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タキシードは本来は夜着るもの?

タキシード
タキシードって夜着るものなのですか?

日本でタキシードを着る機会といいますとなかなかない、という方の方が多いのではないでしょうか。
もちろんタキシードを着る必要のあるパーティーもあるのですが、、

ところでこのタキシード、英国ではディナージャケットと呼ばれます。
ディナー、そう、夜。
タキシードは国際ルール上では18時以降に着用するものとされていて、この18時はどうやら日没が関係しているようです。

もちろん主役として当日タキシードを着よう、という方のオーダーも少なくありませんし、これから新郎衣装をご検討される方も、知識として読んでみてくださいね。

■夏は18時、冬は17時からタキシードを着る

横浜の夜景
日没が関係しているといいますのは、夏場は18時以降タキシード着用とあるのですが、冬は17時なのです。
ですから、暗くなってから着用する服ということです。
もともと西洋には着替えるという発想があります。

オペラパンプス

19世紀、正装といいますと日中はフロックコートを着ます。
そうして夜はレディーと踊るわけで、燕尾服に着替えます。
踊る際に、先ほどまで歩いていた革靴ではいけません、靴墨をつける必要もないパテントレザーのシューズ、エナメルのパンプスに履き替えます。

■専用の部屋で踊る

ボールルーム

19世紀、お金持ちの家にはたいていボールルームというところがありました。
踊る部屋なのですが、ダンスというと20人規模のことを指し、ボールというと200人規模、つまり大舞踏会。
その舞踏会の会場を自宅に持っていたのです。

まず会場に入りますと、カードが渡されます。
カードに今日の演奏曲が入っている。
その右に空欄がありまして、カードをもってレディーに踊りの申し込みに行くのです。
最終的に、誰と、何の曲を、何回踊ったか?と記録を付けるのです。

ちなみに、2回以上同じ人と踊ることはNG。
仮に3回なんて踊った日には、もうあなたと結婚!というようなものだったそうです。

そもそもこういう場に入ることができるのはある程度の階級の人なのですが、男性はみな燕尾服に着替えていました。

■服には理由がある

男の服には、こういう理由でこのようなデザインになっている、というようなディテールがたくさん存在します。
例えば腰のフラップポケットは雨蓋と呼ばれますが、室内着のタキシードにはフラップポケットはありません。
服はデザインも重要なのですが、機能面も充実していなければなりません。
機能を加えたり、削いだりしつつ進化していきました。

燕尾服のあと、ショートレングスのタキシードが登場し、一気にショート丈トレンドが訪れました。

■英国では?

ジェームスダンスフォードと松はじめ

さて、実際英国にいらっしゃる生地マーチャントのCEOにお話をお伺いする機会がありました。
英国の新郎様の多くは、朝、日中はモーンングコート、
夜はタキシードを着るのだそうです。

ハリソンズ・オブ・エジンバラ ジェームス・ダンスフォード 松はじめ

全てルールを遵守しなければならない、というものではないと思います。
主役なのですし、自分たちらしさも大切ですし、着たい(着て欲しい)服を着るということも重要ですよね。
実際、朝からの式だけどタキシードが良い!ということでオーダーをいただく場合もあります。

ルール(基本軸)を知っていつつ外す、というのはファッションの楽しさです。

また、午前の挙式、モーニングコートの以前がフロックコートなのですが、アレンジのしやすいフロックコートで重厚に、きちんとした身なりで!というオーダーも少なくありません。

いずれにしても、知らなかった・・・とあとで写真を見て後悔しないように知っておくというのは大切かもしれませんね。

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松 甫ライター:松 甫 詳しいプロフィールはこちら>> Twitter Facebook 表参道の看板のないオーダーサロン 株式会社ボットーネ CEO。
自身もヘッド・スーツコンシェルジュとしてフィッティングやコーディネートを実施。
クライアントは上場企業経営者、政治家、プロスポーツ選手の方をはじめ、述べ2,000人以上。

2017年6月5日
フォーマルアイテム | タキシード・フロックコート

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