ドーメル・アイスのグレンチェック スーツとプリンスオブウェールズと
今日はドーメルのICE(アイス)というコレクションの生地で仕立てたスーツ。
アイスはドーメルのフランネルのコレクション。
Super120’sのオーストラリアウールと、モヘア、カシミアをブレンドしている。
どちらかといえばシャリ感があり通気性の高いモヘアと、冬向けのコートなどでも用いられる高級原料・カシミアという、相反する素材をブレンドしているところが面白い。
着ていると確かに独特のシャリ感があって保温性が高く、今日の気候だと日中は外を歩くとやや暑いかなと感じたが、夕刻に雨が降って気温が下がりちょうど良い。
まさに秋本番にはスリーピースで着たいスーツだ。
グレンチェックにピンク・パープルのオーバーペイン。
パープルをマリネッラのタイとパープルのチーフで拾ってみた。
ところで、このピンクのオーバーペインの入ったグレンチェックは、服好きのファッションリーダー、英国皇太子、エドワード7世が着たことで広がったことをご存知だろうか?
19世紀末、グレンチェックにピンクのチェックを重ねた。
実は、グレンチェックはいろいろなチェックの一種なのだが、スコットランドの喪のシーンで着る服だった。
しかしそこにファッション世を見出したのだろう。
喪服をそのまま着るのもどうか、ピンクを足してみようか、と。
ずっと後の時代、孫のウィンザー。
彼は、《じいちゃんはピンクにしたんだな。俺はブルーにしようか。》とブルーのオーバーペインをかけた。
だから、グレンチェックにピンク、またはグレンチェックにブルーのオーバーペインが入った柄は、プリンスオブウェールズチェックと呼ぶのだ。
ということで、ちょっと語れるプリンスオブウェールズチェックのスーツも誂えておこうか。
さて、明日は何着よう?
チェック、タータンについて、興味が深まる記事。
実は伊勢丹のタータンも登録されていた。
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松 甫 記事一覧はこちら>>表参道の看板のないオーダーサロン 株式会社ボットーネ CEO。
自身もヘッド・スーツコンシェルジュとしてフィッティングやコーディネートを実施。
クライアントは上場企業経営者、政治家、プロスポーツ選手の方をはじめ、述べ2,000人以上。
2017年9月23日
ボットーネCEOのオーダースーツの着こなしブログ | スーツ ジャケット スタイル
タグ:イギリス, コーディネイト, スタイル, スーツ, チェック柄, ドーメル, 服飾史, 生地
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