2024年、今年に入って人気が急上昇しているタキシードのデザインがあります。
それが、『ダブルのタキシード』です(正式にはダブル・ブレスト)。
今現在も数名のお客様の分を仕立てている最中ですし、すでに5名以上のお客様にご納品させていただきました。
でも、ほとんどの方にとっては、「ダブルのタキシードなんて、考えたこともないよ!!」と思っているのではないでしょうか?
普段のスーツがダブルだよ、という人はもちろんいませんし、レンタルや結婚式場の提携店で試着をした時にも、きっと選択肢の中になかったのではないかと思います。
それなのに、なぜオーダーが増えてきているのでしょうか。
そこには、現代に求められるタキシードのスタイルと、実際着ることにより生まれるメリットが関係しています。
そこで本日のブログでは、ダブルのタキシードが人気の理由や、着ることによるメリット、どんな人に合っているかなど、新郎タキシードを10年以上仕立て続けているBOTTONEのコンシェルジュが詳しく解説したいと思います。
✅ ダブルのタキシードが実は気になっている
✅ 自分にはタキシードがどうも似合わない
✅ いまいち自分がどんなタキシードが合うか分からない
✅ レンタルや提携店ではしっくりくるタキシードがなかった
こんなお悩みをお抱えの方にはぴったりの内容になっています。
是非最後までご覧ください。
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ダブルのイメージは?
ダブルのスーツ(タキシード)、といえば皆さんはどんなイメージが思い浮かびますでしょうか?
着たことがないという方も、ダブルのスーツがどういうものなのかはなんとなく分かるかと思います。
●バブル時代のめっちゃ大きいやつ
●なんとなく、おじさんくさい
こんなマイナスなイメージをお持ちの方も多いはず。
一方で、「憧れ」のようなイメージをお持ちの方もいることでしょう。
●映画キングスマンでかっこよく着こなしていた
●ドラマで俳優の〇〇が・・・
私の感覚では、マイナスなイメージをお持ちの方が6・7割かな…と感じています。
しかし、昔のイメージのダブルスーツと今主流のダブルのスーツは正直まったくの別物といえますし、もちろんこれまでにBOTTONEでダブルタキシードをオーダーいただいた皆さんは、後者のような「かっこいい・憧れ」のイメージを持っていました。
後述しますが、ダブルのタキシードにはメリットもたくさんありますし、何よりかっこいい!
お客様から頂戴した挙式の写真を交えてご紹介させていただきますので、まずは皆さん、もしマイナスなイメージを持っていましたら、ここで知識をアップデートしてください!
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ダブルとシングルの違い
ここでは、簡単にシングルとダブルの違いを解説します。
イレギュラーなデザインもありますが、あくまで基本の形としての仕様です。
衿はピークドラペル
シングルのタキシードには、丸みのあるショールカラーという襟のデザインと、尖ったピークドラペルの2つの選択肢があるのですが、ダブルなら基本はピークドラペル一択。
時折ショールカラーのダブルもお仕立てすることがありますが、これはイレギュラー。
明確なイメージのもとお仕立てしていますので、基本はピークドラペルであるべきです。
フロントは6つボタン or 4つボタン
前身頃(フロント)は6つボタンと4つボタンの2種類がありますが、よほど根拠がない限りは『6つボタン』がおすすめです。
4つボタンでは重心があまりに低く、相当なファッション上級者でないと着こなすのが難しい・・・。
実際にボットーネでオーダーいただくダブルはいままですべて6つボタン仕様でした。
✅ 基本幅広のピークドラペルが
✅ フロントは6つボタンがスタンダード
ダブルブレストのメリット
簡単に仕様をご説明したところで、「へえ、そうなんだ」というくらいの感想しかないと思いますので、その仕様が実際に着る人にとってどんなメリットをもたらすのかを解説したいと思います。
洋服はほんの少しの違いで、驚くほど見え方が変わったり、与える印象が異なりますので、ここでは理論的に書いていきます。
男らしくてかっこいい!
理論的に、とかいいながらいきなり感覚的なところから入りますが(笑)、ダブルってめちゃくちゃかっこいんです!
ピークドラペルは男性的な威厳をもたらしますし、シングルと違って包みこむように身にまといますので、よりシャープにスタイルよく見せてくれます。
Vゾーンが狭くなって、そこに手結び式の蝶ネクタイを結ぶと・・・とても初めてタキシードを着る人とは思えないような、こなれた着こなしになる。
お客様にご納品する度に、「自分もいつかダブルのタキシードが着たいな」と思ってしまいます。
ウエストの絞りが際立つ
シングルは文字通り「ボタンひとつ」で支えることになりますが、ダブルは内側に隠れたボタンも含めて「ふたつのボタン」で包み込むように着ます。
シングルならボタンをしないでベストを見せるように着こなす方法もありますが、ダブルの場合はボタンを留めずに着用することはまずありません。
『必ずボタンを2つ留める』ということは、ごまかしがきかないということ。
ゆとりがありすぎるとダボダボ感がより強くなりますし、きついとボタンを留めることができない。
つまり、ジャストサイズでないと絶対にかっこよくならないんです。
その分、ウエストの絞りがより際立つことになります。
バストはしっかり主張して、ウエストでグッと絞り込むスタイルは、男性ならだれもが憧れるところですが、ダブルならそれに近い感覚を味わうことができます。
小顔効果もある
先程仕様を解説しましたが、ダブルのタキシードの襟は『ピークドラペル』と決まっています。
さらに、シングルのピークドラペルに比べて、『幅を太め』に設計するのが一般的ですし、それがかっこいいところでもあります。
襟はどこにあるか?
そうです、顔のすぐ下。
顔のすぐ下にあるものが大きいと・・・顔は小さく見えますよね。
ただ単に大きければいいという訳でもないのですが、肩幅とか襟の太さはオーダーですから自由に調整できますので、私達コンシェルジュがあなたの身体に合うようにしっかりご提案させていただきます。
オーダーならではの特別感
ダブルブレストはサイズのごまかしが効かない。
その分、ジャストサイズでビシッと着こなした時は圧倒的なオーラがあります。
でもそれは、決していやらしい雰囲気ではなく、上品で紳士的なオーラ。
もちろん花嫁のドレスと引き立てることは忘れませんし、「自分が、自分が!」とこれみよがしに主張するというものではありません。
着用するだけで自然と背筋が伸びるような、そんなオーダーメイドでしか味わうことのできない特別な感覚があります。
✅ とにかく男らしくてかっこいい
✅ ボタンでしっかり留める為、ウエストの絞りが際立ちスタイルよく見える
✅ 襟が大きく主張がある為、小顔効果も抜群
✅ レンタルや既製服では不可能、オーダーならではの新郎タキシードに
スーツにリメイク後もダブルなの?
BOTTONEの大人気サービスである『スーツへのリメイク』プランも適応可能です。
しかも、リメイク後はシングルのスーツ(いわゆる普通のスーツ)に変更できてしまいます。
簡単に言えば、前身頃のパーツを作り、ガバッと外して、ガバッっと取り付ける感じ(分かりませんよね笑)。
袖や背中はそのまま残しますが、前側は作り変えることにより、デザイン変更にも対応できるということです。
もちろん、そのままダブルのスーツにするのが一番おすすめですが、実用性をとるならシングルのスーツにリメイクするのもありです。
これにより、「新郎タキシードとしてはダブルがいいけど、スーツにできるならシングルがいいな」という悩みも解決!
ご興味がある方にとっては、ダブルのタキシードへの壁がだいぶ低くなってのではないでしょうか?
✅ スーツにリメイクするときは、『シングル』に変更することもできる
オーダー時のポイントは?
ここまでダブルのタキシードについての魅力をお余すことなくお伝えしてきましたが、いかがでしょうか?
もし少しでもご興味がある方は、オーダー時のポイントも是非抑えておいてください。
ここを押さえておかないと、イメージ通りのダブルにならない可能性も・・・
もちろん、BOTTONEでオーダーいただく場合にはすべてコンシェルジュが把握しておりますので、安心してご相談いただければと思います。
①色は絶対にダークカラーで
オーダーメイド最大の難関?である生地選びですが、ダブルのタキシードの場合は迷わずダークカラーでいきましょう。
ブラック、ダークネイビー、チャコールグレーが基本です。
ダブル自体は昔からあるデザインで本来はクラシックなものなのですが、普段日本ではあまり見慣れないデザインですよね?
そのデザインを、派手な色味や明るい色の生地で仕立ててしまうと、とたんにステージ衣装のような雰囲気に。
思っているよりもちょっと暗い色にしてほういた方が、上記のダブルタキシードのメリットを活かすことができます。
おしゃれ感よりも、大事なのは紳士感?です!
②着丈はめちゃくちゃ重要
ダブルは前がしっかり重なりますので、着丈が長いと非常に重い雰囲気になってしまいます。
逆にお尻が見えるくらい短いと、一気に子供っぽく、安っぽい服に見えてしまう不思議。
着丈短いと、オラオラした小物感満載のあの感じになっちゃいます(皆さん嫌ですよね)。
それくらい、着丈はとっても大事ですから、もしどこかでオーダーされる際は、「着丈はどのくらいですかね??」と確認しましょう。
目安はスラックスの股上が丁度隠れるくらいですので、自分の身体に合わせてくださいね。
③小物も抜かりなく
オーダー時のポイントとは若干違うかもしれませんが、せっかくダブルのタキシードを仕立てたなら、小物のセレクトも拘りましょう。
何も高価なものにする必要はありませんが、毎度BOTTONEが口酸っぱくいっている『手結びタイプの蝶ネクタイ』であったり、『サスペンダー』『カマーバンド』『オニキス(黒)のカフリンクス』など、この辺りは揃えておきましょう。
特に手結びタイプの蝶ネクタイは顔周りのアイテムですから重要ですし、スタイルアップを望むならサスペンダーも絶対した方がきれいですよ。
✅ 色味はブラック、ネイビーなどのダークカラーで
✅ 大事なのはおしゃれ感よりも、落ち着いた紳士のイメージで
✅ 着丈は股上が隠れるくらいの長さで
✅ 小物は大事(特に蝶ネクタイとサスペンダー)
最後に
ということで、ダブルのタキシードの魅力について解説しました。
新郎タキシードには、カジュアルな服にはない魔法の力が詰まっています。
ダブルのタキシードは、もしかしたらあなたに勇気を与えてくれる特別な服になるかもしれません。
一生に一度の、まさにここぞ!という大事な場面。
大勢の人の前で自分がどんな姿でいたいのか、またはどんな姿でいるべきなのか。
ごまかしだらけのレンタルタキシードではなく、自分を最大限に引き上げてくれる一着として、
ダブルブレスト、大人の新郎タキシードにいかがでしょう。
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