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ベルベットのタキシードなら一層華やかに!

ベルベットのタキシード

表面が細かく毛羽立ち、美しい光沢と見た目から漂う高級館が何よりの魅力であるベルベット生地。

日本では古くから別珍(べっちん)と呼ばれていて、ボットーネではパーティー向けのナイトウェアとしてお仕立てさせていただいたり、オーバーコートの定番である『チェスターフィールド・コート』の上衿に使用してきました。

チェスターコート

今回は結婚式用の新郎タキシードとして、ベルベット素材を使用したラグジュアリーなタキシード・ジャケットをお仕立てさせていただきましたので、詳しくご紹介したいと思います。

ベルベット素材の特徴

ベルベットの特徴は、まずは細かく毛羽立った表面、毛羽立つこで成り立つ美しい光沢感が何よりの魅力です。

生地としては『パイル織物』に分類されます。

パイルと言えば皆さんが日常で使用するタオルやハンカチがそれに該当しますが、パイルはひとつひとつの毛羽が輪っかになっているのに対して、ベルベットはその輪っかをカットしたようなイメージ。

当然タオルに比べて密度を濃く、織り上げています。

ベルベット生地の仕立てには、順目で仕立てる場合と、逆目で仕立てる場合とがあり、毛の方向を上から下に向かわせるか、下から上に向かわせるかどうかでニュアンスが違って見えます。

一般的には逆目の方が光沢が出るため、フォーマルなシーンのようなエレガントな印象を構築する場合は逆目 が良いとされ、反対に純目ならば光沢は控えめになるためカジュアルに着用する想定、また日中向きともいえますね。

パンツには向かない

ベルベットは毛羽立ちがありますので、毛がつぶれてしまうとせっかくの高級感が損なわれてしまいます。

ですから、基本的にはパンツに使用するのには向いていません。

タキシード・ジャケットにだけベルベットを使用して、スラックスには一般的なスーツ向けの生地でお仕立てさせていただきます。

ベルベットの雰囲気と合わせるなら、少し光沢感強めな生地が向いているかもしれません。

ベルベット・タキシードの全貌を見てみよう!

ということで、今回お仕立てさせていただいたベルベットのタキシードをご紹介させていただきます。

とは言っても、素材が少し特殊なだけで、ボットーネで日々お仕立てしているスタンダードなタキシードとデザインは全く同じです。

デザインまであれやこれやいじってしまうと、ただの創作衣装になってしまいますが、デザインをタキシードの基本に忠実に合わせることで、大人の高級感あふれる仕上がりになるのです。

ベルベットの生地そのものに主張がありますので、それに負けないようにラペル(襟)の幅を少し広めのショールカラーに設計しました。

襟の幅は実はとても重要で、細めならモードな印象に、太めならクラシックな雰囲気になります。

そこから更に、お客様の骨格や体型に合わせてすり合わせることで、初めて着るタキシードなので驚くほどしっくりくるようになります。

「細めの襟幅が合っているけど、細すぎると顔が大きくみえてしまいそうなので、適度に細めにしましょう。」

といった具合に、コンシェルジュがしっかりご提案させていただきます。

顔周りの大事なパーツですので、たかが襟だと侮ってはいけません。

ベルベットの毛が潰れてしまってはいけませんので、スラックスは一般的なタキシード向けの生地をご提案させていただきました。

ベルベットの光沢感に合わせて、こちらも艶やかな生地をセレクトして全体の雰囲気をもう一段階格上げしました。

これはベストな組み合わせですね。

襟のシルクと同じものをポケットの縁やボタンにも採用しています。

スラックスにも側章という1.0cm幅のラインをいれています。

これも古くからあるタキシードのデザインで、スラックスの縫い目を覆い隠しよりエレガントに見せた、という成り立ちがあります。

タキシードなら1.0cm幅で1本。

オーケストラで指揮者の方が着ていたりする『燕尾服』には1.0cm幅のラインを2本、もしくは2.0cm幅の太めのラインを1本入れるというのがルール。

省いてもマナー違反というほどではありません、タキシードの雰囲気をより格上げしたいならぜひとも挑戦してほしい本格的なデザインです。

シャツは胸のところにプリーツ(ピンタック)のついた本格仕様に加え、ボタンはオニキスのスタッドボタンに付け替え、手結びタイプの蝶ネクタイ、ちらりと見えるカマーバンド。

それぞれのアイテムを手を抜くことなく準備すれば、ここまでビシッと決まる訳です。

それでもどこか力の抜けたような、リラックス感、こなれ感があるのはベルベットの持つ特性なのかもしれませんね。

とにかく、カッコイイタキシードの着こなしをしてくださいました。

この度は素敵なご注文をありがとうございました。

当日は堂々と胸を張って、ベルベット・タキシードを着こなしてくださいね。

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nakanomaruライター:nakanomaru一度は大手IT企業へと入社。その後、心の声に従い上京しボットーネに。
人生で情熱を注げることは2つ、1つはサッカー、もう1つはスーツ。
何事もコツコツ、地道に基礎を固め着実に行う動作の安心感の高さはクライアントからの評価も高い。

2024年5月6日
タキシード・フロックコート | タキシードのコーディネート

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