2024秋冬の新入荷生地②|コットン・フランネル・カシミア
先日の生地紹介ブログに続き、第二弾です。
秋冬は見ているだけで楽しくなるような生地が本当に多く、是非皆様にもご覧いただければと思います。
この記事の目次
秋冬のコットン・スーツ(Zegna)
コットンスーツというと春夏のイメージが強いかと思いますが、秋冬にも適した生地がございます。
厚手のコットンなどはまさにそうで、中には起毛したコットン生地も合ったりするのですが、大人のコットンスーツに相応しい生地として『コットン・カシミア』の生地はいかがでしょうか?
コートやストールに使われる高級素材の代表格であるカシミアですが、実は秋冬素材にはちょいちょいカシミアが配合された生地が登場します(いわゆる、カシミア混の生地ってやつですね)。
スーツやコート素材、フランネルとしてのウール・カシミアや、ジャケット素材のウール・シルク・カシミアなど、数%カシミアが配合されるだけで驚くほど肌触りが良くなり、より季節感を高めてくれます。
コットンも同様です、コットンだけでは出せないようなしなやかさが加わり、ほんのりと微起毛させて肌触りも含め非常に暖かみのあるタッチになっています。
色味も春夏のコットンと比べると全体的にトーンダウンし、秋冬らしい色味のラインナップになっています。
カジュアルスーツとしてはもちろんのこと、ジャケット・スラックスをそれぞれ単品使いできることもコットン・スーツのメリットです。
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エレガントなコーデュロイ(Zegna)
カントーリースーツの代表格であるコーデュロイも、今年は少し上品に仕立ててみてはいかがでしょうか?
コーデュロイも基本はコットン素材ですから、コットン・スーツと同様に単品使いも可能です。
コーデュロイはより冬向けの生地となりますが、畝の表情が生地によって特色があるのが面白いところではないでしょうか?
こちらのコーデユロイは、いわゆる細畝のコーデュロイであり、カントリーテイストだけでなく、街中でも着用できるような上品な色味も揃っています。
このあたりのセンスはさすがZegnaといったところ。
ブルー、ネイビー、ブラウンなど定番の色味も、他の生地にはありそうで無い感じの絶妙な雰囲気がありますね。
タートルネックのニットに合わせて着るだけであっという間に冬らしいエレガントなスタイルが完成します。
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他にはない雰囲気のフランネル
foxブラザーズに代表される冬の定番フランネルですが、もちろんフォックス以外にも魅力的な生地はたくさんあります。
その中のひとつがこちらのウィリアムハルステッド。
フォックスブラザーズに負けず劣らずの重厚な英国フランネルは、まるで鎧のような凛々しいスーツを仕立てることができます。
個人的に特に気になった生地がふたつ。
ひとつはネイビーにブルーのストライプが入ったこちらの生地。
ネイビーにブルーのストライプ、文字だけ見るとちょっと派手な印象を持ってしまいますが、実際はチョークストライプが良い具合にぼやけてくれて、非常にネイビーに溶け込んだストライプの表現になっています。
別角度でみるとこのような雰囲気。
迫力のあるワイドなストライプながらも、主張は抑えられていてさりげない雰囲気に仕上がるのではないかと思っています。
ビジネス向きではありませんが、プライベートスーツとしてのフランネル。
、、、、渋いですね。似合う男になりたいものです。
もうひとつはこちら。
一見するとただのグレーのチョークストライプに見えるかもしれませんが、実は青みの強いグレーの色味なんです。
よーく見ると、グレーがベースながらところどころにブルーが散りばめられていることが分かります。
寒色のグレーといいますか、他ではみたことのない独特の色味が魅力的なフランネルです。
やはりフランネルの生地は、起毛した素材の特性を活かした『チョークストライプ』が最もラインナップが多いようです。
英国のがっしりしたフランネルから、イタリアのソフトなフランネルまである中で、チョークストライプはやはり別格の存在感がありますね。
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ルイジ・コロンボのカシミアコート生地(COLOMBO)
カシミアが有名な生地メーカーのひとつにルイジ・コロンボがあります。
セレクトショップで展開されているようなコートにもよく使われておりますので、なんとなく名前だけ聞いたことがあるという方も多いのではないでしょうか?
毛並みが美しく、光沢感も含めカシミアらしさが溢れているコロンボのコート生地は、数年前に初めて仕入れて以降何度かお客様にもお仕立てさせていただきました。
カラー展開が非常に豊富で、特にブラウン〜ベージュのような、ラグジュアリーな雰囲気の色味が多くあるのが特徴のひとつです。
ネイビーやブラック、グレー、後は一般的なベージュなどはよくあるのですが、
●グレージュ
●モカブラウン
のような、絶妙な色合いのカシミア生地が揃っているメーカーは多くはありません。
私は個人的にこのブラウンカラーの生地に一目ぼれしましたが、きっと皆様も心惹かれる色味が見つかるのではないかと思います。
チェスターフィールドコート、ベルテッドコート、ポロコート、、、
どのコートで仕立てても、最高の一着になること間違いありませんね。
カシミア生地は特に、実際に手に触れてその良さを感じてほしいと思います。
その他に英国カントリーテイストのコート生地や、トレンチコートに適したギャバジンのコート生地なども揃っています。
皆様からのお問い合わせを心よりお待ち申し上げております。
ライター:nakanomaru一度は大手IT企業へと入社。5年勤務ののち、心の声に従い上京しボットーネに。
人生で情熱を注げることは2つ、1つはサッカー、もう1つはスーツ。
何事もコツコツ、地道に基礎を固め着実に行う動作の安心感の高さはクライアントからの評価も高い。
2024年9月15日
オーダースーツ | オーダースーツの生地
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