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明日は何着よう?松はじめのスーツの着こなし術

【初心者向け】既製品とオーダースーツの違いを語る|価格や品質に焦点を当てて

 
皆さん、こんにちは。
東京表参道のオーダースーツサロンBOTTONE(ボットーネ)です。

いつもブログをご覧いただき、ありがとうございます。

本日のブログでは、スーツをオーダーされたことのない初心者の方に向けて、既製品とオーダースーツの違いをテーマに詳しく解説していきたいと思います。

パッと見ただけではその価値が分かりにくいスーツの世界において、どんな基準を持って選べばいいのか?

既製品よりオーダーが優れていそうなのは分かるけど、実際どう違う?

 ✅ 今まで既製品のスーツをきていたけど、なんだかしっくりこない
 ✅ 仕事でスーツは着なくなったけど、ここぞの場面で着る良いスーツが欲しい
 ✅ とりあえず有名なブランドのスーツを着ている
 ✅ 年齢的にもきちんとスーツを着こなせるようななりたい
 
こんなお悩みをお持ちの方にはぴったりの記事になっております。
是非最後までご覧ください。

オーダースーツに挑戦したい!

 
早速ですが、初めてオーダースーツに挑戦してみよう!と思うと
 
 ●なんだか色々と難しそう…
 ●価格はものすごく高いんじゃないだろうか…
 
など、さまざまな不安や疑問が思い浮かぶと思います。
その不安を少しでも解消しようと、事前にネットで調べてみても、
 
 ●ありきたりなまとめサイト
 ●いつも同じ店舗が1位のランキングサイト
 ●詳しすぎて訳が分からない専門店のブログ
 
こんなサイトばかりがヒットして、いまいち信用していいのか分からない!となってしまいませんか?
『ありきたりなまとめサイト』が一番悪質で、スーツのことを何も知らないライターさんがネットで調べながら適当に書いているケースがほとんどですから、これを信用してしまうと間違った認識を持ってしまいます。
 
そうならないように、東京表参道の地で15年以上オーダースーツサロンを構えているBOTTONEが、みなさんに『分かりやすく・正しい』知識をお届けしたいと思います。
 
 

サイズ感の違い

 
まず最も分かりやすいのは、サイズ感の違いです。
既製品のスーツとオーダースーツとでは、当然ですがサイズ感に関するアプローチが全く異なります。
特にオーダースーツの方では、別記事で書いている(オーダースーツの種類)によっても変わるのですが、当たり前ですが、基本的には「その人の身体に合わせていく」というのがオーダーの考え方です。
 
既製品のスーツ
 
既製品のスーツと言えば、皆さんご存知のように「お店に行って」「ハンガーにかかっているスーツを選ぶ」という購入方法がほとんだと思います。
もしくはサイズ感のイメージができる人は、オンラインサイトで寸法を見て購入される方もいらっしゃると思います。

身長や体型にあわせていくつかのサイズ展開があり、同じモデルの色違いが2.3種類、タイト・レギュラーなどのシルエットの好みが選べる。
皆さんも、そうして選んでいるのではないでしょうか?
 
最大の難点は、平均的な体型の人でない限りサイズがぴったり合うことがないということです。
 
 ✅ ジャケットはSサイズだけど、スラックスはMサイズの方が丁度いい
 ✅ 全体的にいい感じだけど、肩幅だけがきつい
 
これらは皆さん経験があるのではないでしょうか?
これは既製品が手軽に購入できる反面、どうしても避けられないところです。
 
オーダースーツ
 
一方で、オーダースーツは「その人の身体に合わせて」サイズ設計を行います。
オーダースーツの種類によってアプローチは違いますが、一般的にはサイズサンプル(ゲージ)を着て微調整していくパターンが多いと思います。
 
 ✅ 肩幅が極端に広い、腕が長い
 ✅ 下半身ががっちりしている
 ✅お腹が気になってきた
 ✅ O脚がいつも気になっている
 
などの身体的なお悩みがある方も、オーダースーツであれば解消できることがほとんど。
普段着ているスーツのサイズ感に悩んでいる方は、日頃着ているスーツをオーダースーツ店に持って行って「ここがもう少し細くなると嬉しいんですが…」と相談してみるのもひとつ。
最初からサイズが決まっていない分、担当してくれるフィッター(採寸をする人)としっかりとコミュニケーションをとることが重要になってきます。

価格の違い

 
オーダースーツに挑戦するにあたって、一番気になるところではないでしょうか?既製品も、オーダースーツも、実は価格はそれぞれピンキリなんです。
ですから、ここではあくまで一般的な価格をベースに解説させていただきます。
 
既製品のスーツ
 
みなさんが初めてスーツを購入したであろう大型量販店から、BE〇MSの紳士服レーベルなどのセレクトショップ・オリジナル、イタリア製の高級服まで実は既製品も幅広いのですが、ある一定のライン以上のものは着心地や品質の良さにおいては十分に満足できるものが手に入ります。
そこから先はぶっちゃけ趣味の世界です。
 
 ①大型量販店  ~4万円
 ②セレクトショップの紳士服レーベル ~12万円
 ③イタリア製の高級ブランド 15万以上
 ④ハイブランド 50万以上
 
①と②は着心地や製品としての品質の差が明確にあると思いますが、②以上になってくると、品質というよりもそのブランドの魅力に惹かれて購入するケースが多いのではないでしょうか。
 
オーダースーツ
 
オーダースーツ店をネットで調べてみると、驚くほどの数がヒットし「高品質スーツが1着2万円~」「2着目は半額!」などの広告文もよく見かけますが、みなさん騙されてはいけませんよ!
 
 ①格安パターンオーダー 3万~7万円
 ②イージーオーダー 8万~20万円
 ③フルオーダー 30万円以上
 
オーダースーツの種類については、別記事で詳しく解説しています。
初めは価格的な魅力がある①のスーツをオーダーする人が多いのですが、選べる生地が少なすぎる、オプションを色々追加して・・・と、結局5万円くらいになる方が多いそうです。
そして、①に満足いかず②のオーダースーツにたどり着くと、きっと本当の意味で満足できるスーツを手に入れることができます。
③は…趣味の世界かもしれません。
 
①格安パターンオーダーと②イージーオーダーは、品質(仕立て、補正など)の差が明確にあり、場合によっては①は既製品と大差ないかもしれません。
本当にオーダーの良さを味わいたいのであれば、ご予算が許せば②から挑戦されることをおすすめします。
 
 

納期の違い

Free photos of Calendar
 
気に入ったスーツを購入したからにはできるだけ早く手元にほしいものですが、既製品は袖や股下の調整が入りますし、オーダースーツはそもそも完成まで時間がかかってしまいます。
 
既製品のスーツ
 
格安の量販店スーツであれば、股下くらいしか調整しないと思いますが、セレクトショップなどでスーツを購入すると、袖丈や股下の長さを調整することになります。
最初から袖のボタンが付いておらず、調整ありきで売られているケースも。
 
 ①大型量販店  数日
 ②セレクトショップの紳士服レーベル 1~2週間
 ③イタリア製の高級ブランド 1~2週間
 ④ハイブランド 1~2週間
 
オーダースーツ
 
オーダースーツにおける「納期」とは、「手間をかけた時間」と言い換えることもできます。
それだけ丁寧な縫製で、一着一着サイズの違う服を縫い上げるのですから、良いスーツであればあるほど納期が延びてしまうのは当然のことなのです。
中国等の海外生産、クイックで仕上がるスーツは、早い話がそれだけのクオリティしかないのです。
かと言って、完全に手縫いのフルオーダーのように、人気店であれば1年近くかかってしまうのですが、これは日常服としては現実的ではないかもしれません。
 
 ①格安パターンオーダー ~3週間
 ②イージーオーダー 1ヶ月半~3カ月
 ③フルオーダー 半年~1年
 
①格安イージーオーダーは中国などの海外生産の場合がほとんど。
コロナ禍で大きなダメージを受けたお店も多く、品質はさほど高くないのに、納期が何カ月もかかってしまうという事態になってしまいました。
そういったリスクも存在しますが、品質の優れた国産のオーダースーツは比較的納期が安定しており、手間がかけられている分1ヶ月以上かかるのが基本だと考えておきましょう。
 
 

スーツに対する憧れと現実

誰しも心の中に「いつかあのブランドのあのアイテムを手に入れたい」という憧れを持っているものです。
高級ブランドの洗練されたデザイン、歴史ある仕立ての技術、あるいは憧れの人が着ているスーツへの羨望の気持ち、これらは私たちの装いに対する夢や目標になることがあります。

しかし、スーツという装いにおいては、単なるブランド志向はしばしば本質を見失わせることがあります。
理由はプライベートの服とは違うことにあるのですが、例えばスーツを必要とする場面を思い浮かべてみると、その多くは「ビジネスの場」「冠婚葬祭などのフォーマルな場」「重要な会合や交渉の場」などです。
これらの場において最も重要なのは、着る人自身の印象や存在感、そして場の空気に適した装いであることであり、何か分かりやすい主張のある服ではないのです。

つまり、スーツは「私」だけの世界の服ではなく、「相手」や「社会」との関係性の中で意味を持つ、社会性を帯びた装いなのです。

ブランド志向の落とし穴

目立つブランドやロゴ、あるいは高価であることが一目で分かるようなスーツは、時として意図しない印象を与えることがあります。

 ✅「自己顕示欲が強い人」という印象
 ✅「物質的な価値観に偏っている」という評価
 ✅「見た目だけを重視している」という先入観
 ✅場合によっては「成金趣味」と捉えられる可能性

これらはビジネスの場においても、フォーマルな場においても、必ずしもプラスに働くとは限りません。
むしろ、本来伝えたかったあなた自身の魅力や能力、誠実さといった要素が、ブランドの陰に隠れてしまうことすらあるのです。

もちろん、ハイブランドのスーツは有名デザイナーの魂がこもった渾身の服であり、私自身も見惚れてしまう美しさがあります。
しかしながら、どうしても一般社会、リアルクローズとは距離が離れすぎている印象は否めません。

オーダースーツがもたらす本当の価値

対照的に、オーダースーツの真の価値は「あなた自身に宿る」ものです。
それは既製品のようにブランドの価値を借りるのではなく、着る人自身の個性や魅力を最大限に引き出すことにあります。

ボットーネのコンセプト「あなたらしい1着と、着る楽しさをお届けします」には深い意味があり、それは単に体型に合わせるだけではなく、あなたの人格、ライフスタイル、価値観までをも服に反映させるということです。

 ✅あなたの仕事の特性に合わせた機能性
 ✅あなたの体型の長所を活かし、短所をカバーするシルエット
 ✅あなたの肌の色や雰囲気に合わせた生地選び
 ✅あなたの動きやすさを考慮した仕立て
 ✅あなたの個性を静かに主張するディテール

真に優れたスーツとは、それ自体が目立つのではなく、着る人を引き立てるものです。
オーダースーツはまさにその理想を体現しています。

着る人の立ち姿を美しく見せ、動きに優雅さを添え、その人の言葉や表情に注目が集まるよう控えめながらも確かな存在感を放つ。
そんな「黒子」のような役割を果たすことで、逆説的に最高の装いとなるのです。

真の価値観の転換

ファッションの世界では長らく「どのブランドを着ているか」が重視されてきました。
しかし、真に洗練された価値観は「その服があなたをどう表現しているか」に焦点を当てます。

オーダースーツはこの価値観の転換そのものを体現しています。
ブランドの威光を借りるのではなく、あなた自身がブランドとなり、あなた自身の価値を高めていく。
そして最終的に人々が記憶するのは、あなたが着ていたスーツのブランド名ではなく、「あの人の佇まいが印象的だった」「あの人の存在感が素晴らしかった」という、あなた自身についての印象なのです。

それこそが、オーダースーツがもたらす真の魅力であり、価値なのではないかと思っています。

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nakanomaruライター:nakanomaru一度は大手IT企業へと入社。5年勤務ののち、心の声に従い上京しボットーネに。
人生で情熱を注げることは2つ、1つはサッカー、もう1つはスーツ。
何事もコツコツ、地道に基礎を固め着実に行う動作の安心感の高さはクライアントからの評価も高い。

2025年3月8日
オーダースーツ ボットーネのブログ | 明日は何着よう?松はじめのスーツの着こなし術

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