新郎もお色直しは必要なのか?
結婚式でお色直しをする理由を紐解くには、奈良時代までさかのぼり、簡単に言うと「白無垢(しろむく)から色打掛(いろうちかけ)に着替える」ことで、生まれ変わりを意味し、夫の家に嫁ぐということを表していたそうです。
・・・・なるほど、いわれてみればしっくりきます。
ですが、ちょっと現代にはマッチしないような・・・そんな気もしてしまいます。
少なくとも、結婚式を挙げるお二人がこのことを意識しているのかというと、たぶん違うと思う。
ということで、やはり形式的なこととして捉えているのですね。
花嫁のドレスは「こんなドレスを着たい!」と憧れの気持ちがあったり、会場や季節の雰囲気、おふたりのテーマに合わせたりと、雰囲気がガラッと変わるのでゲストも楽しみにしている演出のひとつだと思います。
だからこそ、しっくりこず悩んでいる方は、無理に衣装チェンジはせずに『花嫁のカラードレスを引き立てる』ことに振り切ってもいいと思うんです。
なぜタキシードのお色直しがしっくりこないのか
実際にボットーネのお客様でも、お色直しに悩んでいる方はたくさんいらっしゃいます。
オーダーいただいたタキシードが完成して、
挙式の際の小物が固まって、
さあ、お色直しか・・・
となる訳ですが、悩ましい理由はひとつしかありません。
『なんか、しっくりこないから』です!!
そりゃそうだ、と思うかもしれませんね。
ちょっと言い換えると、
『普通のタキシードの姿が一番かっこいいから』
こうなります。
タキシードって、例えばブラックタキシードならブラックの蝶ネクタイやベストをします。
ネイビータキシードなら、ネイビーやブラックのアイテムを。
結局、それが一番かっこいいんです。
昔から変わらない100点満点のタキシードの姿ですから、当たり前といえば当たり前です。
「赤のドレスに合わせて、赤の蝶ネクタイをしてみたけど、、、、」
となるのは、ブラックでまとめた時ほどかっこよくないから。
一度完璧なタキシードを自分の目で見てしまったら、そこから変えるって難しいんです。
私服も同じです。
このTシャツにブルゾンを羽織って、デニムを履いて、このスニーカーを・・・
と大好きなスタイルがあって、そこから「Tシャツは別の色にしてください」って言われたら誰だって嫌ですよね。
そんな感覚に近いんだと思います。
タキシードはドレスと違って、上から下までガラッと全身チェンジするケースは少ないですから、逆に難しいところなんです。
お色直し無しでもいいと思う理由は?
本来タキシードというのは、ドレスを引き立てる為に控えめであることが大切です。
だから黒やネイビーが多いんです。
これは結婚式に限らず、例えば欧米で行われるようなパーティでも当てはまります。
イメージしてみてください。
女性は参加者それぞれが色とりどりのドレスを身にまとい、華やかな装いをして、一方で男性はブラックのタキシードで統一する。
この構図は、「女性がどんな色のドレスであっても引き立つ」ということなんです。
ここで男性が好きな色の服を着ていたら、あまりにごちゃごちゃした光景となることでしょう。
だから、男性は同じ服装でも問題ないと思うんです。
その方がドレスにも注目が集まって、お色直しの演出自体が完成度も高くなります。
何事も、男性は一歩引いているくらが丁度良いのかもしれません。
安心して「お色直し無し」を選ぶには
ここまで読んでいただき、「自分はお色直しなしでもいいかな」と思ったみなさんに唯一の注意点をお伝えしたいと思います。
それは、『完璧なタキシードスタイルを完成させること』が重要だということです。
王道ど真ん中でいいと思います。
それを完璧に仕上げれば、自信を持って「俺はこのタキシードだけでいく!」と思えるはず。
サイズ感や生地の質感、シルエット、小物類、シューズまで、、、
更には立ち姿や美しく見せる姿勢などのプラスαの要素も含めると、とことん突き詰めることもできます。
シンプルに見えて、実は奥深いのがタキシード。
ひとつのことの完成度を高めるというのは、男性向きの考え方でもあり、その方が向いている!とご自身で思う人も多いのでは?(私はそういうタイプです)
最後に・・・
ということで、『お色直しをしない』という大胆なプランについて、「実はありなんじゃないか?」という角度から解説させていただきました。
理にかなっていますし、シンプルですし、コスト的にも抑えることができます。
ただし、ビシッとひとつのタキシードスタイルを決めることは大事。
軸がしっかりしてこそ、思い切った行動ができるものです。
こうしたお色直しのことも含めて、ボットーネのコンシェルジュは幅広い知識を持っています。
新郎タキシードについて様々な角度から、みなさんにとっての『自分達らしい挙式』をサポートさせていただきますので、お色直しにお悩みの方は是非一度ご相談ください。

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