作るのに必要な分量を、少し多めに取ってあります。なぜ多めかというと、この生地が大柄なチェック柄だからです。

チェック柄のスーツを作る際は「柄合わせ」という技術が必要になります。ポケットの部分などで、チェックの柄をきれいに合わせていかなければならないため、無地の生地よりも多くの生地を使うことになるのです。これは職人さんにとってもなかなか技術が要る作業で、しっかりとした技術を持った職人さんでないと、美しいチェック柄のスーツは作れません。

今日のコーディネート – キャメルのコート

ちなみに、今日の私のコーディネートについても少し触れさせていただきます。着用しているのはキャメル色のコートですが、これは本物のフタコブラクダの毛、つまり本当のキャメルヘアで作られたものです。

カシミアとは違う、独特のゴワゴワとした質感が特徴で、かなり高価な素材です。ダブルのチェスターフィールドコートとして仕立てており、山から下りてきた今日のような日にはぴったりのアイテムですね。

生地に合わせるシャツ選び

スーツ生地が決まったら、次はシャツです。今回のカントリー調の生地に合うよう、3つの候補を用意しました。

候補1:トーマスメイソンのクリーム色

まず最初は、起毛感のあるクリーム色の生地です。トーマスメイソンというシャツ生地の名門ブランドで、コットン100%の上質な生地。真っ白ではなく、このクリーミーな色合いが今回のスーツ生地にとても良く合いそうです。白だとちょっとストイックな印象になってしまいますが、このクリーム色なら優しく上品な印象を与えてくれるでしょう。

候補2:チェック柄のシャツ生地

2番目の候補はチェック柄のシャツ生地。スーツ生地の中にある赤い色を拾う形で合わせようという考えです。ただし、柄on柄になるため、ネクタイ選びは無地中心になってしまうかもしれません。それでも悪くない組み合わせだと思います。

候補3:シルキーなアイボリー(本命)

そして3番目、これが本命です。非常に滑らかな肌触りのシルキーな生地で、色はアイボリー。コットン100%でかなり細い番手の上質な生地です。シャツがあまり主張しすぎず、それでいて真っ白ではない、このカントリー調のスーツ生地にぴったりの色合いです。

ありそうでなかなかない、この絶妙なアイボリーの色が決め手となりました。

ネクタイとのコーディネート展開

シャツが決まったら、次はネクタイです。今回は3本を候補として選びました。

1本目:ミラノのネクタイ

グレーとブラウン、ブルーが入った、シルク100%ではない素材感のあるネクタイ。落ち着いた色合いが今回のコーディネートによく合います。

2本目:ブラウンのニットタイ

ブルックスブラザーズのブラウンのニットタイ。シンプルで汎用性が高く、守備範囲の広いアイテムです。ニットタイは様々なシーンで活躍してくれる頼れる存在ですね。

3本目:赤みの入ったネクタイ(今日着用中)

フランコミヌッチのネクタイで、今日実際に着けているものです。スーツ生地の赤みを拾った色合いで、ドンピシャの組み合わせになりそうです。完成したときには、ぜひこのコーディネートで動画を撮影したいと思います。

アクセサリーにも注目

ネクタイだけでなく、ストールなどの小物使いも楽しめそうです。赤っぽいものやパキッとした紫、パープル系も、この生地にはとても良く合うと思います。色気のある、大人の装いを演出できそうですね。

ボタンへのこだわり

せっかくの上質なシャツですから、ボタンにもこだわりたいと思います。今回は上品な白蝶貝のボタンを選択。シャツのボタンには特に、厚みのあるしっかりとしたものを選ぶことが大切です。白蝶貝はエレガントな印象を与えてくれる、まさにこのコーディネートにぴったりの選択だと思います。

襟型の選択

シャツの襟型については、ワイドカラーのロータイプを選択しました。ロータイプとは、襟腰(襟の立ち上がり部分)が通常より低いもので、首が太い方には特におすすめです。こうした細かなディテールへのこだわりが、よりその人に似合う一着を作り上げるポイントなのです。

工房見学の特別企画

今回作成させていただくシャツと私のジャケットですが、なんと工房での撮影許可をいただくことができました。普段は絶対に入ることのできない工房内部を、特別にお見せできることになったのです。

私たちが提携している工房は、本当にビスポークレベルの技術を持った職人さんが揃っています。「うちはフルオーダーだ」と胸を張って言えるほどの、素晴らしい技術力を持った工房です。シャツの工房も同様にこだわりを持った職人さんたちが働いており、ぜひ皆さんにもその様子をお見せしたいと思っています。

オーダー体験の魅力

今回のように生地を大きな状態で見ることで、完成品のイメージがぐっと膨らみます。普通のお店では、生地サンプルから選んだり、「あなたにはこれです」と提案されることが多いかもしれません。しかし、こうして見本帳から選ぶことで、より多くの選択肢の中から自分にぴったりの一着を見つけることができるのです。

記事を実際に羽織って確認できるシステムも整えているので、チェック柄などの特殊な柄でなければ、かなり正確に完成品をイメージしていただけると思います。

まとめ

今回は、スコットランドから届いた特別な生地を使ったオーダースーツ作りの過程をお見せしました。生地選びから始まり、シャツ、ネクタイ、小物類まで、全体のコーディネートを考えながら一着の服を作り上げていく。これこそがオーダーメイドの醍醐味だと思います。

服は単体ではなく、合わせて服装になるもの。だからこそ、全体のバランスを考えた提案をさせていただいています。完成が今から楽しみで仕方ありません。

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松 甫ライター:松 甫 詳しいプロフィールはこちら>> Twitter Facebook 表参道の看板のないオーダーサロン 株式会社ボットーネ CEO。
自身もヘッド・スーツコンシェルジュとしてフィッティングやコーディネートを実施。
クライアントは上場企業経営者、政治家、プロスポーツ選手の方をはじめ、述べ2,000人以上。

2025年8月20日
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