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パナマハット オプティモに隠された大人の都合

パナマハット オプティモ
オーダーサロン ボットーネの松 甫(まつ はじめ)です。

ここ最近、その上品な顔立ちとクラシックでありながらモダンにも取り入れ可能な、スーツやジャケットに取り入れるアイテム・パナマハットを被った紳士を見かける。

夏のリゾートでドレスアップするなら、大人の余裕を漂わすリラックスしたリネンのスーツに、パナマハットはマスト。今のカジュアルスタイルはリラックス&ルーズだけれど、タックインで着る開襟シャツにもパナマハットが良く似合う。

この日私は、服飾の仕事に関わる人間が参加する講義、英国から来た流儀に参加していた。
講義の中で、《どうぞ、これを回してください》と、パナマハットが回ってきた(手前のがそうだ、奥のは私物)
なんとも繊細で上質、このタイプはオプティモというモデル。目が細かなほど高額だ、約12万円也。

オプティモという、真ん中に筋が通った帽子がありますね。
英語辞書で調べてもでてこないのです。
Oputimo

ラテン語で第1級のといういみの、オプティマス(optimus)からきているのです。

講義:英国から来た流儀より

ということで1級品とされ、現代でもその地位は揺らぎないものがあるオプティモ。
一体なぜ一本の筋が?

前回、パナマハットはエクアドルで生まれたのにパナマという名前がついている、という話を書いた。
今回も、帽子選びに直接は結びつかないかもしれないが、知っておいて損はない、いざという時に語れる大人の事情をお伝えしたい。

前回の記事はこちら

さて、エクアドルのマナビというところで作っていた、言ってみればその地域の特産品のようなパナマハットが、一躍世界に出たあるイベントと、それに関わったある、名前を聞いて知らない人はいない重要人物。

そして、輸出がスタートしたときに生まれたある大人の都合が帽子のスタイルになっているという、おそらく2017年現在ウェブには載っていないであろう貴重な情報をお届けしたい。 

 

1855年、パナマハットついに世界に出る。

ベネヅェラの場所

それはエクアドルの近隣国、ベネヅェラという国に住んでいたあるフランス人が巻き起こした。

フランス人はライモンディという。
ライモンディは、ビジネスではなくて個人的にパナマハットをフランス・パリのシャン・ド・マルス公園で開かれた第一回パリ万博に出品したことが物語のスタートだ。

シャン・ド・マルス公園


おそらくこれがフランスに渡った初めてのパナマハットではないだろうか?
そんなパリ万博に主品されていた帽子、そこに注目したある人物がいるという。
なんとそれが・・・

ナポレオン3世のお目にとまる!

それをナポレオン3世が注目した。
これはなんぞや!と、ナポレオン3世がかぶった。
とにかく、パリ万博に出て、注目されました。

 

実際にはパリ万博の1855年の20年前、
1833年からパナマハットは英語表記があったそうだけれど、万博に出てナポレオンが注目したならばブレイク間違いなしだろう。

では、英語のパナマハットというのはいつ頃から伝えられていたのでしょう?
これも諸説あるのですが、1833年に初めて使われたのだろう。
OED(オックスフォード英語辞典)で1833年に使われています。

パナマで作っていると思っていました。
それ以前はほとんど知られていなかった。


・・・

オックスフォード英語辞典といえば世界一大きな辞書といわれているけれど、1833年よりも以前になるとパナマハットは知られておらず、またパナマからのハット!という認識だったのだ。


閑話休題、
パリ万博でお披露目となったパナマハット、
ここからパナマハットの快進撃が始まった。

それまでは自分たちの帽子を自分たちで作ろう、という発想で作っていた帽子。
量産ではなく手間暇をかけ、上質なハットであれば半年近くかけて作り上げる。

帽子 製作

放射線状にどんどん織ってゆく。
出来上がったばかりのパナマハットは端が全部出ています。
それを洗って乾かして、洗って乾かしてとやるのです。
木の上で干し、そこから型入れをして、商品にして。

 

エクアドルのパナマハット

エクアドル製パナマハット、これは意外と商品化できるのでは?
パナマハットをエクアドルから世界に輸出しよう!
それまで赤道直下、標高の高いエクアドルのマナビ県で作られ、輸出などという発想すらなかったパナマハットがついに海を超える。

1860年代、近隣国に輸出するようになった。
こうして1890年代にはアメリカにも輸出される。

できるだけたくさん運びたい


オプティモの船積み

非常に乱暴な言葉で表現したならば、地元のおじちゃん、おばちゃんが手で作っていた帽子。
その帽子がフランスの第一回の万博に出て、ナポレオンがかぶった。
徐々にブランディングされると、価格も跳ね上がる。

ビジネスとなればたくさんの人が関わり、商売としての色気が出ると、物事を効率化しようとするもの。
特に船便での輸出となれば、少しでも多く積んで、少しでも高値で販売したい。
こうしてパナマハットをコンパクトにしようと試みた。

半分に折っちゃえば?

《半分に折っちゃえば、もっと運べないか?》

誰かがそう言った声が聞こえてこないだろうか。
帽子の形を維持して運ぶと非常に大きなスペースが必要になって、船便で運ぶコストを考えたならコンパクトにした方が良い。
半分で折って、現地に到着してから戻して販売する案はどうか。
当然、この跡は何だ?と言われるに違いない。
そんな時はこう応酬しよう。

《この筋は、、この筋こそが、一級品の証なのでございます。》

ということで、パナマハットの上位モデル、オプティモ、
オプティモとはラテン語で第1級のといういみの、オプティマス(optimus)から。

パナマハットにも色々なクラウンの形状のものがあるけれど、オプティモは真ん中に一本の筋が入っている。
この筋は輸送時の都合だったのだ。

ということで、来季こそオプティモを狙ってみようか、モンテクリスティの。
そういえばモンテクリスティといえば・・・

こちらもまたいつか。

さて、明日は何着よう?

  • パナマハット オプティモ
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松 甫松 甫 記事一覧はこちら>>表参道の看板のないオーダーサロン 株式会社ボットーネ CEO。
自身もヘッド・スーツコンシェルジュとしてフィッティングやコーディネートを実施。
クライアントは上場企業経営者、政治家、プロスポーツ選手の方をはじめ、述べ2,000人以上。

2017年8月25日
ボットーネ 松のスーツ・ジャケットスタイル365 ありのままブログ | 背広紳士の知識
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