お洒落は誰に学ぶ? 特別対談 ウェル ドレッサーを考える
こんにちは、松はじめです。
先日、非常に興味深い座談会に参加させていただき、「ウェルドレッサー」という概念について深く考える機会を得ました。単なるファッションを超えた、人生そのものが投影される装いの世界について、今日は皆さんと共有したいと思います。
真のウェルドレッサーとは何か

座談会では、評論家の小林寛生さんの例が挙がりました。彼の写真を見ると、ジャケットとスラックスを着用した姿が多く残されていますが、そこから感じられるのは単なる高級品の誇示ではありません。良質なカシミヤの質感、水のように流れるような美しいドレープ。これらは確かに素材の良さを物語っていますが、それ以上に重要なのは、長年にわたって洋服とともに歩んできた人生の軌跡が、その装いに自然とにじみ出ているということです。
真のウェルドレッサーには、ブランドも価格も関係ありません。年齢を重ねるほどに、その良さが際立ってくるのです。多くの年配の方が「もう服を買うのをやめた」と言いますが、そうではありません。人生を重ねることで、まさに大輪の花が咲くような美しさが装いに現れるのです。
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身近なウェルドレッサー – 重松理さんの例
私が身近で見ているウェルドレッサーの一人として、ユナイテッドアローズの重松理さんを挙げたいと思います。なぜ彼をウェルドレッサーと呼ぶのか。それは私が高校生時代から彼を知っているからです。
皆さんが見たことのないデニム姿の重松さん、アメリカ出張時のカジュアルな装い、そして最近では着物を着用される姿。40年前から様々なスタイルを見てきましたが、最近は着物と洋服のミックススタイルも作られています。しかし、彼はそのことを決して語りません。
重松さんの最大の魅力は、何といってもその姿勢の美しさです。これは服装以前の問題であり、ウェルドレッサーの基本条件とも言えるでしょう。何を着ても常に美しい姿勢を保ち、それが装いを一層引き立てているのです。
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ウェルドレッサーの条件 – 体型は関係ない
興味深いことに、歴史上のウェルドレッサーたちには共通点があります。ウィンザー公、フレッド・アステア、チャップリン、スティーブ・マックイーンなど、私が敬愛する人物たちの多くは決して高身長ではありません。170センチ前後、中には165センチ程度の方もいます。
これは重要な示唆を与えてくれます。恵まれた体型がなくても、いや、むしろコンプレックスを抱えているからこそ、着こなしに対して真剣に考える。その努力と工夫が、結果として素晴らしいスタイルを生み出すのです。
スタイルの良い人は、実は着こなしにそれほど努力していません。しかし、日本人のように努力を重ねる民族性を持つ私たちは、決して180センチ以上の身長がなくても、考え抜いた装いによって美しいスタイルを作り出すことができるのです。
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日本のファッション文化への提言

日本のファッション業界では、スタイルの良いモデルのような体型の人ばかりがクローズアップされがちです。しかし、真のウェルドレッサーはそうではありません。その人のキャラクター、内面から滲み出る気遣いこそが重要なのです。
同じベーシックなスーツを着ていても、「この人、何かが違う」と感じさせる人と、「写真のために着せられている」だけの人では、全く印象が異なります。この差こそが、ウェルドレッサーとそうでない人の分かれ目なのです。
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俳優たちのプライベートな装い
俳優について考えてみると、ウェルドレッサーを見極めるのは意外に難しいものです。なぜなら、彼らの多くは「作られた」姿を見せることが仕事だからです。本当の装いのセンスは、映画撮影のオフタイムやプライベートな写真でしか垣間見ることができません。
しかし、そうした中でも際立つ存在がいます。彼らに共通するのは、決して高身長ではないということ。175センチあるかないか、中には170センチ以下の方もいます。しかし、顔や頭が小さく、プロポーションが美しい。これは私たち一般人にとって、とても励みになることではないでしょうか。
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ウェルドレッサーは深遠なる道

今回の座談会を通じて改めて感じたのは、ウェルドレッサーという概念の深さです。これは単なるファッションセンスの問題ではなく、人生をかけて目指していくべき境地なのかもしれません。
時間をかけて育まれる美意識、長年の経験から生まれる品格、そして何より、装いに対する真摯な姿勢。これらすべてが相まって、真のウェルドレッサーが誕生するのです。
年齢を重ねることを恐れる必要はありません。むしろ、年を取るほどに装いの美しさは深まっていく。そんな希望を持って、私たちも日々の装いと向き合っていきたいものです。
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終わりに

ファッションは決して若者だけのものではありません。人生経験を積んだからこそ表現できる美しさがあり、年齢を重ねたからこそ到達できる装いの境地があります。
真のウェルドレッサーを目指すなら、まずは姿勢を正し、自分の体型と真摯に向き合うことから始めましょう。そして、ブランドや価格に惑わされることなく、本当に自分に似合うものを見つけ出す努力を続ける。そんな日々の積み重ねが、いつか大輪の花を咲かせる日が来るのです。
装いとは、その人の人生そのものの表現なのですから。
ライター:松 甫 詳しいプロフィールはこちら>>
表参道の看板のないオーダーサロン 株式会社ボットーネ CEO。
自身もヘッド・スーツコンシェルジュとしてフィッティングやコーディネートを実施。
クライアントは上場企業経営者、政治家、プロスポーツ選手の方をはじめ、述べ2,000人以上。
2025年9月27日
オーダースーツ ボットーネのブログ | 明日は何着よう?松はじめのスーツの着こなし術
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