【タキシード】映画007スペクター ダニエル・クレイグのホワイトタキシードを再現!
2015年に公開された大ヒット映画007スペクター。
主人公はジェームズ・ボンド、そのボンド役を演じたダニエル・クレイグのタキシード姿が特に印象的で、ウエディングタキシードをオーダーいただく際に「007のスペクターみたいな感じで!」と言われることが多々あります。
この写真は見たことがある方も多いのではないでしょうか?
アメリカのブランド「トムフォード」のタキシードなのですが、ワイドなピークドラペルが男らしく本当にかっこいいですよね。
そこで本日は、男なら誰もが憧れるダニエル・クレイグのタキシード姿について、お客様のご納品風景も交えてご説明したいと思います。
007スペクター ホワイトタキシードの特徴を解説
「この写真に似た雰囲気でお願いします!」とご要望をいただくことはたくさんあるのですが、あくまで参考程度に、仕様までを詳しく確認したことはありませんでした。
しかしある日、お客様からとあるWEBサイトの画面を見せていただきました。
そこに書かれていたのは『ボンドタキシードのディテール』というテーマで、ボタンはどうなっている、背中は?ボタンは?などが詳しく書かれていました。
そこで判明したのは、『一般的なフォーマルタキシードのデザイン』とボンドのホワイトタキシードは全然違う特徴があるということ。
せっかく真似るなら、より詳しく忠実に!ということで、今後のお客様の為にも完全再現を目指してお仕立てさせていただきました。
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ワイドなピークドラペル
タキシードにはショールカラーとピークドラペルの2つのデザインがありますが、007スペクターのホワイトタキシードではピークドラペルのものが使われています。
そして衿の幅もワイド!
ピークドラペル自体がショールカラーに比べて男性的な魅力、威厳やシャープさが出てきますが、ワイドなラペルだとより強調されますね。
鍛えているダニエルクレイグだからこそという感じもしますので、襟の幅はお客様のお体の特徴を踏まえて微調整するのがおすすめです。
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フロントは2ボタン
ここは一般的タキシードとデザインが違いますね。
タキシードは基本的にシングルボタン、もしくは拝みボタンと言う内側にもボタンが付いた仕様なのですが、ボンドタキシードは2ボタンになっています。
スーツに見られる基本的な仕様なので、皆さんも馴染みがあると思います。
シングルボタンでなく2ボタンを採用している意図は分かりませんが、、、特に違和感はありませんね!
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ホワイトシルク(くるみボタン)
映画の広告写真では、ジャケットが全て同じ生地になっているようにも見えますが、実際は随所にホワイトのシルクが使われています。
フォーマルなタキシードであれば、ブラックのシルクが使われている部分ですね。
ラペル、ポケットの玉縁、さらにボタンもホワイトのシルクで包んだ『くるみボタン』となっています。
このおかげでフォーマル感や上品さを感じますね。
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センターベント
これは最近まで知らなかったのですが、実は007スペクターのホワイトタキシードはセンターベント仕様になっているんです。
詳しい人はご存知かと思いますが、タキシードは本来ノーベントが基本。
ベントの違いについての説明は割愛しますが、アクションシーンも多々あるので動きやすさを考慮してセンターベントにしたのでしょうか?
これも『ボンドらしさ』を優先して、採用するようにしています。
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5つの袖釦
写真をよく見たらわかりますが、袖口は実は5つボタンになっているんです。
この写真では、一番袖口側のボタンはあえて外しているようですね。
ボタンホールは空いておりますので、5つボタンで間違いありません。
これはボンドのタキシードが、、、というよりも、トム・フォードのデザインだと思います。
少々マニアックですが、トムフォードのジャケットって、一番外側のボタンホールが少し大きいんですよね。
あとボタンホールが斜めになっていたりもします。
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セミワイドのシャツ
タキシードにはウイングカラーという立ち襟の仕様も多くみられますが、本来はレギュラーカラーのシャツを着用します。
ですので、あえてどちらがフォーマルなのか?というと、実はこっちの襟なんです。
でも日本では(というか英国を除いて)、ウイングカラーがスタンダードなので9割はウイングカラーで仕立てますが、シャツまで拘りたい方は是非ここも忠実に再現しましょう。
このシャツは襟が少し開いているようにも見えますので、セミワイドくらいのイメージでしょうか。
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ネイビーのスラックス
これも驚きだったのですが、実はスラックスはブラックではなくダークネイビーなんです!
意識して見ていないとブラックだと勘違いしてしまいそうですが、ネイビーだということをお客様に教えていただきました。
思い込みって怖いですね笑
007をちゃんと見れば分かるのでしょうが、007好きな人に聞いてもめちゃくちゃ驚いてました。
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ネイビーの蝶ネクタイ
ネイビーのスラックスに合わせて、ということで蝶ネクタイもネイビーです。
ダニエルクレイグはスーツ姿の時にナロータイを合わせていることが多いですが、蝶ネクタイもすっきりと細めものをチョイスしていますね。
こうした細めの蝶ネクタイの場合は手結びタイプでないといけません。
フック式ではただでさえ立体感が出しにくいのに、さらにのペっとした印象を与えてしまいます。
少し練習が必要ですが、タキシードに拘る方は蝶ネクタイにも是非拘ってほしいと思います。
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再現したタキシードをご納品
すべての特徴を忠実に再現したタキシードが先日完成してきました。
オーダーいただいたY様は、普段から身体を鍛えている方の為、ホワイトのタキシードが抜群に似合っておりました!
ジャケットに関しては、ウエストの絞りを少々強めにしております。
普通のフィッティングであればもっとゆとりを持たせますが、007のイメージに近づけるならこのくらいの絞りが欲しいですね!
本当にカッコイイです。
自信を持ってご結婚式に臨んでください。
ライター:nakanomaru一度は大手IT企業へと入社。5年勤務ののち、心の声に従い上京しボットーネに。
人生で情熱を注げることは2つ、1つはサッカー、もう1つはスーツ。
何事もコツコツ、地道に基礎を固め着実に行う動作の安心感の高さはクライアントからの評価も高い。
2023年11月26日
タキシード・フロックコート | デザイン
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