新郎タキシードとフォーマルタキシードの違い

よし、タキシードを選ぼう!
いざ結婚式が決まり、ドレスも決定、さあご新郎様もこちらへ。
と通された衣装室、あれ?タキシードってこんなに丈が長くて銀色なの?
ボットーネサロンにお越しいただくお客様から、
そもそもタキシードの定義って何なのでしょう?
このタイプはタキシード?
などとご質問をいただくことも少なくありません。
今日はそのあたりを解説してみます。
■まずはこのロングタイプは・・・

まずはこちら。
タキシードではありません。
フロックコートといいまして、19世紀の貴族が着用していた服。
この服は午前や日中に着る服で、散歩をする服ともいえます。
そしてもともとは着丈が長く、ヒザよりも下のいわゆるコートでありました。
現代でもコートを冬に着ますよね?そのコートと同じです。
新郎タキシードというとこのフロックコートを、日本独自の解釈なのでしょうけれど、ロングタキシードと呼ぶ傾向がありますが、実際のところロングタキシードという服はかつての西洋にはありませんでしたから、おそらくフロックコートをタキシードっぽくアレンジした現代の服がロングタキシードなのでしょうね。
■それではタキシード

こちらがタキシード。
タキシードの衿には、シルクが貼ってあります。
このシルクは、もともとろうそくの光でダンスをしていたような時代に、少しでも顔を明るく!というようなところから貼られるようになったという説があります。
シルクは非常に上質な、デリケートな素材でして、
原料はご存知のとおり蚕(かいこ)なのですが、中国で生産されていました。
シルクロードという言葉がありますね。
シルクの製造方法は中国が外に出さないように守って、それを西洋に輸出していました。
だから非常に中国のシルクが貴重で、艶やかで夜のパーティーで映えるわけです。
逆にいえば、古来の下僕が着る服というと、綿などです。
高価、デリケート、手に入りにくい、そんな艶やかなシルク、ドレスもシルクが重宝されているのも、こういう時代の背景があるでしょう。
ということで、夜のパーティ用の服としてタキシードがあります。
■タキシードはロングではない?

フロックコートとタキシード、衿のシルクは実はフロックコートにも貼っていた時代がありますから、ここがタキシードとフロックコートを大きく分ける違い、というよりも、やはり着丈です。
タキシードは着丈がショート丈。
どのくらいの丈なのかといえば、一般的なスーツの着丈と変わりません。
ここ数年、ジャケットなどショート丈がトレンドとなった節がありましたが、タキシードもそういうトレンドを取り入れたショート丈のご要望も少なくありませんでした。
フォーマルというと、しっかりヒップが隠れるくらいのトラッドな着丈の方がエレガントですから、そういうご要望ももちろん多いのですが。
王道、トレンド、いずれにしても丈が短いのもタキシードの特徴であります。
■時々見かけるカジュアルタキシードって?

最後にカジュアルタキシードと呼ばれるスタイルです。
実はここが一番定義のないゾーン。
例えばこの写真、ネイビーのボディーに白のパイピングが施されています。
この服はタキシードなのか?といいますと、タキシードではありません。
プレッピースタイルという言葉はご存知でしょうか?
非常に簡単にまとめますと、アメリカのええとこの子が通う大学スタイル。
それがある時期に日本で流行ったのです、アイビーというと聞いたことがある方もいらっしゃるでしょうか?
ネイビージャケット、金ボタン、胸にワッペンを付ける、そういうジャケットもアイビー。
そのジャケットがなぜタキシードなのか?といいますと、海外挙式や身内だけでシンプルな式をあげたい、という方は年々増えているようです。
そのカジュアルな結婚式で、前述したフロックコートやタキシードでは少し重厚な感じがする。
そこでもっと自由なスタイルは?
となって、ジャケパンスタイルにボウタイを付ける、シャツをチェックにする、パイピングのジャケットを着るといったように個性的なスタイルで結婚式を挙げる方が増えたということが背景にあります。
そうするとこのカジュアルタキシードとは一体何か?と問われますと、
私たちらしい、現代的な、新しいタキシードのようなスタイル、なのではないでしょうか。
■フォーマルという枠でガチガチに考えなくても

フォーマル、一生に一回、そういう意味では服はとても大切です。
ですが、会場、ドレス、列席者、そして自分たちらしさといういろいろな角度で考えてどのスタイルが良いのか?をコンシェルジュと相談しながらオーダーするのが良いと思います。
私たちもこうすべき!という押し付けはしないですから、打ち合わせのなかからいろいろな物が生まれる楽しさがあります。
とはいえ、両家のご両親の意見や、それなりの層の方が来る、海外のゲストが来るなどいろいろな難しい事情もあるかもしれません。
ですが、そうやって打ち合わせを重ねて出来上がったオーダータキシードに袖を通し、お式を上げられた新郎様から、
《これまでの人生で、こんなに服を褒められたのは初めてです》というお声をいただいたことも。
時間をかけて対話をしながら服を作る、そしてそれを着る最高のシーンがある。
見学も可能ですので、コンシェルジュに相談してみてくださいね。
こちらもあわせていかがでしょう。
http://bottone.jp/bc/5328-2.html
ライター:松 甫 詳しいプロフィールはこちら>>
表参道の看板のないオーダーサロン 株式会社ボットーネ CEO。
自身もヘッド・スーツコンシェルジュとしてフィッティングやコーディネートを実施。
クライアントは上場企業経営者、政治家、プロスポーツ選手の方をはじめ、述べ2,000人以上。
2017年6月3日
フォーマルアイテム | タキシード・フロックコート
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