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《解説》タキシードの内側に合わせるのはベスト?カマーバンド?

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 タキシードのことをギュッとまとめた⁡パンフレットになっております。

 新郎タキシード選びの参考になると思いますので、こちらから是非ご覧ください!

 

みなさん、こんにちは。

ボットーネのタキシードコンシェルジュ:林でございます。

結婚式用のタキシードについて色々とご検討中の方も多いかと思います。

ボットーネでは日々たくさんのお問い合わせ、サロンでもタキシードの打ち合わせをしていますが、タキシードは普通のスーツとは少し違うだけに、「あれ、こういうのはどうすればいいの?」と疑問に思うことがたくさん出てくるものです。

「タキシードの内側に合わせるのはどんなベストがいいの?」

「カマーバンドって何?」

最近はこんなご質問を多くいただきます。

基本的なタキシードの着こなしルールにおいて、タキシード着用の際にはベストもしくはカマーバンドのどちらかは絶対に必要になります。

ベスト(カマーバンド)はしない、という選択は無しです。

ではベストを必ず着用するにしても、スーツと同じようなデザインなのか、それともタキシード専用のデザインがあるのか。いやいやカマーバンドってそもそもなに?

今回はそんな、タキシードの内側に合わせるベストとカマーバンドについて、専門家の目線から詳しく解説していきたいと思います。

胸元が詰まったベーシックなベスト

まずはベストについて見ていきましょう。

形(デザイン)なのですが、こちらのタイプ。

胸元が詰まって、Vの開きになっていますね。

デザインだけを見れば、これはスーツの時にも着用するような、見慣れたスタンダードなデザインかと思います。

ところで、皆さんは【ワイシャツ=下着】が原点にあることをご存知でしょうか?

下着ですから、今でいうボクサーパンツやユニクロのエアリズム、ヒートテックと同じ類ですね。

いくら暑い夏とはいえ、エアリズム一枚で外を出歩く人がいないのと同じように、古き時代のヨーロッパでは【シャツは外に見せてはならないもの】という考え方がありました。

だから、ジャケットから見える部分を隠す為にベストがあるのです。

そしてこれは現代のフォーマルの考え方にもつながっています。

だから必ずベストは着用して、極力下着を隠すわけです。

古い時代は上着のボタンももっと多く、上の方まで留めていましたし、ベストも開きが浅い方が下着が見えにくいので首が詰まったデザインになっていました。

現代的なタキシード目線で言えば、Vの深さを調整することにより、華奢な方であれば、胸板を厚く見せ、貫禄を出すことができたりもします。

グレージュのオーダースーツ

さらにいいますと、本来はベストには衿がついていました。

今ではあまり見かけない、凝ったディテールになっていますね。

これは、ジャケットを脱いだ時に、ベストがジャケットの代わりになるという意味で施されているデザインです。

ベストに襟が付いていると、なんとなくしっかりしているように見えませんか?

襟って結構重要なんですよね。

ちょっと余談でした。

カマーバンド調のベスト

続いてご紹介するベストは、先程のV字ベストに比べると随分とVゾーンが深くなっていますね。

私たちはこれを【カマー調ベスト】と呼んでいます。

これには色々メリットもありまして、

 ①実にタキシードらしい雰囲気になる

 ②脚長効果が得られる

 ③着なれた雰囲気が出せる

等が挙げられます。

このタイプのベストは、スラックスが適切なサイズ感であることが大前提とはなりますが、ベストの丈を短めに調整することで、絶大な脚長効果を得ることができます。

誇張なく、絶大な!です。

これには多くのお客様が驚かれます。

「こんなにスタイルよかったっけ!?」

「足が細く、長く見えるね!!」

と新郎様ご自身だけではなく、奥様も嬉しそうにおっしゃっていただきます。

なぜこういった形のベストがあるのかというと、もうひとつのテーマである【カマーバンド】がポイントになってきます。

カマーバンドについては後述しますが、カマー調ベストと呼んでいるだけに、カマーバンドっぽいデザインのベストなんです。

Vゾーンが深く、シャツも見えている面積が大きい為、タキシードとは言え少しリラックスしたようにも見えます。

シャツを隠すためにVゾーンが狭いV字ベストとは逆の考え方ですね。

これは実際に着てみると違いが分かり、皆さんの好みも割とはっきり分かれますので、気になる方は是非サロン予約の上ご来店いただければと思います。

略式であるカマーバンド

タキシードのカマーバンド

現代でも色々な物がシンプルになり簡略化されていますよね。

スーツ → ノーネクタイ(クールビズ) → もはや何でもいい、みたいに服装は時代と共に変わっていきます。

それと同じで、ベストがどんどん簡略化していった末に生まれたのがカマーバンドです。

まるで腹巻のようにも見えますね。

なぜこのようなものが?

これはイギリスがたくさんの植民地を持っていたことと関係があります。

イギリスの植民地として有名な国は、インドです。

このインド、イギリスからたくさんの方が駐在していたわけですが、ご存知のとおり非常に暑い。

暑いのですが、イギリスの方々はとても服装はしっかりしており、ベストもしっかりと着用していました。

脱ぐなど許されないし、恥ずかしい。

そこでどうしたかといいますと、現地の方が腰に巻いていた布を見て、《これでベストの代用にしたら??》と考えついたのです。

結婚式タキシードのカマーバンド

インド人が巻いているターバンがカマーバンドが生まれるきっかけとなりました。

ということで、タキシードを着る時にお腹に巻くバンドは、インドの暑さ対策、ベストの略式として、少しリラックスしたタキシードスタイルという位置付けになります。

とはいえ実際にはめちゃくちゃフォーマルに見えますから、あくまでも起源は?と言われるとそういう答えになるということですね。

フォーマルにおいても柔軟に捉えていく必要があります。

オーダータキシード

ちなみにこのカマーバンドタイプですと、上着を脱ぐことはありません。

また前ボタンを留め、やはり足を長く見せます。

上着の裾からもシャツが見えませんし、パンツとも一体化してとてもエレガントなのです。

ハリウッドスターのような着こなしに憧れ、このカマーバンドスタイルとリクエストいただくことも多いですよ。

まとめ

ということで、ベストのデザインとカマーバンドについて解説してみましたが、いかがでしたでしょうか?

そんなこと知らなくてもいいよ、と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、一生に一度の結婚式ですから、自分が着ている衣装くらい少し理解が深まってもいいですよね。

奥深いフォーマルの世界に触れてみましたが、実際にご提案させていただく際はもっともっとフランクに、分かりやすくご提案させていただきますので、そこはご安心くださいね。

皆様からのお問い合わせを心よりお待ちしております。

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ライター:その他クルー

2024年8月13日
フォーマルアイテム | 新郎タキシードの小物
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