フロックコートのベスト 同色?別色?
フロックコートという言葉から、いろいろな意味を発掘できます。
まず、フロックコートのコートという言葉。
コート、というと冬に着るコートを連想しますが、実はもともと上に羽織るものをコートとイギリスでは呼んでいました。
フロックコートをはじめ、例えばウエストコートという用語があります。
ウエストコートとは今の時代でいうベスト。
ベストはもともとコートという考えです。
日本ですと、ベストのことをちょっと着るから、とチョッキ!などと言う風潮もご年配の方々はあるようです!
が、ちょっと着る、という程度のものではないんです。
上の着ているジャケットなどを脱げば、ウエストコート(ベスト)は上着と同等の役割とみなされます。
つまり、立派な上着なんです。
そもそもは、フロックというのは服という意味。
服を重ねて着ていたわけです。
インナーで色を変えて遊ぶのはどうなのでしょう?
実は、もともとインナーどころか、上着・ベスト・パンツとそれぞれ違う色でした。
生地も、柄も、全部違います。
それが贅沢ですし、普通は違うということだったのですね。
いつしか簡略化されて一緒の上下(ベストも一緒のスリーピースが登場した)になったのですが、本来は別々の服をまとっていました。
例えば内閣の組閣、ということでモーニングコートを着るシーンなら、上は黒、パンツはストライプのグレーで、ベストはライトグレーというスタイルなはず。これも英国貴族のスタイルの名残です。
現代だと、スリーピースという言葉があるように、揃っていても統一感があってエレガントだと思います。
いろいろなシーンで応用もできますし。
シックで、私は好きなスタイルです。
ライター:松 甫 詳しいプロフィールはこちら>>
表参道の看板のないオーダーサロン 株式会社ボットーネ CEO。
自身もヘッド・スーツコンシェルジュとしてフィッティングやコーディネートを実施。
クライアントは上場企業経営者、政治家、プロスポーツ選手の方をはじめ、述べ2,000人以上。
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